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記憶の欠片  作者: 陸莉
6/10

悪意と善意。3

気が付いたら夕方だった(2回目)

誰の姿もなく、1人だった。

ベッドを囲んでいたカーテンは開けられていた。

部屋の扉が、控えめにノックされる。

「どうぞ…」

そう答えると、扉が開いて、

昨日来た男の子2人が、顔を覗かせた。

昨日は気付かなかったけれど、相当カッコいいと思う。

ブレザーの制服の人は、優しそうな爽やか系

学ランの方は、チャラ男風。

「昨日は、大勢で来て混乱させたみたいだから、じゃんけんで勝った俺たちが来たよ。」

チャラ男君はそう言うと、綺麗にウインクをした。

見た目は、今風のチャラ男なのに、

何処か残念な人だと感じてしまったのは何故だろう。


「あ、昨日は折角来てくださったのに、すみません。」

そう謝ると、2人は顔を見合わせ、

「琴音ちゃん?」

爽やか君が琴音の顔を覗き込む。

「あの…私、記憶が無くて…」

……

………

間が空く。

「マジで」

チャラ男君は、目を丸くする。

「なので、私と、お2人の関係性を教えて貰いたいです。」

「関係性…」

爽やか君は悩む。

「え、そこ悩む所?」

チャラ男君がそう言うと

「いや、君、ふざけた事言いそうだし。」

「俺の心配!?」

「いつもそうじゃないですか。」

「急な敬語」

「ふふ…」

思わず笑いだす、琴音。

「あ、関係性…」

琴音の笑い声で、話を戻す、爽やか君。

「俺は、琴音ちゃんが幼稚園児の時からの幼馴染で、木沢 光汰。で、こっちは、琴音ちゃんの学校のクラスメイト。」

「仲島 優介だよ。」

何だろう。語尾に星マークが見えた気がする。

「昨日一緒に居た、女の子たちも、琴音ちゃんのクラスメイト。」

「そうなんですね…」

「俺だけ、別の学校なんだけど、琴音ちゃんの友達って事で、一緒に遊びに行ったりしてた。」

私は何で何も覚えていないんだろう。

「そう言えば、落ちた時、一緒に落ちたスマホ、やっぱり直せないみたいだから」

チャラ男君が言う。

「落ちた?」

「あ、ヤバ…」

私、落ちたの?何で?何処から?


私の怪我と記憶喪失の原因は、何処からか落下したせいだという事が分かった。


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