40話:ここが地獄ですか?
皆さんこんにちは。奇柳業です。今回はディアロ回。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
「いいかお前ら!!勝とうなんて考えるな!マモン様が結界をなんとかするまで逃げ延びるぞ!!」
声を上げて部下たちを激励する。この地獄を生き延びるために。
「さてさて、いつまで持つかしら♡」
あ、やっぱ無理ぽい。本能が告げてる。でも部下たちのために最後まで正気を保ってやんなきゃなんねぇのが隊長の辛ぇところだ。見せつけてやろうか空元気!
「〈充填・崩壊薬〉」
奴の持つ注射器に緑色の毒々しい液体が生成されていく。どう言う理屈だよ。頼むから無から忽然とやべぇモンを生み出さないでくれ。
「まずは・・・あ♡な♡た♡」
「うぼしゃぁ!・・・」
「イチっ!」
超高速のクネクネ移動で近づいてきたディアロを見て、俺の部下が血を吐きながら気絶した。このままほっとくとあの薬注射されちまうだろう・・・仕方ねぇ。あんまり乗り気しねぇがせいぜい足掻くとしよう。
「〈蛭腕〉!!」
右腕を伸ばしてイチへの注射を代わりに受ける。っておいなんだこれ!物凄い勢いで毒が回る!!
「〈分裂廃棄〉ッ!!」
あっぶねぇあと一瞬遅かったら本体にも毒が回ってた。だが、このレベルのものなら俺が腕を伸ばして一度受けて、その後切り離せば問題ない。腕ももう再生した。俺は再生力には自信があるからな。いくらでも耐えてやるさ。
「あら♡あなた勇気があるのね♡怪しい薬を部下を庇って受けるなんてあんまり出来ることじゃないわ♡」
じゃあそんな薬使わないでくれ。なんて思いは心にしまっておく。というかそんなふうに尊敬してくれるならついでに見逃してくれたりしませんかね。
「じゃあどこまで庇えるかしら?〈充填・腐蝕薬〉」
今度は見るからに腐ってますよと自己主張してるドス黒い紫色の液体が生み出された。
「この薬はね♡触れたものを腐らせるのよ♡」
なぜわざわざ薬の説明を?と聞こうとして、不意に理解した。なるほどと、頬を冷や汗が伝う。
「さて、自分から腕を腐らせる覚悟はあるかしら?」
趣味の悪い話だ。こいつは俺が根負けするのを望んでやがる!俺が薬を怖がり庇えなくなることを期待してやがる!ふざけるなよチクショウ!ああいいだろう。こうなりゃ俺も腹括るぜ!
「お前ら!俺の近くに集まれ!あの結界が壊れるまで俺がお前らを守る!」
「あら男前。それじゃあいくわよ!」
注射器が投擲される。部下の1人を狙って放たれたそれを、俺は再び腕を伸ばして庇い、切り離して毒が回るのを防ぐ。なぜ避けないで素直に食らってるのかと言われたら、もし何かの衝撃で薬液があたり一面にぶちまけられたらたまらないからだ。せめて被害は俺の腕だけで止める。
「うっ・・・こりゃきちぃな・・・」
素早く腕を切り離したつもりだったが、その一瞬でかなりの激痛がきた。というか触れたものを腐らせるならまずはその注射器を腐らせてくれ頼むから。
「んー参ったわね〜あなた体に作用する毒は効きにくいわね〜」
「俺としてはこのまま戦いを辞めても良いんですがね!?」
今体に作用する毒はって言ったよな?ってことは・・・
「じゃ、精神を攻めてみるわね♡」
クソッ!やっぱりかよ!精神に作用だと?一体なにを・・・
「〈充填・快楽薬〉これは初めてだからどんな結果になるか楽しみだわ♡」
・・・腕で庇うのもそろそろ限界かもしれん。この技は結構疲れるからあまりやりたくなかったのだが、まあいいだろう。生存時間増加のためなら遠慮なくやってやらぁ。
「〈蝸牛殻〉!!」
左手の指を引きちぎり、生命力を込めて上空に投げる。そうしてみればあら不思議。俺達を守る肉壁の完成だ
「〈崩壊薬〉」
った。んまあそうね。その手に持ってるぶっとい注射器だけじゃなくて普通に投擲用の注射器に薬を入れることもできるよね。
ってか不味い!今肉壁を作ったせいでアイツの姿を見失った!今、アイツはどこに居る!?
「答えは・・・あなたの後ろ♡」
この一瞬で背後にぃぃぃぃ♡♡♡♡あっぁっぁぉおあ・・・
っっは!!待て、俺は今何が♡あ、不味いこのままだと♡んぁ・・・意識が・・・
「それじゃあおかわり行くわよ♡」
「あっやめっ」
んおおおおおおぉおぉぉぉぉおぉぉおおおおああああああああああぁあぁあああぁ!!!!!!!!!
◇◇◇
「あーあ。もう壊れちゃったわ。もっとたくさん試したかったのに。」
心底つまらなさそうにディアロは呟いた。でもまあ・・・と、笑顔で残った敵達を見た。
「さ♡実験を続けましょう♡」
次回は主人公組のどっちかが出てくると思ってるんですが最近全く本編に出してませんでいした。




