五十話
まずはお詫びを
一ヶ月と少し、間が空いてしまいすいません
加えて、今回は二千五百文字と短いです後は後書きに長々グダグダと書かせていただきます
「…………ミーニャですね。背負っているのは……メルですか」
レイナは中が真っ暗で見えない入口を向きながら振り返らず、気配だけでやってきた人を特定すると、剣を握っていた手から力を抜く。
「…………そう。置いていくことも考えたけど、月様が悲しむのは私の本意じゃないし」
顔を見なくても誰だか当てられたことに驚くことはなく、アピールするかのようにメルを背負い直し、淡々と答える。
「そう、ですね。それならば一日経っていたとしても文句は言いません。…………少し休みますか?」
「さすがに疲れたよ。だけどその前に…………これ、どうしたの?」
ようやく振り返って見えたレイナの表情は、一見すると普通であった。ミーニャはそれを見て冷や汗を流し始めるが、下唇を噛んでグッと何かを堪え、提案を受ける。そして頬を引きつらせながらレイナから視線を外し、改めて周囲へと目を向ける。
その景色はレイナが来た時とでは大きく変わっていた。
地面や天井、壁に敷き詰められている白い石。あるところはえぐれ、あるところは鋭利なもので斬られた跡が。また、あるところでは一部がまるまると無くなっているような場所も。
等間隔に並んであったはずの柱も、ところどころが削れていたり、えぐれて耐えきれずに折れていたりと、キズのない柱は無い。
「…………ちょっとした準備運動ですよ」
ミーニャの疑問に顔を伏せながら答える。髪から覗く頬は照れているからか、少し赤くなっていた。
しかし、そこでセリフは終わっていなかった。
「まとわりつくハエを排除するためのね」
伏せてあった顔を上げ、口の端をつり上げながら笑って続けたレイナを見たミーニャは思わず後ろに飛んで距離をとる。
それが自身に害をおよぼさないと頭で理解していても、本能がそれの本質を受け付けず、警鐘を鳴らす。
――気を抜くと殺られる。
その考えがミーニャの頭から離れない。
「どうかしましたか?」
「…………なんでもない」
先ほどのが気のせいであったかのように、気がつけばいつもの調子に戻っていたレイナに頭を横に振って返し、キズの無いわずかな壁へと寄って行ってメルを下ろす。自身も床に座って壁に背を預けて目を閉じる。
――数分後。
「いける」
「……何も覚えてない。……頭痛い」
「動きに支障が出るようならば私とミーニャの二人でやりますが?」
体を伸ばしたり、軽くジャンプなどをして調子を確かめる。
「…………大丈夫」
首を縦に振り、いく意志を示す。
腹が半分も膨れないほどの量を食べ、武器の状態を各々確認する。
そしてあらかた戦闘前の準備を終えると、誰も言葉を交わすことなく立ち上がり、神殿のような場所へと入っていく。
三人が中に足を踏み入れると背後から何かが閉まる音がするが、誰も振り返ることはなかった。
完全に閉まりきり、一瞬の暗闇ののちに眩い光が部屋を明るく照らす。
部屋の大きさは満足に戦闘が行えるほどに広く、高さも十分にあるぐらいに広かった。
装飾などが一切無い白い部屋。
突然の明るさに目が慣れた三人はある程度周囲の状況を確認したのち、部屋の中央に浮遊する10センチほどの黒い物体へと目を向ける。
何が起こるかわからないため、周囲への警戒を怠らないままソレへと近づいていく。
距離が10メートルを切ったあたりで黒い球体に変化が起こったため、三人は足を止めて様子を見る。
それは水が沸騰した時のようにボコボコと音を立てながら縦や横に伸びたり縮んだりを繰り返し、徐々に人の形へと変わっていく。
『……………………』
まだ完全ではないのだが、三人はそれが何に変わるのか第六感で感じ取っていた。それと同時に、胸の奥からふつふつと殺意が芽生えていくのも。
「…………今ヤっちゃダメ?」
「それが手っ取り早いですが……あれが何かわからない以上は下手なことはしないほうがいいですね。中途半端なものほど怖いものはありません」
「…………」
メルトレイナの会話などが耳に入っていないといった感じで、ミーニャはどこから取り出したのか、自身の背の倍はある大剣を手に持ち、剣先で地面を削りながらも目でも追いきれないほどに凄まじい速さでソレへと突っ込んでいく。
「…………助けてなんて言ってない」
「一人では無理ですよ。アレは。三人でも……はち……いえ、6割ですね」
突っ込んでいったはずのミーニャは、レイナの腕の中にいた。左頬が赤く腫れており、鼻血が出ている。
気がつけば沸騰している水のような音はすでに止んでおり、形を変えていた黒い物体はある人の姿をして拳を振り切った姿勢で動きを止めている。
あと一歩のところで黒い物体の変化が終わり、アレにカウンターをもらったのだ。
大剣も半ばから折れており、カウンターのついでとばかりに実力を示すためか、壊されていた。
降ろしてもらったミーニャは使えなくなった元大剣をそこらに放り捨てる。
「武器は?」
「もともと使わない」
「そうですか。では、アレをどうやって倒しますかね」
拳を振り切った姿勢から無防備に棒立ちへと体勢を変えた……かと思いきや、腕を曲げたり伸ばしたりを繰り返し、軽くジャンプなどをしており、まるで体の調子を整えているかのようであった。
ソレはレイナたちの記憶通り、体つきや服装、髪型までそっくりであるのに、顔だけがのっぺらぼうのように目、鼻、口。耳さえついていない。
「私とミーニャで足止め。止めをレイナ」
「……大丈夫ですか?」
「それが一番、可能性がある」
チラリとメルはミーニャに目を向ける。
特に反対などないようで、全力でいくためにかミーニャは服を破り、背中から出した翼へと力を込める。
最後にもう一度だけ二人は視線を交わし、声を掛け合うこともせずにアレに向かって同時に突っ込んでいく。
言い訳といたしましては…ただ、サボっていたが一番ピッタリですね…
そのうえ、今月からハーメルンに登録してデレステの二次創作を書き始めたり…
あと、この話を一話から書き直そうと考えています。ステータスですが、ぶっちゃけ考えるのだるくなってきまして、一章に書いたきり出てないと思いますので察しているかと
具体的な修正といいますと、ステータスを数字からギルドランクのようにアルファベットにし、スキルも無くそうと考えています
そのため、文章にも影響してくるために一話から書き直すといっても、そのままの部分もあればまるっきり変わっている話もあるかと思います
あとはちょっとしたことですが、サブタイを一話、二話…だけでなく、くわえて『一話 〇〇』みたいな感じにしようかとも考えています
それに章を無くそうかとも
作者は現在高3で受験生です。正直いま、忙しいです
そのため、しばらくの間(具体的にどれほどになるかは未定)ですが、期間がまた空いてしまいます
一応、この先どのように展開するかはある程度考えています。最後もこんな感じかな?といったことは考えてありますので、完結まではいきたいですね…
また何かありましたら、『お詫び』のサブタイで報告させていただきたいと思います
質問、感想などは送っていただければ時間が空くと思いますが、必ず返させていただきます
グダグダになってしまいましたが、これからもお付き合いくださると大変嬉しく思います