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六話

やあやあ…久しぶり…

遅くなってごめんね…しかも駄文なんだ…

まあ、物語スタート…

出来れば後書きも読んで欲しいや…

「…………」


 目を開けると真っ暗だった。

 小さな寝息がすぐ隣から聞こえてくる。レイナだろう。

 レイナを起こさないようにしながらベッドから出る。そしてしろの部屋で見た俺の部屋にある家具の配置を思い出し、ぶつからないようにして布を上から吊るして光が入らないようにしてある窓へと向かう。

 窓のそばに立ち、布をどかす。そして入ってきたつきの光に目を細める。


「……ん、んぅ」


 ベッドからレイナの呻き声が聞こえたが起きる気配は無い。しばらくするとまた、安定した小さな寝息が聞こえてくる。

 しばらく経って光に慣れてきた目で窓越しに外を見てみる。

 月明かりに照らされた街並み。

 石で出来た家と木で出来た家の二種類に分けれている。

 城寄りなのが石で出来た家。ある程度それが続き、ある場所を境に木で出来た家が続く。

 推測でしかないが、この国は円の形をしていて、中心に城。中点から一定の距離内に石で出来た家。おそらく貴族とか身分の高い人たちが住んでいる。そしてその周りに木で出来た家があり、これは市民が住んでいると思う。

 異世界。白のテンプレ発言。国王の魔王を倒して欲しい。

 これらを考えて、普通に魔物とかがいるだろう。他の勇者たちもそれぐらいは分かっているはずだ。

 それらからの侵略を守るための外壁も遠目に見える。

 窓際にイスを持ってきてそれに座りながら空を眺める。


「……色々と整理することがある」


 まずは先程、呻き声をあげたが起きずにそのまま小さく寝息を立てて寝ているレイナ、だ。

 鑑定を使ってレイナのステータスを見てみると、だ。


=======================

レイナ LV32

HP 13080/13080

MP 2410/2410


STR 4100

VIT 4210

DEX 7600

AGI 8600

INT 200

SPI 100


状態異常 なし


スキル

弓術 LV3

遠視 LV3

夜目 LV3

気配察知 LV1

体術 LV2

鑑定 LV3

苦痛耐性 LV1

家事 LV4

=======================


 と、なっている。

 さっきしろに聞いた話だと、一番最初に聞いた冒険者ステータスの最低五倍。

 だとしたら平均は。


=======================

冒険者ステータス 50~

HP 25000~/25000~

MP 2500~/2500~


STR 7500~

VIT 7500~

DEX 3750~

AGI 5000~

INT 250~

SPI 250~

=======================


 みたいなことになるはずだ。


「…………」


 白は平均、と言った。

 ……赤ん坊もその数に入っていたとしたならば、低くなるはず。

 今この場では判断材料が少ないし、ステータスだけで全てが決まるわけでもない。

 天と地ほど差があれば別だが。

 次は俺のステータスだ。

 MP、INT、SPIが測定不能となっている。

 MPは普通にゲームとかにでてくる一般的なもので、魔法とか使うと減るものだが、俺の場合だとその数値がでてないのでどのくらい使用したかを感覚でしか分からない。

 測定不能と無限では意味が違う。だから万が一にも枯渇とかありえるかもしれないが、それは後においておこう。

 INTはintelligence。知力の意味だ。

 元の世界での成績。もしくはIQなどが反映されていると考えている。

 SPIはspirit。精神といった意味だ。

 これは心の強さを表していると考えているが、おそらく違う意味もあるだろう。今の俺には判断つかないが。

 三つの測定不能を除いて一番高かったのがDEXの4800か。

 DEXはdexterity。器用さの意味がある。

 ロープレなどでは命中率とかに分類されている、はず。

 次になると一気に三桁まで下がる。

 AGIの200だ。

 AGIはagility。素早さだ。

 ……元の世界で運動はあまりやらなかったからな。だからか、STR(力)やVIT(体力)も40と目を覆いたくなるような低さだ。


「……よくある小説なんかだと魔力と血は似て非なるものだったか」


 俺は親指の付け根あたりに歯を当て、肉を少し削る。そして手を前に差し出して下に向ける。

 違和感を覚える程度の感じしかしなかったのは苦痛耐性によるものだろう。

 血が指を伝い、地面に落ちるのをただただ見つめる。


「…………」


 体の中に何かが流れているのを感じる。

 始めは微かにしか感じ取れなかったそれは、十分もすれば確かに感じとれるものへとなった。

 その何かを空いている右手の人差し指にりきむようにして集めてみたが、上手くいかない。

 一度、落ち着いて考え直すために左手は肘掛に乗せ、右手は人差し指の第二関節を口に持ってきてそれをくわえる。


「…………」


 力むだけなら誰でも出来る。そんなんで魔法が使えるのだったらそこで寝ているレイナも魔法スキルの一つや二つはあるはずだ。

 だが、MPは四桁あっても魔法スキルが一つもない。

 この世界ではどのようにして魔法を習うのかは知らない。

 だが、俺たちには元居た世界での知識がある。

 それは今、戦う力がない俺たちでもその点に関してだけはこの世界の住人に勝るだろう。

 元居た世界で魔法なんて存在はない。だけど言葉はあるし、どういったものか。なんて想像も出来る。

 それが十分なアドバンテージになるはずだ。

 俺は血で汚れるのも気にせずに右手と左手の指を合わせる。

 そして目を閉じ、体の中にあるそれが循環しているイメージを強くする。

 血管に沿うようなイメージをすると、簡単に出来た。

 しばらく循環させて魔力に慣れた頃、応用を利かせてみることにした。

 右腕だけ、左足だけ。それぞれの部位にだけ魔力を移動させる。


「そういや魔石とかって魔力から出来ているのか?」


 不思議に思い、さっそく実験してみることにする。

 右手の人差し指にだけ魔力をありったけ流し込む。

 集中したら時間が分からなくなる俺に、今の時間は分からない。

 ここの世界に時計などといった高度な文明機器があるとは思えないが。

 数分か数十分。はたまた数時間だろうか。

 人差し指の先に、小指の爪ぐらい小さな水色に輝く石ができた。


「これが魔石、か? 水色ってことは水属性? 他に色が出来たならその仮説が正しいか」


 さっきので慣れたため、次に同じ大きさで出来たときは数分と経っていないと思う。

 そして色は。


「……赤いな」


 赤色に輝く魔石が右手のひらにある。

 

「色が変わるのは流した属性が違うからか? でも俺は何も考えていなかったし……いや、何も考えていなかったからこそランダムで色が変わるのか? ……ん?」


 思考の海に沈みかけた俺はいまだ左手から血が出ていることを思い出す。

 さっきまで実験に集中していて傷があると分かっていてもそちらを優先させていて忘れていた。


「傷もイメージで治せる……のか?」


 魔力を右の手のひら全体に広がるようにして集め、左手の血が出ている部分にかざす。

 そして傷がつく前の手を強くイメージする。


「……魔法って便利だな」


 しばらくして手をどけてみると、血のあとは残っているが傷は治っている。

 左手を開いたり閉じたりとしてみたが、特に違和感もないようだ。


「次の実験にいくか」


 治したばかりの左手。その人差し指に魔力を集める。

 二回目より早く三つ目の魔石を作ることができた。

 その色は先の二色とは違い、今度は緑色に輝いていてた。


「…………」


 三つの魔石は纏めて飴が入っているポケットにいれる。

 そして右手と左手の人差し指を立て、それぞれに魔力をこめる。

 数分でできたそれら二つは赤色とまた新たな白色だった。白色に輝く魔石は気泡が入らないように氷らせた牛乳みたいだ。

 次に右手と左手の人差し指、中指の計四本。

 それが出来たら今度は計六本と順番に指の数を増やしていき、最終的には両手の指で作れるようになった。

 両手の指で出来るようになり、作った魔石らをしまったところでレイナが目をこすりながら体を起こす。

 窓の外を見てみると、日が昇りかけていた。


「おはよう。よく眠れた?」

「うぇ……? ……んぅ?」


 布のこすれる音が聞こえたのでベッドのほうへと目を向けると、レイナが上半身を起こして目を擦っているところだった。

 おはよう、と言葉をかけるとレイナは俺のことをじーっと見つめながら首を傾ける。


「お、おはようございます。ゆえ様!」


 寝ぼけていた状態から覚め、レイナは慌ててベッドから降りて身だしなみを簡単に整え、頭を凄い勢いで下げる。


「……あの、月様? 明日の朝まで眠っていると」

「ああ、気が変わってね。起きることにしたよ」

「は、はぁ……。そ、それでですね……先程のアレは」

「ああ、誰にも言わないでおくから安心しなよ」

「ありがとうございます!」


 勇者である俺のベッドにメイドのレイナが寝ていたことが他の人にばれたらきっとクビなんだろうな。

 なんてことを考えながら俺はイスから立ち上がって体を伸ばす。

 長い間座っていたため体の節々が固まっているようでポキポキと音がなる。


「朝食はもう、出来てる?」

「他のメイドたちも今起きたばかりだと。なのでまだ出来ていないです」

「んー、そっか。なら出来たら呼んで」

「はい」


 レイナは一礼してから俺の部屋から出て行き、仕事をしにどこかへ行ってしまった。

 俺はイスに座りなおし、足音が遠ざかって聞こえなくなったからポケットから飴を一つ取り出し、口に含んで自分のステータスを確認する。


=======================

天宮あまみや ゆえ  LV1

HP 200/200

MP 測定不能


STR 40

VIT 40

DEX 4800

AGI 200

INT 測定不能

SPI 測定不能


状態異常 睡眠不足(解除不可)


ポイント 9998600


スキル

全状態異常耐性 LV5

苦痛耐性 LV5

気配察知 LV5

気配遮断 LV5

空間把握 LV5

鑑定 LV5 NEW

隠蔽 LV5 NEW

偽造 LV5 NEW

魔力操作 LV4 NEW

魔力感知 LV3 NEW

空間魔法 LV5 NEW

=======================


 こんな感じになっている。

 魔力操作、魔力感知は自分で獲得したものだ。他に増えている四つのスキルはポイントを消費して取った。

 ポイントはLV1を取るときに10。LV2を取るときに30。LV3のときは60.LV4のときは100。LV5の最大を取るときは150となっている。

 一つのスキルを最大まであげて取るとしたら350ポイントは必要になる。

 今回は四つをレベル最大まで取ったのでポイントの部分が1400減っている。

 他にもスキルを習得しているものだと思っていたが、二つしか取れていない。

 これから先が楽しみだ。とポジティブに考えておく。

 ただ、こんな簡単にスキルレベルが上がっていいものなのか……。

 やっぱり、科学の発達したあの世界での知識はバカに出来ない。


「月様。急いで用意した簡単なものですけれど、食事の用意が出来ました」


 レイナがドアをノックして入ってくる。

 朝食を食べに移動するためイスから立ち上がる。

 こんな短時間で用意してくれるとは。


「ああ、連れて行ってくれ」

「はい」


 ……あ、そういえば深夜に一人。俺の部屋に入ってきて俺の頬を触っていた奴がいたっけ?

 まあ、今は飯が先だ。

 俺は朝食を食べるべく、レイナの後をついていく。

テスト一週間前になったから、テスト終わるまでなにも書かないかも…

だから二週間くらいあいだ空くと思うけど、そしたらごめんね?

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