謎
「おいおい、どうなってんだこりゃぁ」
壁の真下に開いた大きな穴 何かが地を這うような不気味な音が響く穴の中に入った俺たちは
「コイツ、死んでんのか?」
「いや、生命の輝きが見える 生きてるぞ」
「へー、そんなことまで分かんのか 相変わらず便利」
入ってきた穴よりも広く、どこまで続いてるか分からないほど遠くまで続く地中の道
そして、
「コイツ、魔物だよな?」
「だと思うぞ 暗く輝いてるからな」
「お前には何が見えてんの?マジで気になるんだけど」
俺たちから遠ざかろうと動くデカい芋虫のような魔物を発見した
「…殺す?」
「まぁ…一応殺っとくか」
2人の間に微妙な空気が流れた
「コイツがこの穴を作ったのか?」
そう言いながらカオスは芋虫の首?だと思われるところに短剣を突き刺し、切り落とすために短剣をぐるっと一周させていく
「流石にそれはないだろ コイツの身体とこの穴の体積を比べてみろよ 複数体でやったんだろうよ」
「そっか そうだよな〜 てか、コイツなかなか死なないな」
カラダがデカく、分厚い そして、所詮使ってるものは短剣だったので首を完全に切断することができず、カオスは魔物を殺すのに手間取っていた
「追うのはやめるか」
「…は?マジで言ってんの?」
カオスが芋虫をやっと殺し終え、地面にしゃがみこんで魔石を拾い上げたところでのラックからの提案
「せっかく穴の中に入ったのにここでやめんの?」
それはカオスにとっては受け入れがたいものだった ひとえに
「こんなんじゃなんも面白くねぇよ」
という理由からで
「だが、そっちの方が安全だろ?」
「そうだけど…」
「お前がガッカリする気持ちは分かる。俺も穴の中に入る前のワクワクを返してほしい気分だ」
「なら」
「嫌な予感がする この穴の先に黒い瘴気が集まって行ってる」
「黒い瘴気?」
「あぁ」
…俺にはなんも見えないが、ラックには見えてるんだよ 黒い瘴気 黒い瘴気ねぇ?
「それがあるとどうなるんだ?」
「正確には言えないが、死に近い漆黒の未来が待ってる」
「ふーん えぇ〜…… じゃあ、帰る?」
「その方がいいな」
「分かったよ えぇ〜 帰んのぉぉぉ…」
「ほら、行くぞ」
「うぃ〜」
ラックに背中をポンと叩かれたカオスは地面から立ち上がり
不満そうな態度を1ミリも隠そうとしないままラックの後ろをトボトボと歩いてついて行った
「ほら、ちゃんと成果もあった」
「?」
「俺の前見てみ?」
穴を出てすぐのところでそう言われ、ラックの後ろから頭だけをヒョッコリと出し前を確認するとそこには
ニャァーーー
「これで依頼達成だ」
「ふん、魔物に喰われて死んどけよクソ猫が」
捜索依頼の出ていた猫が待っていた