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プロローグ(二章開始)

やあ、今回は物凄く短いよ

本当は長くしようと思ったけど、纏まらないと思ったから…うん

二章の大まかな内容は決まってるから、後は俺がどれだけ頑張るか次第だね

ってことで二章、始まり始まりー

 教室で小5ぐらいの泣いている女の子の前には、『ブス』や『死ね』などと書かれ、ハサミでボロボロにされた教科書とノート。泥で中まで汚された靴が机の上に並べられている。


「ひぐっ……うぅぅ……ゆーぢゃん……」

「ほら、泣くなって朱莉あかり


 その女の子、朱莉の頭を撫でて慰めているのは、黒いランドセルを背負った同じく小5ぐらいの姿でいる月。

 優しい言葉をかけ、心配している風を装っているが、その目はここではない、どこか遠くを見ていた。


「うぅ……ゆーちゃん。どーやって帰ろう……」


 朱莉に呼びかけられ、月は目の前の事態に気を向ける。


「……俺の靴、貸してやるからそれ履いて帰ろうか」

「…………うん」


 月は教科書、ノート、靴をゴミ箱に捨てる。

 そして月は朱莉の手を取り、教室から出て帰路につく。


☆☆☆


「懐かしい夢だな。……しかも、明晰夢めいせきむだった」


 ベッドから上半身を起こし、夢の中で朱莉と繋いだ右手を握ったり開いたりして感触を確かめる。


「……ゆえ。夢を、見たのかい?」


 隣で横になって月の寝顔をずっと眺めていた白も体を起こし、月に体を預けながら心配そうな顔つきをしてそう言う。


「そういえば夢自体が久しぶりなんだけど……もしかして何かある?」

「うん、実はね……」

「…………」

「実は、何もないよ」

「……そうですか」


 そんな白の様子に月は少し不安を覚えるが、いたずらが成功したようで楽しそうに笑う白を見て、肩に入っていた力を抜く。


「それで、どんな夢を見ていたんだい?」

「ああ、あれは確か小5だったかな? 幼馴染の女の子がイジメられていたとこだったね」

「……へえ、女の子」

「うん、女の子。ちなみに言っちゃうと、のちに俺の初めてを奪う女の子」


 月がそう言った途端、楽しそうに笑っていた白の目に陰がさす。


「もっと詳しく聞かせてよ」

「特にコレと言って言うほどのものはないよ? 今でこそ噂で『影の首領どん』とか、『触れてはいけない存在』なんてことを聞いているけど、昔は内気な性格でイジメられていたからね」

「……それで? そのイジメから救って惚れられちゃった?」


 微笑みながらそう説明する月だが、白の反応は冷たかった。


「んー、それもきっかけの一つだと思うけどね」

「へー、そうなんだ。どうやってイジメから助けてあげたの? みんなの前で俺の女に手を出すな、とかでも言ったの?」

「冷たいね……。俺はこれといって何もしていないよ。教科書にノート、靴をボロボロにされたといった、これまでで一番酷いイジメのあった日の夜に家を抜け出して教室に忍び込み、いじめをしていた子達と、ついでに相談をしても特に何もしなかった教師の机とイスにちょこっと細工しただけだよ。それを境にいじめはなくなったけどね」

「…………」


 詳しく説明されたのに、黙り込む白。


「どうかした?」


 顔を覗き込みながら尋ねる月。


「いや、僕は寛大な女だからね。昔のことは流してあげようかな、と」

「ああ、うん。そっか。俺としてはヤンデレさんになって迫って欲しかったけど」


 期待していたのと違った答えで、肩透かしをくらった月は少し残念そうにしながらも、まあいっか。と忘れることにした。

 不意に白は真剣な顔つきになる。


「夢を見るのとは関係ないんだけど……これから言うことは真面目に聞いて欲しいんだ」

「俺はいつも真面目だけどね。……それで、どうしたの?」


 白の髪を弄りながらも聞く体勢に入る月。


「僕としてはふざけている様にしか感じられないんだけどね……。まあ、いいか。それでだけど、そろそろくるころだと思うんだよ」

「何が?」


 聞き返しながら月は髪を弄るのをやめ、頭を優しく撫で始める。


「副作用……? 月の体が本格的に作り……いや、創り変えられると思うんだよ。それがちょっと、ね」

「やっぱり、代償なしじゃ都合が良すぎるか。…………………………辛い?」


 始め、何のことか分からなかった月は詳しく白に聞き、納得するが、しばらく間を空けてから白を撫でる手を止め、心配そうな顔をしながら尋ねる。


「まあ、最初だからね。一番辛いと思うよ。次からはだいぶ楽になると思うけど」

「……一回じゃ終わらないのか」

「僕も初めてのことだから何回あるか分からないや。まあ、それで死ぬことは無いと思うけど……死んだほうがマシだと思えるほどの苦痛が襲い掛かってくるよ。普通の人だったら発狂して自殺するぐらいのが、ね」

「それは遠まわしに俺は普通の人じゃないと言っているのか」

「え? 普通だと思っているの?」

「いや、普通じゃないと自覚はしているけどさ……こう、実際に言われるとまた違ってくるじゃん?」


 よく分からない~。と言ってお茶を濁した白は自身の頭の上に置かれている白の手を取り、頬ずりをする。そしてその感触に頬を赤らめ、目を潤ませる。


「まあ、言うほど気にしてるって訳でもないから別にいいんだけどね」

「あまり、溜め込まないほうがいいよ?」

「大丈夫だよ。ストレスは異世界むこうで思いっきり暴れれば発散できるから」

「あまり世界観、壊さないでね?」

「分かってるって」


 月はそう言って白に頬ずりされているのとは逆の手で頭を撫でる。

本当は昨夜に出来上がってたりするんだけどね、これ

この休みで出来るだけ頑張ろうって思ってたけど、学校から宿題出たから、またいつも通り遅くなるんだろうな…

ってことでまた次回〜

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