四十話
ラブライブの映画、2回目見てきたんよー
いやー、えがったえがった
これでまた、しばらく頑張れる!
あ、去年書いてた作品、『主人育成日記』って題名で、いま序章含めて3話載せてるよ!
ヤンデレでないつもりやけど、気が向いたら読んでみて!
まだストックあるから、書くのはこっちに集中してるから!2週間後ぐらいに期末始まるけど!
んじゃ、物語スタート!
「なあ」
「どうしました?」
「弱肉強食だから、弱いものは捨てられるって言ってたよね?」
「はい」
「なら、あれを助けてもそんなに意味ない?」
月が指差した先には、6人の盗賊だと思われる人たちが獣人の子供を3人、袋に詰め終えてスタコラずらかっているところだった。
「まあ、意味なくても助けるんだけど」
言い終えたと同時に月の姿は消え、盗賊たちの方からくぐもった声が聞こえてくる。
レイナたちがそちらに向かうころには、すでに月が獣人の子供を袋から助け出していた。
「大丈夫?」
「あい!」
「大丈夫でし!」
「膝擦りむいた」
茶髪に熊耳の女の子、桃髪にうさ耳の女の子、オレンジ髪に虎耳の男の子と順番に答える。
「……危機感なさすぎじゃない? 俺も君たちさらった盗賊と同じ人族なんだけど」
月が虎耳の子に擦りむいた膝を見せてもらい、それを治しながら尋ねる。
「助けてくれたから!」
「……そうか」
月は何かを悟ったような目をしてこれ以上尋ねることを止める。
「ついでだ。一緒に行くか」
「あい!」
「よろしくでし!」
「よろしく」
誰にもどうするか聞かなかった月だが、このパーティーで月の意見に反対する人はまずいない。
例外としては、女性が絡むときにレイナ、メル、ミーニャが反対するが、それも月に惚れている。又は異性として認識している場合であるため、今回はまだ10歳にも満たないということで何も言わないでいる。
「もうすぐで着くのかな? こんなとこに子供3人でいるってことは」
「そうでし!」
「……その、でしっての止めない?」
「でし?」
「そう、それ」
「無理でし!」
「……そっか」
特に何かした訳でもないのに、どこか疲れた様子を見せる月。
だが、いつまでもここにいるわけにはいかないので、なんとか気を持ち直して歩みを進める。
「それにしても、3人で何してたの?」
「散歩!」
「歩いていただけでし!」
「無理矢理……」
「……頑張れ」
道中話さないでいるのもつまらないのか、月が助けた獣人の子供たちに話しかける。そして返ってきた答えに、月は涙を拭う素振りを見せたあと、虎耳の男の子の肩にポンと手を乗せる。
その際、レイナたち……ではなく、ミオから負のオーラが出たのだが、一瞬であったのと、月もミオからだとは考えておらず、勘違いで済ます。
ミオも、自信が抱いた感情がよく分かっておらず、首をかしげる。
そうこうしているうちに、森から開けた場所に出て、まだ少し距離があるが獣人の国が見えてくる。
「ほう、人族の国はまんまファンタジーって感じの洋風に対して、獣人の国は和風なのか。それも昔の日本家屋な感じの。……でも、周りを城壁で囲んでるのは雰囲気壊すなぁ。守る上で大事なのは分かるけど……」
獣人の国を視界におさめた際に漏らした月の感想は、レイナたちには半分も言っている意味が分からなかった。
「お、見つかった。矢が飛んでくるよ」
獣人の国を見ていた月が注意を呼びかける。
飛んできた矢には、よほど魔力感知に優れている人でなければ気がつかないほど微量な魔法が付与されており、主に飛距離、命中率、貫通属性に関するものだ。
あくまで最低限にしか付与されていないため、ほとんどが矢を放った弓術士の技量によるものである。
そのことに気づいている月は、腕の立つ人がいるという喜びとともに、その実力に溺れて判断を誤ったことによる失望を感じていた。
ちなみに、レイナ、メル、ミーニャの3人も、放たれてからではあるがこちらに向けて飛んでくる矢には気がついている。レナとミオは何かが飛んでくるということは感じていたが、どこから何がくるのかまでは分かっていない。
「――はっ!」
飛んできた矢は、レイナが素手で箆の部分を掴んで止めた。
正確には、魔力操作によって手のひらを魔力で覆った状態で、だが。
「んー、だいぶ上手くなったけど、まだ無駄があるね」
「はい、頑張ります」
もちろん、教えたのは月だ。
旅の道中、魔物が全くと言っていいほどよってこないので、歩きながら魔力操作を教えていたのだ。
一番扱いが上手くなったのがミーニャ。続いてレイナ、ミオ、メル、レナの順である。
「なんだかゾロゾロと出てきたし、行くか。ほら、お前ら。虫なんか追ってたらまた盗賊にでも連れ去られるぞ」
「あい!」
「大丈夫でし!」
「分かった」
少し目を離しただけでどこかにフラフラと行ってしまう3人を呼び戻し、迎撃態勢を整えつつある獣人たちのところへと向かう。
「さて、どうしたものか」
向かったはいいものの、10メートルほど離れたところで止まれと声をかけられたので、月たちは特に文句など言わずに従ったが、そこから何も進展がないまま時間が過ぎていく。
「あれって……小型無人偵察機? 街の外観が昔の日本みたいだからって、変態技術まで似せなくていいのに……」
行動を起こしてみようか。と月が考えていた時。
城壁を超えて何かが飛んでくるのが見え、動きを止める。
「メルならあれがなにか分かるよね?」
「どういった構造なのかは分かるけど……原理とか分からない」
ユニークスキルである真実の瞳。
視ることはできるが、理解できるできないに関してはスキル保持者の頭脳に左右される。
小型無人偵察機は、この国に住んでいる人たちでも大まかなことしか理解できず、詳細を知るのは作成者本人しかいない。
なので全く知識がないメルが視たとしても理解できないのは当然のことである。
「まあ、そうだろうな……。これはちょっと、理解するのにはいろいろと足りていないものがあるし、しょうがないよ」
「……おい」
「ん?」
落ち込むメルを月が頭を撫でながら慰めていると、見るからに脳筋戦闘バカみたいな筋骨隆々とした虎耳のおっさんが声をかける。
「姫が通せとのことだ」
「ふーん……なんでか知らないけれど、入れるならいいや」
「月様」
おっさんの後ろにいた獣人達が警戒を解き、城壁の内へと戻っていく。
それに続こうと、特に警戒もせずに入っていこうとする月をレイナが呼び止める。
が、助けた獣人の子たちは立ち止まる月の脇をすり抜けて行ってしまう。
「罠、だと思われます。楽しみにしているのは分かっていますが、一度引いて見ませんか?」
「そうだねぇ……罠、か。無いんじゃない?」
「……なぜ、そう思われるのですか?」
「特にこれといった理由はないね。しいて言うならば勘?」
あっけからんと答える月に、レイナは呆然とする。
「別に俺一人で行ってもいいけど?」
「いえ、月様を信じます」
「もういいか?」
「ん、大丈夫」
「なら、ついてこい」
そう言ってどんどん歩いていくおっさんの後を月がついていくため、レイナたちも大人しくついていく。
「んー、家は木で作られてるのと石で作られているのがあるのか。でも、家の建て方はどれも一緒で日本にきるみたいだな」
国に入ってからずっと、キョロキョロと周りを見回して「ほー」や「はー」などと漏らしている月。
「やっぱり、電気がないから電線とか無いよな。日本だと電柱や電線があるのが普通になってるからな……。それはそれでいいんだけれども、こう何もないってのもいいもんだな」
「あまりキョロキョロするな。住民が怖がっているだろ」
前を向いたままキョロキョロするだけでは飽き足らず、後ろ歩きをしながらキョロキョロし始めた月を見て、おっさんが口を挟む。
「ふむ、嫌われるのはダメだな。なら止めよう」
月のここに来た目的は獣人たちをモフモフすることである。むしろ、それ以外にここに来た意味はないとまで言える。そのため、モフモフする対象である獣人たちに嫌われないようにするのが月の中で最優先事項のため、素直に言うことを聞くことを心掛けている。
そんな月の内心を知らないおっさんは、素直で何か企んでいるんじゃないかと疑っているが、その考えは当たらずと雖も遠からずであった。
30分ほど歩き、月たちはおっさんに連れられてようやく姫と呼ばれていたお偉いさんのいる場所へと着くのだが――。
「……なんで五角形なんだよ……。そこは城壁を五角形にするべきだろうに」
外観は、作りこそ違うが某国のそれに似ていた。と言っても五角形の部分だけだが。
それぞれの頂点には五重塔が建てられている。そして中央には立派な武家屋敷があり、庭も日本のそれと変わりなくわびさびがある。
「なんか頭痛くなってきた……。それにこの国、広すぎだろ……そりゃ、ドワーフや、あまりいないけどエルフ、その他の種族も住んでいるから広くなるのは仕方ないけどさ」
ここまでの道のりに獣人だけでなく、結構な頻度でドワーフがおり、エルフも1人2人だが見かけ、その他の種族――ケンタウロスやセイレーン、リザードマンなどもいる。
その誰もがおっさんに連れられて歩く月たちのことを冷めた目で見ていた。
「みんな、ちゃんと靴は脱ぐんだよ」
「靴を脱ぐのですか?」
「そうそう。脱いだ靴はちゃんと揃えておいて」
門構えをくぐり、引き戸の玄関を開けて中へと入っていく。
玄関は10人がいっせいに靴を座って履いたりできる広さがあるうえに、腰掛や下駄箱まである。
靴を脱ぎ、勝手知ったる顔で上がっていく月に、戸惑いながらも靴を脱ぎ後に続くレイナたち。
「うわぁ……床までちゃんとってのが正しいか分かんないけど木の板でてきてるし、襖まであるよ……」
「……勝手に開けたりするなよ」
「うぃ」
外と変わらず、ずっとキョロキョロしている月に気が気でない様子のおっさん。そんな月は雑に返事をしながらも、キョロキョロと見回すのを止めないでいる。
「……ここだ。こっから先に呼ばれているのはお前らだけだから、俺はここまでだ」
「ん、ども」
「くれぐれも、失礼なことはするなよ」
「前向きに検討するのを前向きに検討するよう考えてみるよ」
「……まあいい」
月たちに背を向けて歩き始めたおっさんだったが、一度立ち止まり振り返る。
「…………」
だが、結局はそのまま何も言わずに行ってしまった。
「なんだったんだろ、あれ」
「ま、分からないものはわからないし、入るか」
そう言うや否や月は襖を開け放ち、ズカズカと中に入っていく。
「や、姫さま」
「よう来たの」
そんな月を出迎えたのは、大きなクッションに体を沈めながら煙管をふかしている、着物を着た9本の尾を持ち狐耳を生やした女性だった。
『主人育成日記』のほうは、ストック切れたらどうするか考えるよ!
反応がよければ平行して書くことも考えてるけど……いや、その場その場で書くのはこれだけでいいか。向こうのほうはパソコンで一章ぶんを書きためてから載せてくかね。それでいっか
まあ、反応がよければの話やけど
ってことでまた次回ー
ちなみに、プロットも何もないから、こうして欲しいとかあったら参考にして取り入れたりするよ!ヒロインは取り入れるか微妙やけど…