どうすればいいんだ
「おや、そこで何をしてるんだ?」
白衣を着た老人の目を見ると【イーバヤ星人】の特徴である黒目があり、【ランク1】のような身体的特徴はなかった。
ボローネに続いて2体目の【ランク2】だ。
今回の任務は女性の救出が最優先。
だが、背後を取られた以上、戦う他無事救出は不可能。
俺は白衣の老人から目を離さずに肩を貸していて女性を優しく床に下ろし刀を手に構えた。
「お前、この女性を誘拐して何をしようとしてたんだ。」
「マスクに刀。そうか、君がボローネの言っていた人間か。」
白衣の老人は俺の質問に対して独り言を呟いただけだった。
女性の息がまだ荒くなっている。
こんなので時間を無駄にしている場合じゃない。
そう思い俺は、間合いを詰め白衣の老人へ刀を振った。
その瞬間、白衣の老人の口から青緑色の霧が噴出した。
一目で危険な霧と判断できたが突然の事で対応できず俺はその霧を少し吸い込んでしまう。
吸い込んで直ぐに身体は痙攣を始め視界が二重に見え
立っていられないほどの吐き気に襲われた。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
しばらくして吐き気や痙攣などの症状は治まっていき
何とか立ち上がる事ができた。
あたりに撒かれた霧は消え幸いにも女性のところまで霧は届いていなかった。
「私の毒霧を吸って生きてるとは……素晴らしい。
ボローネの言っていた通り普通ではないようだな。」
白衣の老人は自分の力で死なない俺をみて恐怖するどころか寧ろ歓喜していた。
息を整え再び奴の毒霧を吸わないように息を止め攻撃を仕掛けに行くが刀を振っても振っても白衣の老人に全て避けられてしまう。
まずい、このままだと息が保たない……
そう思い俺は後ろに退こうとするが、それを察知したのか白衣の老人は、瞬時に俺との間合いを詰め足を攻撃しバランスを崩した俺を地面へ叩き伏せた。
このままだと毒霧の餌食になる。
そう思ったが白衣の老人は毒霧を散布してこない。
「なぁ君、私の研究に協力してくれないか?」
白衣の老人は俺にそう言った。
「研究?そんなものに協力するわけないだろ……」
ボローネと戦ったあの時と似た場面、俺はまたやられてしまうのか……また誰も助けられないのか……
そんな悔しさと怒りが込み上げていた。
しかし、白衣の老人は俺にとどめを刺すことなく少し離れていく。
「それもそうか。なら研究について教えてあげよう。それを聞けば協力する気にもなるさ。」
正直、何の研究をしているのかは気になる。
けど、一刻でも早く女性を助けないといけない。
下手に動けば女性諸共毒霧でやられる。
この状況俺はどうすればいいんだ……




