42話:ナイフと魔法のファンタジー
皆さんこんにちは。奇柳業です。受験も終わり、少しずつ投稿ができそうな状態になってきました。これからものんびり投稿していきますので、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
「行きますよ!」
「せいっ!」
レノンの蹴りをナイフで迎撃する。腕に重たい感触が伝わる。というか素手でナイフに当たったんだし切れてくれてもいいんですがね。
「こんなものではないでしょう?響也さん。」
「ああ当然だ!ネクロ!」
「ピュイ!」
本から顔だけ出したネクロに呪い玉を出してもらい、〈魔力同調〉で「呪怨剣」を作り出す。今回の呪いの内容は単純に行動阻害。少しでもいいから動きを鈍らせたい。ネクロに〈念話〉で指示を伝え、一度本の中に戻した。流れ弾が来たら洒落にならんからな。
「あれは呪怨龍・・・それに触れるのは得策ではありませんね。〈霊魂狼ー水〉」
印が組まれ、いつぞやも見た狼達が放たれる。といってもまあこの程度ならなんとかなるな。近づいてくる狼を切り捨ててそのままレノンの元へ向かう。
「〈空瞬の獄〉!!」
「おや、危ない。あと数センチずれていたら危なかった。」
おいおいマジかよ。今の俺の技の中で最速なんだがな・・・まあいい。まだなんとかなる。
「それでは準備運動はもう終わりですね!〈霊魂猪ー雷〉!」
速い!!新たに放たれた雷を纏う猪が俺の皮膚をかする。ちょっと焦げたんじゃないかな。フラニック先輩のしごきのお陰でギリギリ見えるが躱すので精一杯だ。とてもじゃないが近づけない。〈空瞬の獄〉で抜けるか?いや、ここで不用意に魔力を使うのはまずい。地道に一匹ずつ切っていくか。
「〈霊魂鼠ー炎〉」
うわぁ無慈悲。別の印が組まれ、足元に大量の燃える鼠が生まれる。足場から潰すとかさぁ・・・とでも思ったか!
「〈草薙の獄〉!!」
こんな時のために用意しておいた新技のお披露目だ。〈草薙の獄〉はただナイフを下段に構えて一回転するだけの技だが魔力と呪いで強化されて体積もちょっと増えてる俺のナイフでやれば結構な広範囲を攻撃できる。これで纏わりついてきた奴らは一掃できた。後はレノン・・・あれいない。でもこういう時は大抵・・・っ!!
「勘がいいですね。その通りです。しかし欲を言うなら・・・もう少し早く気づくべきだった。」
慌てて振り返って頭部を守るようにナイフを構えようとしたが、もうすでにレノンの膝蹴りが俺の顔面に放たれようとしていた。おいおいこりゃあ・・・
絶好のチャンスじゃねぇか!
「ネクロ!〈呪い吐息〉だ!!」
「ピュオォォォォォォ!!」
「なっ・・・」
本から顔を出したネクロが呪いのブレスをレノンに浴びせる。ブレスなんていつ覚えたのかって?いやそれがちょっと前なのよ。温泉に行った時俺の想定以上に良感情が溢れ出たみたいでネクロが一気に育ってね。体もかなり大きくなったしブレスまで覚えたわけさ。
ブレスを浴びてレノンの動きが少し鈍った。畳み掛けるなら今しかねぇ!
「〈空瞬の獄・Hexa 〉!」
六角形を描くようにレノンの体を切り裂く。今回は確かな手応えを感じた。結構刺さったんじゃない?
「素晴らしい・・・これほどまで成長しているとは!」
いや全然元気そうだわ。ピンピンしてる。と言うか俺が強くなってるのを見て喜んでるんだけど。
「もう一つレベルを上げても宜しいですね!」
一瞬で距離を取られた。呪いかけてもお構いなしかよ。
「〈霊魂象ー風〉」
「いやいやデカ過ぎんだろ・・・・」
またまた新しい印が組まれ、出てきたのは結界ギチギチの大きさの巨大な象だった。
「さあ、これにはどう対応しますか?」
「〈空瞬の獄〉!」
巨体に似合わない機敏な動きで足が振り下ろされる。たまらず空瞬で逃げたがこの方法は多用できない。ナイフで迎撃してみるか?いや、まずは一度目の前にある足を切りつけてみてその感触で・・・あ、無理っすわ。弾かれた。
こうなりゃ名案が浮かぶまで空瞬で逃げるしかねぇ!!
「まだまだ詰めさせ・・・・」
「・・・っ!眩しっ!」
突然光が俺を包む。レノンの奥の手か?ええい。こうなりゃやれるとこまでやってやる!!




