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2 狼の判断

「っ…」

弾は重力に逆らわず、下へ落ちた。それは赤いもので囲まれて。それは痛しいもので包まれていた。

「零…先輩」

小百合は拳銃を下ろす。零が銃口を手で塞いだのだ。手からは一滴二滴と血が滴り落ちる。小百合の呼吸はまだ荒く、瞳孔は開いている。

「また、違うものに来させます」

そう言って小百合を連れて行った。小百合は唇を噛み締め、下を向く。車の中の空気は重く、二人とも一言も発さなかった。零は何か忘れているということさえ、感じなかった。



後々、めっちゃ痛かったことに気付く…

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