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二十二話

今回、月のステータス載せたけど、もしかしたら訂正したりするかも

本当はレイナのステータスも書こうと思ったけど、煮詰まらなかったからまた次回で…

二章のうちに、メルとともに出す予定ではある

あと、城に残った勇者たちと、元の世界にいる朱莉との話も頑張ろうと思うけど、期待しないで…

ってことで物語スタート!

2015/09/03 誤字、訂正いたしました。

 しろと話を終えて異世界にいる体に意識が戻り、目を開けてもまだ夜だった。

 今日も街などに寄らず、森で野宿をしている。寝る前に焚いていた火はすでに消えているため、空に浮かぶ半月が少し心もとないが森を照らしてくれる。まあ、俺は昼のようにはっきりと見えているんだけど。

 腕を上げてみようとしたが動かないので、両脇を首だけ動かして見てみると、腕に抱きついて寝ているミーニャとメルが目に映る。レイナは、と探してみると、立ったまますぐ近くの木に寄りかかって寝ているのが見えた。


「…………」


 俺はどうにかしてメルとミーニャを体から離し、起こさないように立ち上がる。

 …………起きてないよね? 前に睡眠薬飲ませた朱莉とか俺がそばから離れると普通に起きてきたから。一応は神の力を最大に使って気配とか消したし、深い眠りについてもらったから大丈夫だと思うけど……正直、あまり安心できない。

 まあ、それは置いといて、レイナを横にして寝かせてあげようと移動して触れようと手を伸ばしたが、触れる直前で動くのを止める。

 伸ばした手を引っ込め、人差し指を立てて小さな円を描くようにくるっと回す。

 するとレイナの体が少し浮き、体の向きが横になり、仰向けの状態で地面に優しく降ろされる。


「……こんなもんか」


 誰も起こさないように小さく呟き、森の中へと足を向ける。たしか、少し先にこことは別に開けた場所があったはず。

 記憶を頼りに歩いていくと、近くに小川が流れている開けた場所に出た。

 近くにあった岩に腰かけ、空を見上げる。


「2人と合流してから獣っ子をモフモフするために向かって早二週間弱。いったいいつになれば着くのか……」


 早く、獣っ子たちをモフモフしてモフモフしてモフモフしたい。

 恐らく、人間族を嫌っているだろうし、まずはどうやって仲良くなるか、だよな。

 自身が変装して行ってもいいんだが……やはり、ちゃんと接しなきゃ嫌だし。

 今ここでうだうだ悩んでいても。


「結局はその状況になってみなきゃ分からないし、いっか。そんなことよりステータスの確認でもするかな」


 一度、目を通しただけではっきりと見ていなかったし。


=======================

天宮あまみやゆえ


状態異常 睡眠不足(解除不可)


スキル

完全記憶

並列思考

ピエロ

仮面

魔導士

創造

勇者

=======================


 こうやって見返してみても色々とおかしいよね。


「ステータスの意味、あるのかな……」


 体力、魔力なんかの数値すら出ないって。スキルだけしなかいって……しかも、普通のは無くて、ユニークスキルだけって。

 まあ、ステータスを偽ることは出来るから、城にいたころと弄ってないし、別にいいや。俺のステータスが偽りってことがばれても、本当のステータスが見られるわけでもないし。

 これに関しても、悩んでなにかが変わるわけでもないし。俺に害があるわけでもないから放っておくか。レベリングとかの楽しみが消えたのは少しだけ残念だけど、ここからどうやって楽しむかは俺次第だし。


「はぁ……暇だな」

「なら、私の相手をしていただけませんか?」


 振り返ると、エレナが森から姿を現す。

 ……あのとき、起きていたのか? いや、たしかにあのときは寝ていたはずだが。


「よく、ここだって分かったね。どこに行ったのか痕跡とか残していなかったと思うんだけど」

「匂いです」

「…………ん?」


 俺は立ち上がり、体をエレナのほうに向け、よく聞こえなかったので聞きかえす。


「月様の匂いを辿ってきました」

「なるほど」


 エレナは犬だったのか。

 人間のフリをしているけれど、獣人だったのか。

 …………まあ、一度落ち着こう。別にこういったのは今更じゃないか。元いた世界でもこういったのは日常茶飯事だったし。むしろ、こうゾクゾクくるものがあって嬉しいぐらいだ。

 そんなことを考えていると、エレナが俺に近寄ってくる。そして目の前までくると立ち止まり。


「月様。あの約束、覚えていますか?」


 そう、聞いてくる。

 エレナとの約束と言えば、背骨で色々と実験させてもらった盗賊たちに出会う前のことか。


「たしか時間が取れたら2人っきりで過ごしたいっていう?」

「はい、そうです」


 そう言ってニッコリと微笑む。

 覚えていたのがそんなに嬉しかったのか。


「月様」

「ん?」

「月様は私が何故、2人きりの時間が過ごしたいのか理由が分かりますか?」


 さっきまでホワホワとした空気だったのに、いきなり重く、ふざけたらいけない空気になる。

 それよりも、答えないとレイナの機嫌がどんどん悪くなっていき、拘束されて監禁され、レイナと2人っきりだけの世界に……あれ? それはそれで悪くないかも。

 ……なんて考えている場合じゃなくて。

 そのルートもありだとは思うけど、異世界を周れなくなる。それに獣っ子をモフモフするという夢がついえてしまう。


「大切な話がある……とか?」

「当たらずといえどもも遠からず、です」


 でも、満足はしてくれたようで、張り詰めていた空気が緩くなる。


「私が2人っきりの時間を取って欲しかったのは、私に構って欲しかったからです。あの2人がいては邪魔してくるでしょうし」


 レイナは俺の首に腕を回し、向かい合う形で抱きついてきたため、俺もレイナの腰に手を回す。そのため、レイナの大きすぎず小さすぎない、程よい大きさに弾力を持った美しい胸が、俺の胸に形を変えるほど押し付けられているうえに、顔は鼻と鼻が触れているほどに近い。


「月様。私と月様が出会ってから今まで、月様が私のことを褒めてくれたのは12回。それに対してメルとミーニャを褒めたのはそれぞれ128回と123回です」


 俺に抱きついたまま、淡々とした口調で話していくレイナ。そして話が進むにつれてだんだんと目から光が消えていく。


「そして触れていた時間に関して、私は今こうしているのを除いて238秒。メルとミーニャは552,823秒に552,451秒です。丸々一日、触れているといった日もあります。月様もそれを嫌がる様子を見せませんし」


 そこから、今度は俺の耳元に顔を寄せる。


「本当はもっと色々と言いたかったですけど、最後にキスをした回数です。私は月様とまだ”1回も”したことがありません。なのにメルとミーニャには157回と163回。私がいたとしても気にせずに何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も目の前でキスをして」


 そこで一度区切り、また鼻と鼻が触れるほどの距離で目から光が消えたまま俺を見つめてくる。


「さすがに、キスより先の”そういったこと”はメルとあの宿でしたきり、やっていないようですけど……何か言いたいことはありますか?」

「…………」


 そうだったのか。レイナは俺のことをこんなにも見ていてくれたのか。

 ……構ってもらうために。


「ごめんな、レイナ。構って欲しかったのに素直に言い出せなかったんだよな」


 俺はそう言いながらレイナの腰にまわす手を右手だけにし、左手をレイナの頬に当てて優しく撫でる。


「ここには俺とレイナの2人しかいない。何をして欲しいのか言ってごらん?」


 そう聞いてみると、何も言わずにレイナは顔を近づけてきてキスをしようとしてくるが、それを受け入れず、左手の人差し指をレイナの唇に当てる。


「ちゃんとお願いしてくれなきゃ」

「……き…………」

「……き?」

「き、キスをしてください。メルやミーニャにした回数以上に何回も何回も、私に」

「よく言えました」


 目から光は消えたままだが目尻が下がり、頬を朱に染めて言ってくる姿がものすごく可愛い。そしてちゃんと言えたからキスをしてあげようと人差し指をどけ、再び左手を頬に当てると、レイナは目を閉じて口をん、と突き出してくる。

 レイナは俺より2つ年上だがその姿は年下にしか見えず、ついつい意地悪をしたくなり、そのままずっとレイナのキス待ち顔を眺めている。


「……月様? 早くキス、して欲しいです」


 いつまでたってもキスしてこないことに痺れを切らしたのか、目を開けて俺を見つめながら拗ねたように頬を膨らませる。


「ごめんごめん。レイナが可愛すぎて見惚れていたよ」

「……そ、そんなことでは騙されませんよ。こ、今度は目を開けたまま待ってますから、早くキスしてください」


 つっかえながらも取り繕い、言ったとおり俺の目を真っ直ぐに見つめてくる。

 なので俺もレイナの顔をじっと観察する。

 改めてみてもレイナは美人だ。

 今は目尻が下がっているが、普段は少し釣りあがっており、凛としている。パーツも揃っているし、例えるならば出来るキャリアウーマンだろうか。メガネとかかけたら凄い似合うと思う。上気した頬とメガネっていい組み合わせだと思うんだ。……今度、創るか。

 スタイルもいい。触った感じ、無駄な肉がまったくと言っていいほど無いうえ、筋肉でムキムキというわけでもない。肌はシミ1つ無く、すべすべで柔らかいうえに、癖になる弾力がある。

 メルとミーニャ、白も似たような感じだがそれぞれ微妙に違うため、誰が一番と決めることが出来ない。

 3人には悪いが、好みで言えばレイナが一番だ。ずっとこのまま触れていたい。


「……あ、あの。月様」


 左手でレイナの頬を軽く摘んだり撫でたりしながらじっと見ていたら、耐え切れなくなったらしく、顔をそむけようとしたため、右手も使って動かせないようにした。


「は、恥ずかしいです月様……。あの、出来ればもう許しんんっ!」


 何かゴチャゴチャと言っていたからキスをして口を塞ぐ。

 舌を入れない普通のキスだが、そのまま10秒ほど経ってから口を離す。


「あ、あああの、ゆ、月様? わ、私初めてなのにい、いまのはんんっ!」


 また、ゴチャゴチャと言っていたのでキスをする。今度は舌を入れてのディープなやつだ。

 最初は俺にされるがままだったが、しばらくするとレイナから舌を絡めてくるようになったので、そのままお互いの舌を絡ませ続けた。




 あれから5分だろうか。10分だろうか。

 時計が無いので正確な時間は……まあ、分からないことはないが、気が済むまでキスをしていた俺とレイナの口の周りはお互いの唾液でベトベトだ。

 一度、口を離したときも唾液が糸を引いていて、すぐにまた舌を絡ませあったし。


「月様月様。もっと、もっとしてください……ん、んちゅ」


 また、レイナは首に回していた手に力を込め、俺が逃げられないようにして顔を近づけ、舌を絡ませてキスをしてくる。

 さっき、キスは初めてって言っていたと思うけど、今では自ら舌を絡ませながらしてくるなんて。

 それに俺は求められたらよっぽどのことが無い限りは逃げる気はないのに、その可能性を潰す周到ぶりはそれほどまでに俺のことを求めていると思っていいのかな?

 …………って。


「れ、レイんんっ!」

「んちゅ、月様。……んっ。ダメです。んんっ」


 小川の向こう側にゴブリンが1匹いるんだけど……。

 対処できるけど、もしもこれが今後もこのまま続くんだったらちょっとは考えなきゃいけないかな。

 ゴブリンが弓を構えて狙っているだけだからまだいいけど、これがもっと危険な場面とかだったらまずいと思うし、最低でも自分の身は自分で守れなきゃ……って思ったけど、レイナの右手が動いたなと思ったらナイフが弓を構えているゴブリンの眉間に突き刺さり、倒れる。


「んっ……んちゅ……はぁはぁ。ゴブリンの分際で邪魔をするとは」


 あれくらいならキスをしたままでも対処できるから止めなかったのか。

 まあ、レイナのステータスだったら当たり前か。


「でも、ゴブリンが1匹でいるなんて……斥候か? でも、攻撃なんてせずに情報を持ち帰るために帰るだろうに……。お楽しみの最中だったから殺れるとでも思ったのかな?」

「そんな理由で邪魔されたのですか……。月様。ちょっとそこまで行ってきます」

「いや、行かなくていいよ。それよりも、そろそろ戻ろう」


 空を見てみると、太陽が昇り掛けており空が明るくなりつつある。

 もしメルとミーニャが起きていたならば、迫られるのは間違いないだろう。

 起きていないことを願うのみだ。

前にも言ったけど、大まかな内容は決まってるから、次も早く載せられるように頑張るよ

この話載せるのに少し遅くなったのは、学校からの宿題をやっていました…

3日で終わらせたから、俺が遊ばない限りは小説書けるよ!遊ばない限り!

ってかとでまた次回〜

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