生産性がない
ねぇ時間は
泡のように広がる
ただ
液晶の光に吸い込まれるだけ
微かな鼓動が
無音の夜を彩る
画面の向こう
側にある見えない宇宙
指先は迷子
踊るりながらなぞりながら
ぼんやりとした思考が
霧の中に溶けていく
目覚めも眠りも忘れたこの場所で
時間が静かに囁く
雨の音が止み
風が消える
液晶の中で生まれた淡い夢は
薄明かりの中で揺らぎ続ける
現実と非現実を繋ぐ糸に絡まる
さぁ
深く息を吸って
覗き込んで
この静寂の中に
瞳を閉じることなく見つめる
耳を傾けるたび
無意味な時間が増して
今日の空がまた虚無へと溶ける
それでも私はここに座り続ける