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2輪ノClover  作者: 奇柳 業
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閑話:義勇兵団の年越し

皆さんこんにちは。奇柳業です。12時の投稿で今年は最後だといいましたね。あれ、嘘です。そんなこんなで今回は日常回。20話のときに雑に過ぎ去っていった一年の間の出来事と考えてください。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

 「これから義勇兵団定例会議を始める!」


しっかりした声がギルド内に響く。そう、今日は会議の日。この一年の集大成とも言えるあの日のための・・・!

 

 「議題は我々に残された残りの一時間をどうやって過ごすかだ!!何か案がある者は居るか?」


そう。詰まるところ年越しである。元の世界では円柄年中徹夜したりもしてた俺と響也だが、やはり新世界。しかも頼れる先輩方と一緒だと少しテンションも上がるもので。なにげに楽しみだったりする。


 「無難にトランプとかがいいんじゃない?」

 「お、いいねそれ!早速やろう!」


プロテス先輩の提案にフラニックが乗っかる。後ろで「一応団長に改めて言っても良くね?」とぼそっと言ってる団長にご愁傷様ですと心のなかで言っておく。何をやるかはちょっと揉めたが、結局大富豪をやることにした。というか当たり前のようにトランプも大富豪もあるってどうなってんだろねこの世界。ちなみにスピードは普及していないらしい。一番好きなトランプゲームだったから少し残念だ。


 「それじゃあ配るぜ〜」


文字通り光の速さでトランプが配られる。見てるぶんにはとてもきれいだ。さて俺の手札は・・・はいクソー札も弱けりゃ2枚以上揃ってる札もねぇ。


 『♣の3、♥の6、♦の4・・・』


念話漏れてますよ『死神』さん。というかあなたも札運ないね。


 「んじゃ親の俺からね。」


そう言ってフラニックが出したのは・・・♠♣♥♦のK。


 「「「「は?」」」」

 「あれ?皆出さないの?じゃあ俺次も行くね。」


そう言って次に出したのはまたもや4枚揃ったQ。


 「「「「・・・」」」」


もうなんか全員死んだ目をしている。その後も次々と4枚揃った札を出され、その札がAまで来たときについに葵がキレた。


 「おい!この奇跡と切り札を自分だけのものにしているバカを追い出すぞ!!」

 「よしきた葵!私も乗るよ!!」

 「オヂサン。不正は許せないカナ。」

 「悪い子にはお・し・お・き・よ♡」

 「ちょ待てよ!たしかに俺の運がめちゃくちゃ良かったけどそれを恨むのは筋違いだって!!」


まあ、特に後半二人から何されるかわかんねぇし必死にもなるわな。


 「おい!こいつまだ知らきってるぞ!」

 「このイカサマディーラーつまみ出すわ!」

 「了解おねぇちゃん!!」


まあ逆にこの人達の怒りを刺激しちまってんだけどさ。『死神』は全く気にしていない・・・というか今も真面目にどうやってこの札で勝つのか考えていらっしゃる。団長と響也は呆れてるなこりゃ。マグオン先輩に至ってはトランプそっちのけでガラテアちゃん撫でてるし。


 おろ?バロンは窓際に立って窓の外を眺めてる。こんな立ち方してる刑事をテレビで見たことあったな・・・


 「何してるんですか?」


気になったから声をかけてみる。


 「ああ〜皆は騒いでるけど〜もう日付が変わるよ〜あ、響也君もおいで〜」

 「はい、喜んで。」

 「ねぇ響也の隣に居る俺も呼んでも良くない?」

 

そろそろ団長が不憫になってきた。俺、響也、団長、バロン。四人で見る初日の出はなにか特別な感じがした。バックの喧騒も中々いい味を・・・出してるわけもなく普通にやかましい。ムードぶち壊しだよ全くもう。


 「綺麗なもんだな。渉輝。」

 「また来年も見ようぜ。響也。」


俺達はお互い顔を見合わせて笑いあった。新年。あのクソッタレの神に祈ることはなにもないが、響也は。義勇兵団は。今度こそ俺が守るんだ。と言っても俺より先輩方のほうが強いからどっちかっつーと守られてんのはこっちの方なんだが。


 でもいつかは俺が守らなきゃいけない時が来る。そのために。もう二度と、手にした居場所を失わないために。

今度こそ良いお年を。



正月回も一応投稿します。

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