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記憶の欠片  作者: 陸莉
9/10

友達?

「霧…島さん…」

光汰くんの空気が変わった気がする。

「こんにちは。」

「今日も凄い格好ですね。」

光汰くんが、さくらさんの服装を見て言う。

「可愛いでしょ?」

その問いかけに答えることはなく

光汰くんは

「そう言えばリハビリなんてどうしたの?」

お昼に言っていたっけ…

「そろそろ、動きたくて…寝ているのも暇ですし」

「え?漫画持ってきたのに…詰まらなかった?」

「いえ、そう言う訳ではなく…」

「文字は読めるんだね」

光汰くんが話を逸らす。

「そうみたいです。話も出来ますし…躊躇わずご飯も食べられます。(まだ箸を持つ手は覚束ないけど)」

取り敢えず、光汰くん…さくらさんをスルーしすぎでは?

「光汰くんと、さくらさんは私の友達って事で良いんですか?」

「いや、この人とは、ただのし」

「うん、そう!友達」

光汰くんの言葉を遮って、さくらさんが肯定をする。

「まぁなんでもいい…」

否定をする事を諦めたらしく、項垂れる、光汰くん。

「今日はコウタくんだけなのね」

さくらさんが言うと

「今日は、僕の学校は早く終わったので」

「部活とかは?」

「入っていないです」

…?2人の会話に少し違和感がした。

「あれ?そうだっけ…」

「あ、そろそろ帰るよ。4時頃に新川さんと、本田さんが来るって連絡が来たから」

新川…さん?本田さん?

「琴音ちゃんのクラスメイト…来た事なかった??」

「どうでしょう?」

殆ど眠っていた日があったから

わからない。

「女の子2人だよ。」

「じゃあ、大人数だと迷惑だろうから、私も帰るわ。光汰くん、家の車で送っていくわ」

「え」

あからさまに、複雑な表情を浮かべる、光汰くん。

「話したい事もあるし…」

そう言われ、

「……分かりました…」

観念したように、そう言うと

「じゃあ、また来るね」

光汰くんはそう言う。

「また明日来るわね」

さくらさんはそう言う。

「少しは自重して下さい」

光汰くんは窘める。

けれど

「これでも自重してるのよ?本当なら朝から晩まで居たい位なんだから!」

「ああ、はい。じゃあ、僕は帰ります」

そう言って、光汰くんは病室の扉に手を掛ける。

「あ、だから話したい事が!!!」

慌てて後を追う、さくらさん。


…話したい事って何だろう?

さっきまで読んでいた恋愛漫画の影響で

(もしかして、さくらさん、光汰くんの事…!?)

と思って居た事は、さくらも光汰も知らない。




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