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知って欲しいだけ

燃え盛る建物の中では呼吸をすることすら命を奪いかねない。

このまま戦い続ければ建物が崩れて下敷きになるか

煙を吸い窒息するかの2択だった。


「どうしてだ……どうして【イーバヤ星人】《お前ら》は人の命を奪う?」


「お前がそれを知ったところでなんになる?」


ボローネからの殴打を何とか防御しようとしたが簡単に壁へ叩きつけられる。

攻撃を受けすぎたことと建物の中に長くいたことで既に意識が朦朧としていた。


「もう終わりか?つまんねえな。まぁいいか」


ボローネの手から生成された炎をダイに放とうとしていた。

避けようと思ってもダイの体は動かずただその瞬間を待つだけだった。


「じゃあ――」


「ダメだよ」


突如ダイの目の前に現れたのは赤毛の女性だった。


「何故そいつを庇うんです?」


「忘れたの?ボクらの目的は人間を進化させること。

彼は必要な戦力だ」


「そいつは俺たちの邪魔をする。消しておくのが一番だ」


ボローネから放たれた炎は赤毛の女性を避けダイに直撃しようとしていたが寸前でかき消された。


「ボクとやる気なのかい?」


一歩ずつゆっくりとボローネの元へ歩き出す赤毛の女性から異様な圧を感じた。

自身に向けられた圧ではないもののその危険で異質なものを感じ取ったダイはボローネへ向けられていた警戒を全て赤毛の女性へと向けた。


「分かりました。手を引きますよ」


ボローネは渋々この場から立ち去った。

しかし依然としてダイが危険な状況にいることには変わりなかった。

一体この赤毛の女性は自分に何をしてくるのか。

どうすれば助かるのか。

死に際でダイの頭の中は様々なことを考えていた。


「やあ、はじめまして!ボクはノノ。君の名前は?マスクの男」


意外にもその女性からの一言は天真爛漫な自己紹介であった。


「なんで……俺を助けた?」


「えー質問に答えてくれないの?――まいっか。

んー簡単に言うと、君は【イーバヤ星人】(ボクら)にとって必要だからなんだよね!」


「は?」


「んー分かりづらかったかな?んーちゃんと説明したいけどここに長く居たら君死んじゃうし――そうだ!

ボクと一緒に来てよ!そしたらちゃんと説明してあげる」


「お前一体……何考えてんだ?」


「別に。ただ君には知って欲しいだけ。それに君にとってもここから助かる唯一の道だと思うけど?」


ここに居れば確実に死ぬ。

こいつについていけば生きられる保証はない。

選択肢は複数あっても答えがひとつじゃねえか。


「クソ……わかった。お前について行く……」


赤毛の女性・ノノは不敵な笑みを浮かべた。


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