28話:渉輝VSタートルネック!!今なら500円だよ!!
皆さんこんにちは。奇柳業です。今回は響也視点。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
「戦いは終わりだよ!さあ帰った帰った!」
「おいちょっと待て!もう一回見せろ!よく見えなかったんだよ!」
「なんでこんなことに・・・」
「全くだネ。」
結界が破れ、外の声が聞こえるようになったと思ったらこれである。なんかきらきらしたものが入った袋を持っているルナと多すぎる野次馬。そして半分放心状態になっている響也にオヂサン。なるほどこれが地獄絵図か。
「・・・どういうことだ?これは。」
「ああ・・・渉輝。実はな・・・」
響也によると、俺がドームに囚われてすぐ、オヂサンが魔法を使い、ドームの中を見えるようにした。(聞くところによると透視と情報転送をあわせた魔法らしい)しかしそこでルナが悪巧み。この戦いを見たければ金払えと周りの住民に対してアコギな商売を始めやがった。その結果がこの有様。はた迷惑な。
「あんたがあの二人を倒してくれたのかい。いやー嬉しいね。」
不意に話しかけられる。振り返ってみれば整った顔立ちの美少年。これはこれは。学生生活はさぞかしバラ色だろうに。ルナもイケメン嫌いなのか顔をしかめている。
「せっかくだからこの里の長老に会っていくといい。きっと長老も君たちを気に入る。案内はルナがやってくれるさ。」
「長老様に合うなんてなかなかできることじゃないネ。せっかくだし行ってみようか。」
「だそうだ。ルナ。長老の居場所はわかるか?あとアポとか必要か?」
「いや・・・あのな・・・」
ルナは少し言いよどんだ後、すべてを諦めたような目をして口を開いた。
「長老ってこのショタジジイだぞ。イトゥエル・イシュリグ、10歳を1億2000万年と64日繰り返している変態だ。何しに来たんだよ・・・」
「「はぁ!?」」
「あなたが長老さんだったんですネ。どうぞこれ。つまらないものですが。」
「おお〜ありがとう。えーっとなになに・・・『スーパーアイドルディアロのセクシー水着集100選』?いやほんとにつまらない・・・というか劇物じゃん。渡す方が金払わないといけないレベルのものじゃん。」
俺たちが唐突なる告白に驚いているうちにオヂサンはもう手土産を渡している。切り替えはえぇな。
・・・そういやこの水着集出発前にオヂサンディアロに押し付けられていたような。無事に他の人に押し付けることができたみたいで何より。
「まあいいや。場所を移そう。ついてきなよ。」
◇◇◇
「さて。先程少し紹介された通り。僕がここの長老。イトゥエル・イシュリグだ。イトゥエルって呼んでね。まずは呪怨龍のことから聞こうか。あれはちょっとばかり里とも因縁があってね。」
イトゥエルの説明によると、三年前。この里に封印されていた大人の呪怨龍の封印が解かれてどこかへいった。まあ帰ってくるだろうと思ってほっといていたら死んでしまったそうだ。なお、イトゥエルは持っているスキルにより一度触れた龍の居場所や様子などが常に分かるらしい。
「ちなみにその呪怨龍はなぜ封印されて?」
「いや僕のおやつ勝手に食べたから。とりあえず5年の封印だったんだけどもね。」
「そんなくだらない理由で・・・」
「なにか言いたいことでも?」
「いえ、何も。」
そして二年前。その呪怨龍の死体が動き出した。そしてパラノイアという街に居座りだしたらしい。どこかで聞いたことのある話になってきた。
「そしてその呪腐龍も死んだかと思いきゃ新たな呪怨龍は生まれるしそこの響也君が連れてるしでね。説明がほしいわけさ。」
「ああはい。じつはかくかくしかじかで・・・」
足りないところは渉輝に補足させながら10話分くらいの出来事の説明を行う。そういやさっきさらっと出てきたが、呪腐龍とは呪怨龍の進化系のうちの一つであるらしい。というか龍って進化するのね。
「なるほどなるほど説明ご苦労。個人的に納得も行ったしそこはもういいや。さて本題に入ろう。最近のマモン配下の活性化についてだ。これについてはギルドでも話が出ているんじゃないかい?」
「それにはウチの精鋭があたっていたカナ。そっちでもなにか見られたのかい?」
「知っての通りマモンのところは仲間同士の結束が異常に高い。噂によるとマモンや幹部含むすべての兵士が一兵卒から幹部までの全ての名前を覚えているとのことだ。そんな彼らが一年前から何故か活性化しててね。いやー不思議だなー誰のせいでこんなことになったんだろうなー」
「響也。俺こいつ嫌い。」
心当たりといえばあれかな?一年前くらいに先輩がボコボコにしてたズミーラとか、あと今日まさに始末したタトルとスネックとかかな?
「と、いうわけで。情報共有よろしくね〜」
イトゥエルは憎らしいほどの満面の笑みで条約を取り付けた。
食えない狸め。




