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四十七話

た、大変長らくお待たせいたしました…

ここまで遅くなったのにはいくつか理由がありますが、そこらへんは後書きにでも

4,000ちょいと短いですが、47話、駄文だけど楽しんで!

「あ~……面倒だな」


 ミリオナから飲まされた薬によって、神様もどきから普通の人間へと戻った感覚がする。なんとなくだし、気のせいかもしれないが――元より何を基準に神様もどきの体をしていたのか。どうやって普通の人間に戻ったのかを調べる術を知らない。そのことについて深く考えようとすると、頭に靄がかかったようになり、考えがまとまらなくなるから。そのうえ、創造ができなくなったのが一番の理由としてあげられるかもしれない。アメを創ろうとしたのだが、何も出来なかった。ステータスはそのまま変わらず、名前が書いてあるだけのままなのだが……。まあ、こうなったのは薬だけが・・・・原因では・・・・ないのだろうけどね・・・・・・・・・

 いつかは介入してくると思っていたし、そのためにポケットの中には大量のアメと調味料を創っておいてある。1人だと、一生を使ってでも余るほどの量だ。

 ……その召喚されたときに着ていたダボダボのシャツとゆるいズボンは今、どこにあるのだろうか。

 穴をいくつもつくっていると、それを覚えたり管理したりと面倒だからあのズボンのポケットにしかつくっていないのに。新しいシャツとズボンが創れなくなった今、余計に無闇矢鱈と穴をつくれない。


「これまた面倒な……」


 小さく独り言を漏らし、体を起こす。


「……んん、ユエ? 起きたの?」


 隣で寝ていたミリオナを起こしてしまった。少しの振動でも目が覚めると言っていたし、起こさないように起きるのはほぼ不可能だろう。……いや、出来ないことは無いんだよ? 元いた世界では神経をすり減らして物音を立てず、かすかな振動を起こさないように行動したものだ。始めはすぐにばれたものだが、日が経つにつれて逃げるのにはそんじょそこらのには負けない自信もあった。なぜかって? 普通なら外を歩いた際に起きる振動なんて誰も気付かないはずなのに、それを察知する人が近くにいたからだよ。あの頃に比べたら、起こさないようにするのなんて簡単な部類に入るだろう。

 だけど、危険も迫っていないのにわざわざ神経をすり減らす必要は無いだろう。


「おはよ、ミリオナ。昨日、風呂に入っていないから体がベタベタして気持ち悪い。朝食の前に体洗ってきていい?」

「別に構わないよ。服はユエが着ていたものを用意させておくよ」

「ん、ありがと」


 この家の間取りはだいたい覚えたから、案内されずとも1人で風呂場まで行くなど目を隠してでも可能だ。

 女中さんの仕事は早く、俺が風呂場に着くと脱衣所にはすでに布と着替えが用意されていた。パンツまでキレイに洗われて、丁寧に畳んでおいてある。

 それの確認を終えると、着ていた服を脱ぎ、ズボンのポケットに手を突っ込んで白いタオルを取り出す。そして脱衣所から浴槽へと足を運び、湯につかるまえに体を指と指の間まできれいに洗う。始めは体をキレイにしたら戻るつもりだったが、この世界に来て日が経ったとはいえ、日本人。目の前にある温泉を見て湯につかりたい気分になった。頭に白いタオルを畳んで載せ、湯に肩までつかる。……本当は半身欲が健康にはいいらしいが、こういうのは気分が大事なのだ。そう、気分が大事なのだ。


「…………ふぅ」


 自分でもおっさんみたいだとは思うが、どうしても声を出さずにはいられない。

 もう少しここにいたいが、いつまでもここにいたら心配したミリオナがやってくるかもしれない。そんな無駄足をさせないためにもキリをつけて湯から上がる。

 体についている水分を吸水性のある布で拭き取っていき、着慣れた服を身に着ける。着物や浴衣も嫌いではないのだが、やはりダボッとした服が合っている。

 使用したタオルをポケットに突っ込み、また別のキレイな白いタオルを取り出して頭に被せ、ミリオナが待っているであろう飯の席へと向かう。


「…………うん」


 俺、一生ここで過ごしてもいいかもしれない。

 だって、飯が美味いから。

 それ以外に理由なんぞない。

 ……でも、エルフの国とかどうなっているのか気になるし、まだこの世界を見て回るつもりだ。好奇心ってのもあるが、もしかしたらここよりも心地いい場所が見つかる可能性だってあるのだし。決してここが嫌いなわけではない。

 考え事をしているあいだに部屋についたので、ミリオナに声をかけながら前の席へと座る。


「なあ、ユエ」

「ん? どうした?」


 朝食を食べ進め、半分ほどまで減ったところでミリオナが声をかけてくる。


「メル、レイナ、ミーニャ。聞き覚えのある名前はある?」

「女の人の名前、かな? 初めて聞いたけど……その人たち? がどうかしたの?」

「いや、気になっただけだから、気にしないでいいよ」

「ん、分かった」


 本当は何も忘れていないのだけどね……。

 目の前でミリオナがうまくいったのだと思って嬉しそうに笑っているのを見ると、少しだけ申し訳ない気持ちがわいてくる。


「今日は何をするの?」


 そんな気持ちを誤魔化すためにも話題を振る。だが、それだけが理由でもない。

 毎日毎日、ダラダラゴロゴロして過ごすニート生活も悪くは無いのだが、飽きてきたのもある。


「そうだね。……今更だけど、ずっと引きこもっているのもなんだし、国の中、見て回る?」

「行く!」


 本来の目的を思い出しました。いや、忘れていたわけではないのだが、どうしても後回しでいいかなぁ……。といった気分になっていた。どうせ外に出れば会えるのだし、機会なんていつでもあると考えると、自然と足が外へと向かわなくなった。――俺にはニートの潜在能力が……っ!

 そんな冗談は置いといて。

 ということで、出かける準備。……まあ、俺はポケットの中にほぼ全部入っているし、準備の必要がないため、必然的にミリオナを待つ形になる。だが、男女が2人ででかける――いわゆるデートとあらば、男は待たねばならないものなのだ。ま、遅れるといっても限度はあるが、結局はその人の器の大きさやどれだけ相手のことを思っているかだろう。…………その、思っている相手から裏切られることは元いた世界で少なくは無かったが。休日の大きい駅前とかだと、待ち合わせの人が大勢いる。携帯をいじっている人が多く、反応をよくよく見ているとドタキャンされたりと分かるものだ。その姿を見るのが結構楽しかったり。


「お待たせ、ユエ」

「ん、大丈夫大丈夫」


 考え事をしていたから体感的にそれほど時間が経ったと思っていない。恥ずかしいのか少し頬を赤く染めながらやってきたミリオナの格好は――庶民的? であった。見た限りだと麻でつくられた半そでシャツと半ズボン。そしてペタンコの・・・・・あたりに大きな青いリボン。背も俺より頭1つ小さくなっていた。9本あった尾は3本に減っており、大きさも背に合わせて小さくなっている。


 ――ロリオナ


 真っ先に思いついた、今のミリオナの状態を表した名前だが…………色々な意味でアウトだな。

 これだとまるで、ロリっ子で自家発電をすることの略称みたいだ。


「その格好…………、ああ。バレるからか」


 どうでもいいことを考えていたのをおくびにも出さず、それを悟られないように話題を振る。


「そう。幻とかじゃなくて、変身が近いかな? 数百年も生きていると、自身の姿を変えられるようになるのさ」

「……ミリオナの他にできる人は?」

「……妾だけ」

「まあ、そうだろうね。ミリオナみたいに長生きするのは珍しいから。……それで? 人がいるところでミリオナって呼ぶと簡単にバレそうだけど、今の変身した状態だと、ミーちゃんとでも呼べばいい?」


 なんともいえない表情をしているので、話題を変えることに。元いた世界で朱莉のことに気を配りながら話しをしていたからか、こういった気遣いのスキルも自然と上がっていった。スキルがまだあったときに表示されなかったのは、当てはまるものがなかったからなのだろうか? 日本人は高いレベルの教育を受けているから、礼儀作法といったスキルとかあると思っていたんだが、誰もなかったに加えて見たこと無いのをあわせると、無いのかな? 今考えても分かることでないし、別にいっか。それよりも、朱莉だ。あのときはいつ暴走するのかドキドキものだったのが懐かしい。まだ一年も経っていないはずなのに、何年も過ごした気分だ。一日一日の内容が濃すぎて日付の感覚がカレンダーなどがないことも相まって、分からなくなってくる。……この世界ではレイナ、メル、ミーニャがヤンデレっぽいが、朱莉に比べるとまだ可愛いほうだと思う。修羅場みたいになるのは分かるが、もっと深く、堕ちていって欲しい。そしてそれを俺だけにぶつけて欲しいかな。ヤンデレ予備軍にはミリオナ、ミオ、レナがいる。この3人ではミリオナが一歩手前まできている状態だと思う。薬を使ってまで他の女のことを忘れさせようとしたのだし。


「ユエ?」

「……ん、大丈夫。どんな街並みなのか、楽しみでね。まだ一部分しか見れていないから、どんな感じなのか想像していたんだよ」

「そっか。なら、早くいこ? あ、呼び方はミーちゃんで!」


 とっさの言い訳としてはよかったと自分でも思う。いつもよりも深く考え事をしていたから反応が少し遅れたけど、薬で女のことを忘れているとミリオナは思っているはずだし、疑われることは無かった。

 ミリオナに手を握られ、引っ張られる。なんだかんだいいながらも、楽しみにしていたのはお互い様だったようだ。

 この国の獣人っ子たちに恐がられているから、なんとかして警戒心を解き、人間族は信じなくても俺だけは信じてもらえるように頑張り、モフモフさせてもらえることを目指す!

 そんな俺のよこしまな考えを知る由も無いミリオナは俺の前を歩き、手を引っ張っているために表情が見えないが、ときおり笑みが漏れているのが耳に届く。

 …………。

 うん。最初だけはミリオナに合わせて素直に楽しもうかな。

流れを簡単に説明すると

よっしゃっ!47話書けた!時間あるし、最初から読み直して誤字脱字、探してみよっかな

→…ん?こんな伏線、張ったっけ…?

→むむむっ?こんな設定だったっけ?

→あれ、これだとこの話、矛盾だらけじゃね?

→やっべ、最初から47話、書き直しやん

→今に至ります

二つほどしか誤字脱字が見つからないのですが、自身の作品だと半ば流し読みになるので…

アドバイス、誤字脱字などお願いします。

矛盾点やここの伏線回収まだ?ってのもあったら教えていただけると有難いです!

次の話は四分の一から三分の一ほど書けてますので、また一ヶ月も開けないように頑張りたいですが、今月に一次試験。来月に二次試験があるので、また長く空きそうですが、首を長くして待っていただけると有難いです!

こんな駄文ですが、完結目指して頑張ります!

300,000pv、40,000ユニーク突破です。

でも、この二つの意味を調べてもよくわからないので実感とかないです。これも誰か教えてくれると有難いです……

それではまた、次の話まで!

ヤンデレの出ない異世界ものの『主人育成日記』のほうも、気が向いたら読んでみてください!

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