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エピローグ

エピローグだけど、終わりじゃないよ!

一章=本でいった一巻だと思ってね!

あと、活動報告なるものを最近書き始めたから、気が向いたらなんかコメントでも!

ってことで物語スタート!

「それにしてもこのパーティー、4人もいるのに俺を除いて女しかいないよね。まあ、野郎がいたらいたで気持ち悪いから追い出すけど」

ゆえ様! 私は月様と私の2人で十分だと思います!」

「メル。さっきの状況、1人だと死んでいたことを忘れていませんか?」

「うっ……も、もうヘマはしないもん!」

「わ、私は2番でも3番でも、月さんに構ってもらえるなら気にしません!」


 月が獣の国へ行くと宣言した後、反対の意見が主にメルから上がったが、言い包められてしぶしぶ首を縦に振る。といったことがあったが、そのほかは特に何もなく、月たちはレイナを先頭に獣の国へと向かっていた。

 魔物と遭遇しないため、暇になった月は改めて周りにいる面子を見回して今の状況を把握する。


「……3分の2がロリだと思ってた」

「月さん。ロリ……って何ですか?」


 右腕に抱きついて歩いているメルとは違い、控えめに左手を握っているミーニャがふと漏らした月の呟きについて聞く。

 メルも気になるのか腕に抱きついたまま月を見上げる。そして前を歩くレイナも周りに気をつけながらも聞き耳を立てている。


「ああ、ロリってのはロリータコンプレックスの略で、精神医学的な名前だとペドフィリアって言うんだけど……こっちはまあいいや。ようは、13才以下の幼女、少女に性的嗜好や恋愛感情を持つことなんだけど、ね」


 そこで月は一度区切り、再び面子を見回す。


「メルはギリギリセーフの14歳。レイナは俺より年上だけれど、同い年でも通じるほどに綺麗だから大丈夫。それより……まさかミーニャが20歳超えているなんて思わなかったよ」

「月さんはどれくらいだと思っていたんですか?」

「11歳ぐらい。よくて12歳だと思っていた」


 子供だと月から言われ、少なからずショックを受けるミーニャ。

 だが、すぐに気を持ち直し、何故かメルとともに2人は腕に力を込めていく。


「どうした?」

「さっき、月さんはレイナさんだけ褒めましたよね?」

「私たちは褒めてくれないの? 月様」


 込める力がだんだんと強くなっていき、月の腕からミシミシと骨が軋む音が聞こえる。


「……筋肉とか潰れて凄く痛いんだけど。それに血も出てきてるし」

「そんなことより、私たちは褒めてくれないんですか?」

「……そんなことで片付けられるものじゃないと思うんだけどなぁ」


 両腕が酷いことになっているが、簡単に流されたことをぼやきながら、次にはそれがなかったかのようにいい笑顔を浮かべる。


「メルとミーニャは綺麗、カッコいいよりも可愛いの方が似合うよな。今もこんなに俺に嫉妬してくれて、2人とも、大好きだよ」

「私も、月様が一番です!」

「あ、ありがとうございます。こんな私のことを好きと言ってくれて!」


 2人は月の腕から離れ、頬を赤らめながら照れている。

 酷いことになっていた月の腕だったが、まばたきしたときにはすでに治っていた。


「月様。先程はあまり言いませんでしたが、本当に獣の国へと行くのですか?」

「うん。モフモフしたい」

「そう、ですか。……それならばどこかで私と2人きりの時間を作っていただけないでしょうか?」

「ん? それくらいなら別にいいけど」

「ありがとうございます」


 前を向いて歩きながら、振り返らずに月に話しかけるレイナ。

 約束をしてもらったレイナは最後まで後ろを向くことはなかったが、雰囲気から喜んでいることは月にばれていた。


「そういえば獣の国に行きたいとか言ったけど、実際はどんなところなんだ? 知ってる範囲でいいから少しは聞いておきたい」

「どういった国、ですか」


 月の質問に、レイナが考え込む。

 メルとミーニャはまだ月に褒められて上の空でいて話を聞いていないがちゃんとついてきている。


「私たち人間族と同じかそれ以上に魔法具などが進んでいますね」

「……ほう」

「人間族は他の種族を下に見ていますから、他種族に嫌われています。獣人、エルフ、ドワーフの3種族は互いが互いに協力し合っていますね。ですから人間よりも他の種族と関わっている獣人、エルフ、ドワーフたち。他の種族も関わってはいますけど、大きなものだと先の3種族が進んでいますね」


 レイナの答えを聞いて、月は人差し指の第二関節をくわえて考え込む。


「月様?」


 急に黙ってしまった月が心配になり、振り返るレイナ。

 そして真剣に考え込む月に見とれ、一瞬の隙が生まれた。

 その隙を突いてどこからか矢が飛んでくる。


「…………っ!」


 レイナがそれに気付いたときはすでに遅く、振り返ったレイナの目の前まで矢が迫っていた。

 片目を失う覚悟でいたレイナだったが、ふと、おかしなことに気がつく。


「…………?」


 矢が空中で浮いたまま止まっているのだ。

 警戒してその矢から離れるレイナ。今の状況を確認するために周りを見回すと、こんな状況だというのに上の空でいるメルとミーニャ。だが、その近くに月の姿はない。


「うぎゃあぁぁぁぁぁ……!」


 遠くから男の悲鳴が聞こえてくる。

 月に関係のあることかもしれないと考えたレイナは、メルとミーニャを放って悲鳴がした場所へと向かう。

 メルとミーニャから離れる際、2人が襲われるかもしれないことを考えたが、月のことが第一なため、振り返ることはなかった。


「……月、様?」


 レイナが悲鳴の聞こえた場所に向かうと、地面や木、葉などに血や肉が散らばっており、その中心に月と膝をついて涙や鼻水を垂れ流している男がいた。


「ん? ああ、レイナか。怪我はない?」

「は、はい。怪我はありません。何故か矢が浮いたまま止まっていたので」

「そっか。ならよかった」

「それよりもこれは……?」


 男からレイナに目を向け、真っ先に傷について心配する月。それに答えながらも状況が分からないレイナは月に尋ねる。

 その質問に月は薄ら笑いを浮かべ、男のほうに目を向ける。


「コレのほかにもさっきまでは後2人……3人だったかな? まあ、他にもいたんだけど、潰しちゃった。だって、大切なレイナのことを傷つけようとしたんだから、当然の報いだよね? 命を奪おうとしているのに奪われる覚悟がないなんて、おかしな話だよ。それでコレが最後の1人」


 そして月は手に持った白く長い物の切っ先を男に向ける。

 それを向けられた男は「ひっ!」と怯え、逃げようとするが、恐怖からか体がうまく動かず、その場に倒れてしまう。


「月様。手に持っているそれは?」

「これ? ちょっとした実験で作ってみた」

「もしかしてそれって……」


 よく見る? と言って差し出されたそれをレイナがよく見ると、ある考えに行き着く。

 月はそのレイナ表情から答えが分かったと感じ、正解を言う。


「そう、これは人の背骨だよ。魔力を使って強化してあるんだ。2回ぐらい力加減間違えて失敗したから粉々になっちゃったけど。作り方、見る?」


 月が作り方、と言ったとき、それをその場で見ていた男はどうやって作るのかを知っている。そのため、顔をさらに青ざめ、下から汚物を垂れ流す。


「汚いな」


 それを見て、月がそう呟くと男の体、服は頭の先から足の先まで綺麗になった。


「特別だよ? まあ、俺が汚いのに触りたくないってのが一番の理由だけど」

「ぁ……あぁ……」


 血でできた水溜りを進むため、血が跳ねて靴が汚れるが気にせずに男の下へと恐怖をあおるためにゆっくりと近づいていく。

 そして男の下まで近づいた月は手をかかげる。

 すると口をパクパクと開閉させながら尻餅をついていた男は中に浮かび上がる。月が人差し指をくるっと回すように動かすと、男は気をつけの姿勢で頭を月に向け、地面と並行するような形になる。


「ん~、こいつはこんな感じかな?」

「んがっ……ぐ……ぅが……」


 月はその男の首を握りつぶし、血で汚れるのもかまわずに背骨を握る。そしてそのまま力いっぱい引き抜く。


「んー、ちょっと失敗したか。骨にヒビが入った。それにいらない骨までついてきた」


 抜き取った背骨それを一通り確認した月はポイっと投げ捨てる。

 引き抜いた際、雑であったために、あたりに男の臓物が散らかっている。


「このまま放置していたりしたら、ゾンビとかの魔物になったりするの?」

「いえ、原型がないといっていいほど崩れているので大丈夫だと思いますけど……一応、集めて燃やしておいたほうがいいかと」

「了解」


 これほどグロテスクな光景を見ても、血を被った月の姿に頬を朱に染めているレイナ。

 月がまた手をかかげると、あたりに散らばっていた臓物や血が浮かび上がり、月の前に集まってくる。そしてそのまま月が指をならすと、集まったそれらが燃え上がり、跡形もなく消える。


「それじゃ、2人のところに戻ろうか」

「はい」


 メルとミーニャのところに戻る道すがら、月はレイナに聞こえないように呟く。


「ほんと、俺が楽しめるような世界だ。他に数名呼ばれた勇者によって抜け出しやすくなったり、こんなに可愛い子たちに囲まれていたり」


 そこで足を止め、葉の隙間から漏れ出る太陽の光に目を細める。


「まるで誰かが俺のために創った世界みたいだ」

登場人物紹介がたぶん、あと少しで纏まるから!

まあ、次に乗せるとは言ってないけど…ね

また次回〜

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