第33話 The wheel of Fate is Turning REBEL.3
新聞部が噂の文研部にインタビュー!あなたの好みの異性のタイプは?
慎「知らん。興味ない。」
栞里「やはり友情を大切にするやつだな。」
彩愛「それは、その……私をいつも守ってくれてる人!」
勇太「えっと……話せばわかる人?」
天音「器の広い漢かねぇ。」
乾介「えっ?いやぁ、その……よくわかんないです。」
霊夢「貢いでくれる人。」
魔理沙「そうだな……一緒にいて楽しいやつだな!」
早苗「まずは、話をきちんと聞いてくれる方ですかね。それから趣味の合う人!あとはそうですね、わた(長いので割愛」
妖夢「すいません、殿方についてはあまり真面目に考えたことがなかったもので、分かりかねます。」
高天原・市街地
妖夢「やぁっ!!!」
妖夢が左手に携えた刀『白楼剣』で、上段からグリムに斬りかかる。
グリム「フン。」
グリムはそれを僅かに体を横に反らすことで避ける。
妖夢「そこっ!!!」
そしてその先に、妖夢の右手に握られる『楼観剣』の突きが襲う。
妖夢「なっ!?」
グリム「遅いな。オラッ!!!」
しかしそれをグリムは素手で刃を掴み、刀ごと引き寄せ頭突きをかます。
グリム「そこっ!!!」
妖夢「つぁっ!!!」
そして生じた妖夢の隙にアッパーをぶちかます。
それをまともに喰らった妖夢は真上にふっ飛ぶ。
グリム「おら……そこだっ!!!」
妖夢「ぐあぁっ!!!」
そして真下に落下してきた妖夢を、まるでバレーボールの様に殴り飛ばす。
飛んで行った先にあるビルの壁にめり込んだ妖夢に追撃を仕掛けようとするグリムの拳が、火花を散らせ勢いを失わせる。
霊夢「はっ!!!」
グリム「いいだろう。今度はお前の相手をしてやる。」
霊夢「あんたは幻想郷の妖怪じゃ無い。だから手加減はいらないわね。」
その火花は、霊夢の放った弾幕によるものだった。
相手も戦場も幻想郷ではないことを踏まえ、今回の戦いでは弾幕の威力をセーブせず、殺傷能力を持ちえた弾幕で戦いに臨んでいた。
一度弾幕ごっこではない戦いを経験した霊夢は、慎がやられたことも考慮し、いつもの異変解決では確実にオーバーキルになり、場合によっては本当にkillしてしまう威力で弾幕を放っていた。
しかし結果は火花を散らし、手の甲に軽く傷をつける程度で終わってしまった。そのことが、この戦いが霊夢にとっていかに厳しいものであるかという事を示していた。
グリム「むしろ手加減をされては困る。俺が愉しめんのでな。」
霊夢「別にアンタを喜ばしたい訳じゃないわ。狂犬の躾には興味ないもの。」
霊夢「だから……行くわよ!!!」
グリムの興味が完全に自分に移ったと判断した霊夢は、再びグリムに弾幕をけしかける。
グリム「……これは厄介だな。そこそこ威力がある弾を連射し続けるのか。」
グリムはまるで効いていないといった感じで仁王立ちし、飛んでくる弾幕を片手で払い続ける。
グリム「ネヴドラジヴ・エクスプロージア!!!」
霊夢「っ!!!」
グリムが何か言葉を発すると同時に、霊夢は『勘』で何かを感じ取りその場から跳び距離を離す。
直後、霊夢のいた場所から爆発が起こる。
グリム「ほう、躱すか。」
霊夢(離れたところを爆発させる、ね。フランと違ってどこを吹っ飛ばされるか見当が付かないぶん厄介ね。)
その爆発を見て、霊夢は幻想郷にいる一人の吸血鬼を思い出していた。
しかし今は感傷に浸っている暇はない。すぐさま頭を切り替える。
こう考えている間にもグリムは霊夢との差を縮めていく。そして。
グリム「オラァっ!!!」
霊夢「っ!!!」
霊夢に襲い掛かる。
繰り出されるグリムの連撃に、霊夢は勘を頼りに躱していく。
霊夢「夢想天生!!!」
グリム「なにっ!?」
そしてグリムの一撃が霊夢を捉えたとき、その拳は霊夢をすり抜ける。
霊夢「夢想封印!!!」
ガラ空きとなったグリムの背中に、霊夢の代名詞と言ってもいい奥儀が炸裂する。
吹き飛ばされたグリムは軽く地を転がり、
霊夢「夢想妙珠!!!」
間髪入れずに霊力を用いた追撃を入れる。そして。
霊夢「天覇風神脚!!!」
完全に動きが止まったグリムに、霊力を伴わせた激烈な蹴りをぶち込む。
下から蹴り上げられたグリムに、上空から追撃が入る。
妖夢「冥想斬!!!」
霊夢がスペルカードとして技を放っていないことに倣い、復帰した妖夢もスペルカードではなく魂魄流剣術としての剣技を放つ。
白銀の刃から放たれる剣筋はやがて碧い刃となり、空中の狂犬を一刀両断せんと対象に襲い掛かる。
碧い刃はグリムを捉え、その体を上下2つに斬り離す。
妖夢「霊夢さん!!!」
霊夢「分かってる!!!八方龍殺陣!!!」
そして妖夢の合図を受け、霊夢が触れた対象にダメージを与える結界をグリムを中心として張る。
グリム「……なかなかやるではないか。」
妖夢「こいつ……」
霊夢「……そりゃどうも。」
その結界の中で、グリムは残った上半身から下半身を再生し、立ち上がっていた。残された下半身は何の反応も示さない。
そして首をゴキ、ゴキと鳴らし、余裕を見せつける。
グリム「さて、次はどんな技を見せてくれる?」
霊夢達に向かってグリムは歩く。しかし結界に触れたとたん、グリムは内側に吹き飛ばされる。
グリム「……ほう。」
霊夢「狂犬は狂犬らしく、犬小屋にでも引っ込んでなさい。」
妖夢「よし、このままここで閉じ込めておけば……」
グリム「ならば……こうだ。ブラックホーク……」
結界の中で、グリムはどす黒いオーラを纏いながら、拳を構え。
グリム「スティンガー!!!」
大ぶりなパンチを、まさに神速のスピードで結界に放つ。
霊夢「なっ!?」
拳が結界に触れた瞬間。一瞬にして結界は崩れ去る。
グリム「この俺を閉じ込めるには柔らかかったようだな。」
妖夢「霊夢の八方龍殺陣を、あんな簡単に!?」
グリム「さて、今度はこちらの番だ。行くぞ!!!」
二人が若干驚いている間に、グリムは妖夢との距離を一瞬で詰める。
妖夢「っ!!!」
反射的に妖夢は楼観剣をを横なぎに振るうが、それをしゃがむことによって躱される。
そして白楼剣を縦に振り下ろすが、グリムの右腕が太刀筋を遮ることで止まる。
さらに楼観剣で斬りかかるが、それも左腕で防がれる。
グリム「お前、俺を舐めてるのか?」
妖夢「何をっ!!!」
刀と腕で組み合いながら、問答は行われる。
グリム「お前の剣はお前に振るわれていない。『お前が』振るわれている。よくもそんなに未熟な剣で俺に挑んだものだ。」
妖夢「お前に、何が分かるっ!!!」
グリム「闘いを知るものなら誰でも一瞬で気付くものだ。オラッ!!!」
妖夢「くあっ!!!」
しかしその均衡は崩れ去る。
グリムはその両腕で2つの刃を弾き。
グリム「タイガ!!!コブラ!!!」
妖夢「ぐはあぁっ!!!」
グリムの強靭な腕から放たれるボディーブローがクリティカルヒットし、その隙に蹴り上げられ。
グリム「レオ……パルドっ!!!」
浮いた体に、グリムの剛腕から放たれるラリアットがめり込む。
半人半霊である為体は人間より頑丈だが、痛覚は常人と変わらない。鳩尾にしっかりと決まってしまったせいか、妖夢は意識を飛ばしながらアスファルトの上を転がっていく。
霊夢「妖夢っ!?」
妖夢が一瞬でダウンした光景を初めて見た霊夢は、その光景に衝撃を受ける。
グリム「全法陣、解放……」
グリムの周りに、漆黒など真っ白に見えるほどの暗いオーラが集まり、グリムを中心に赤い魔方陣が現る。
霊夢(やばい、このままじゃ……)
霊夢が身の危険を感じたときには、グリムは既に霊夢の背後にいて。
グリム「フン!!!」
霊夢「がぁっ!!!」
そしてその一瞬後には、霊夢の体はアスファルトにめり込んでいた。
霊夢「っ!!!」
グリム「ウオオオアアアアアアアアッ!!!」
そして霊夢がめり込んでいるアスファルトを抉りだし、その塊を真上へ、まるで小石でも放るように放り上げる。
霊夢(なんなのこれ、何かで縛られて、『夢想天生』が使えない!!!)
グリム「魅せてやろう。最高の暴力を!!!」
重力によって落下してくる、霊夢に向かって。
霊夢(まずい、このままじゃ……)
グリム「パトリオット……」
拳を、突き上げる――
霊夢(やられるっ……!!!)
グリム「アポカリプス!!!」




