第2話 ヤバめなリジュ様の1面
短いですが、面白く仕上げました!
ŧ‹”ŧ‹”( "´༥`" )
「腹、減ったな」
深穴に降りて、歩き出してしばらくしてのこと。
ヨツキが伸びをしながら言った。
ルゥカが魔力感知の魔法陣を描きながら同意する。
「わかる。朝から何も食べてないし」
「リジュ様、お昼の準備しましょうか」
スーが手に弁当を持って、そう尋ねた。
「そうだな。私は少し周りを観察してくるよ」
そう言って、リジュは少し離れた場所へと歩いていった。
……静かな場所だ。
霧がゆらりと揺れ、鳥の声が遠くから聞こえる。
草の上を風がすべり、湖の水面がきらりと光る。
リジュが深呼吸をし、冷たく美味しい空気を吸った、その瞬間。
「敵ィ、くたばれやぁあっ!!」
……刹那、空気が裂けた。
殺気の滲んだ叫びが聞こえた。背後から。
リジュが振り返るより早く、銀の閃きが飛ぶ。
「っ……!」
リジュは反射的に横にスライディングした。
ズザザザッと土煙が上がり、
「ていやあっ!」
間髪入れず、二撃目。ナイフが霧を切り裂く。
「わっ」
リジュは大きく跳び上がり、ナイフを回避。すたっと少年の背後に着地すると、すぐに距離を取った。
その目は少し輝いており、線の細い頬には汗が伝っていた。
実はこの時、リジュは少し楽しんでいた。
攻撃をギリギリで回避するということを。
そして、小さく息を吐く。
「氷束縛」
リジュが小さく呟いた瞬間、少年の足元から氷の鎖が伸び、全身を絡め取った。
カシャン。
氷が鳴る音とともに、少年が一瞬固まる。
そしてすぐに、足についた氷の鎖を取ろうとし始めた。
「主、無事かっ!?」
「主様ぁ、ソイツ敵? なら私に回してよ」
「リジュ様、生きてましたか」
戦闘音に慌ただしく仲間たちが駆け寄ってきた。
リジュは手短に状況を説明すると、氷に縛られた少年へ向き直った。
(何故私を襲おうと?それに…敵?)
「……名前は?」
少年は、ふいっと横を向いて俯くと口を開いた。
「ルイン……」
少年ルインは小さな声で答えた。
「ルイン。私たちは敵じゃない。私はリジュ。今日からこの土地の領主になった者だ」
その言葉に、少年は一瞬ぽかんとしたあと……ブッと吹き出した。
「りょ…領主っ…様っ!?」
その言葉に、リジュはあぁ、と小さく頷いた。
「もし良かったら道案内してくれないか?」
リジュがしゃがみ込んで、氷の鎖の魔法を解除しようと奮闘すると「あぁ、いいよお子ちゃま」そう言ってルインもしゃがみ込んだ。
「お子ちゃまではない。だが嬉しいっ」
そう言ってリジュは、品のあるふわりと優しい顔で笑った。
「じゃ、行こう」
次回もよろしくお願いします(*_ _)ペコリ
反応くれるととても嬉しいです。




