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彼方へ送る声 (詩)

あのひとへ


 だいじょうぶ? 地震があったけど、だいじょうぶ?


 うん、大丈夫だった。


 遠くの地に住む顔も知らないあなたが心配で送るツイート。


 返事があったよかった。安心した。


 余震に気を付けて。


 こんな時には、もっと気の利いた言葉や、これを用意したらいいよ・こんなことに気を付けてって、書けたらいいのに。


 うまく言葉が紡ぎだせない。


 昨日までの、ついさっきのまでの、退屈な、他愛のない、変わりばえしない日常が一気に反転して非日常になることを経験しているから。


 あなたとのやり取りを終えて思う。


 きっとあの日も、こんなふうに問いかけた人がいるのだろう。


 ……大丈夫? 地震があったけど、けがはない?


 応えられなかった声もあるのだろう。


 それきりになってしまった、返らなかった声。


 二度と更新のない、@・・・


 どうか、皆さん、ごぶじで……。


 彼方へ送る、わたしの声。



 

あのひとたちへ


怪我はない? 体調はどう?

眠れた? ごはん食べた?

停電や断水はしていない?

車にガソリンはある?

寒くない?

大事な人たちは無事?


足りないもの、あったら教えて。

遠く離れているけど、とても心配してる。



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