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王子様

 とりあえず少女とお財布を再開させた俺。

 すごく喜んでいて、すぐに彼女は中を確認すると、


「青い鳥のピンもあります。よかった……これ、お気に入りなんですよ。よかった……ありがとうございます」

「いえいえ」

「でも今の、どうやったんですか?」


 そう聞かれた俺だが、自分の能力をそんなに簡単に話していいものなのかと思っていると女神様が、


「ふふふふふ、あれは私がジングウジに与えた特殊能力チートなのです」

「! そうなのですか!? 私にもください!」


 そこで女神様に少女が、


「あら、でも貴方、もうすでに持っているじゃない」

「でももっと良いものが欲しいです」

「隣の芝生は青く見えるものよ。その能力で頑張ってね」

「そんな~」


 少女ががっかりしたように言う。

 だが、とりあえず元気を取り戻したみたいなのと、色々採取できたので、


「そろそろ入り口に戻りましょう。必要なものは集まりましたから」

「そうね、一か月分の生活費にはなりそうだし」


 といった話をしているとそこで少女が俺の方をじっと見た。

 その、雨の中に段ボール箱の中にいる子猫のようなものを見てしまっている感覚に陥った俺は、少し黙って考えてから女神様に、


「ここでは俺は好きにしていいのか?」

「大体のことはそうよ」

「……えっと、それじゃあ、一緒に来る?」


 俺が目の前の少女にそう声をかけて手を伸ばすと、少女は俺の手を両手でつかみ、


「王子様……」

「え? いや、俺はただの……」

「一生、付いて行きます」


 俺は何かを早まったような気がしたのだった。

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