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プロローグ

「えーと、あぁ、あなたがさっき死んだ魂くんですね。ようこそ、あの世です」


ここはあの世らしい。まったく何言ってんだよ、この声、中二病じゃねぇかwwwとは言わないで頂きたい。

さっき「俺」は死んだのだ。

まるで研究所の滅菌室のような、真っ白の、全部真っ白で物など一つもない空間に「俺」はいた。

いや、一つだけあるものはある。と言っても、物ではないが・・・・・。

目の前には手入れされた顎ヒゲが特徴的なナイスガイワイルドイケメンオッサンが立っていた。なんだこれ、こんなの枯れ専女子しか喜ばんぞ


「はい、そこ。人のこと枯れてる扱いしないでくださいね?これでも1005歳は超えてるんですから!」


おい、ますます枯れてんじゃねぇかよ。そして、なんだよその半端な「5」は!?

って、このおっさん俺の心読めるのか・・・・・?


「ふふ・・・・・ようやく気づきましたか・・・・・私こそ「神」ディオス!転生の管理をしている神ッ!!」


・・・・・えー・・・・・自分で神とか言っちゃう痛い子だったんかぁ・・・・・。

いやぁ・・・・・その年でそれはねぇよ・・・・・。


「そ、そんな目で私を見ないでッ!でも、嗚呼ッ!!そんな視線も・・・・・悪くない・・・・・!」

※見た目いい年したおっさんです


うん、キモイ。うん、キモイ

いい年したおっさんが蔑まれてハァハァしながらクネクネとか、どこの需要だよ・・・・・。あ、枯れ専腐女子か、納得至極の極みでございまする。


「そこのキミー、なんか「腐」が余計についてるけど気のせいかい?」


ははは、なんのことでござりましょーなぁ。


「・・・・・えーと、まぁ君の声が聞こえるのはほんとに神様だからだけど、その下りを説明するとめんどくさいから、これからのことを説明しましょう」


うむうむ、そうしてもらうと助かる。めんどくさいからな。

自称神・・・・・まぁ、おっさんでいいや。

おっさんはおもむろに薄めの紙束(ゲームの説明書を想像しよう)を取り出して、それをうなずきながら読んでいく。


「ふむふむ、なるほど・・・・・よし、さっき読んだことで間違いはないですね」


おっさんは紙束を折りたたんで懐にしまう。


「えーと、君は・・・・・異能持ちで生まれてきて、今現在ここにいると?」


あぁー、そうですね。異能持ちです、はい。


ちなみに異能というのは、「他人にはない唯一絶対の能力」のことである。

そう考えると、世界一速く走れるという技能は、異能に入るのだから100mオリンピック金メダリストも異能使いと言えるのかも。


「では、確認。」


はい。


「君は異能を持っている魂なので、転生は三回までと天界では決められています。これから、最後の人生の舞台へと案内しますけど・・・・・準備はいいですか?」


あー・・・・・お願い一つだけいいですかね?


「ほとんど叶わないですけど、聞いてみましょう」


おお、太っ腹!!


「はっはっはっ、そうであろう、そうであろう!もっとこのディオス様を讃えたまえ!」


すみません、取り消します。

お願いだからその人格変更やめてくださいませんかね!?


「ふぅ、まぁいいでしょう。それで、お願いごととは?」


次の・・・・・次の人生は・・・・・短くても、楽しい人生に・・・・・お願いします


「ふむ・・・・前回のお願いごとはもっと細かったはずですけど、いいんですか?」


おっさんはニヤニヤしながら訪ねてくる

い、いいんだよ!人の傷口エグんな!


「おっと、言葉遣いの悪い・・・・・。しかし、いいでしょう。上に掛け合ってみます」


ありがとうございます!

・・・というか、天界にも縦社会あるんだな。


「そうなんだよ、めんどくさすぎて・・・・・」


・・・・・天界もたいへんですね


「最近、部長のコーヒーに腹いせとして雑巾の絞り水入れといた」


OLか!!!


「そのツッコミ、天界ではやってますね」


おっせぇな!!天界の時代の流れおっせぇな!!


「まぁ、無駄話もここら辺にして、そろそろ転生させますよ」


はいはい、そうしてください


「あ、それと」


はい?


おっさんは親指をグッと立てて、言った


「グットラック!」


おっさんの姿が闇に霞んでいき、俺の意識はいったん消えた。

こうして、俺は次の世界へと転生することとなったのだった。



…最後に「欧米か!」と言えなかったことを後悔したが

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