表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法ノコトバ  作者:
3/7

第3話:出会い【後】

ありがとうございました!と頭を下げ会計のところへ向かった。


会計をしているのは40歳ぐらいのおばさんでとても親しみやすい人だ。


『今日はこのぐらいね〜この前抜いたところ大丈夫だった?』

『大丈夫でしたよ〜まだちょっと違和感ありますけど』

というとおばさんは笑っていた。

『それより、結衣ちゃんといい感じだったじゃない』

『結衣?』誰だかわからず首を傾げる。

『歯磨き指導してた人よ、私あんな楽しそうに話してるの初めて見たわ』


会計から彼女をみると無表情で違う人の歯磨き指導をしていた。


『そうなんですか』

おばさんは何かを思い付いたように紙に何かを書いている。

『はいこれ、結衣ちゃんの携帯番号悪用はしないでね』ニコッといたずらそうな笑みを浮かべ渡してきた。


『…ありがとうございます!』

今までにないぐらい大きな声でお礼を言うと周りの人が不思議そうに見られちょっと恥ずかしくなった。


『次は一週間後の3時ね、お大事に。それとがんばってね』と笑っていた。


頑張りますと歯医者を後にした。

アパートに戻り冷蔵庫から500ミリリットルのミネラルウォーターをとりだし一気に飲み干す。


ドクンドクン



結衣と言われる人の顔を覚えている。


絵を描けと言われればそっくりなものだって描けるほどに鮮明に覚えている。



僕の右手にはその彼女の携帯の電話番号



思わず…にやけた。



しかし、その後に電話することはできてもすぐに切られたらどうしようという不安がよぎったが…まあ、なんとかなるだろうと思った。



僕は楽天的な性格だ。悪い方を考えるよりもいい方しか考えない。

自分のいいところでもあるし悪いところでもあると思うが嫌いではなかった。


悪いことを考えるのは大事だけど、それではきっと前には進めないと思う。


『デートに誘えるといいなぁ』


僕は部屋のソファに座りどんなことを話すか考えた。


結局なにも思い浮かばず夜になってしまったのはいうまでもない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ