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白より黒く、黒より白く  作者: 斎賀慶
第零章 序の書
1/28

Episode.00 『白より黒く、黒より白く』の世界

 この章では、物語の背景世界に関する概要をご紹介します。

 世界観や用語を補足的に知りたい方は、どうぞお読みください。

(本編だけを楽しみたい方は、次の話からでも問題ありません)


■物語の世界観

 この物語の舞台は、突如出現した異形(鬼や妖)によって文明を喪失し、その生存圏を東京都の要塞砦(ようさいとりで)に限定された近未来の日本です。

 かつての文化や秩序は要塞砦の中にのみ残り、外界ではすべてが失われました。

 人類の存続は、要塞砦の管理機構であり、異形に対抗する力を持つ者「戦将」を擁する神州維新府(しんしゅういしんふ)に委ねられています。


 要塞砦にはおよそ1,000人が暮らしており、それ以外の残された人々は東京外界に点在して生存しています。


■戦将について

 神州維新府において、異形との戦闘の中核を担うのが「戦将」です。

 彼らは以下の特別な工程を経て、その力を手にします。


●戦将になるまでの道のり

 志願と検査:

 志願者はまず採血によって霊統因子との適合性を調べられます。


 面談:

 神州維新府の理念に反していないと判断されれば、司令部から許可が下ります。


 縁の装着と投与:

 右手首に「縁」と呼ばれる腕輪を装着し、体内に霊統因子を投与されます。

 この工程は激しい痛みを伴い、多くの者が意識を失うほどです。


 戦武の選定:

 戦武保管室にて、自身の戦武を探します。

 他人の戦武に触れると拒絶反応で意識を失うため、厳重な注意が必要です。


 認定と任命:

 これらすべての工程を経た者は、正式に戦将として認められ、「武人」という役職が与えられます。


■戦将を支える力

 霊統因子(れいとういんし):

 戦将の内面から肉体を強化する特殊な因子です。

 外見に変化はありませんが、定期的な投与を怠れば命に関わります。


 (えにし):

 右手首に融合装着される腕輪で、体内で霊統因子を循環させる装置です。

 改良された現代の縁は、電脳空間での訓練用ポート、通信機能、バイタルモニターなどの機能を備えています。


 戦武(せんぶ):

 歴史上の偉人の魂が宿る武具です。

 戦武は自我を持ち、生前の記憶と現代の知識を保持しており、全盛期の年齢であるため、老若男女さまざまな個性で存在します。

 刀、槍、火縄銃、扇、茶器、筆など種類は多岐にわたりますが、使用者の血筋によって決定されるため、自分で選ぶことはできません。


●戦将と戦武の連携

 戦将は常に自身の戦武の「声」を頭の中で聞いています。

 他人の戦武の声は一切届きません。


 戦武と戦将の利害が一致した際には、「以心伝心(いしんでんしん)」という状態となり、肉体の主導権を戦将が戦武に一時的に譲り渡すことも可能です。


●機動隊の制服

 戦将は昼夜問わず出動します。

 夜間に活動することが多いため、制服は目立たない黒を基調としています。


 ジャンプスーツ:

 刃物を通さず、衝撃を吸収する構造です。


 陣羽織:

 背中には「神州維新府」の文字が金色で印刷されています。


 ロングブーツ:

 20mの高さからの落下にも耐える着地構造を備えています。


 革手袋:

 戦死者や負傷者の戦武を回収するため、着用が義務付けられています。


■神州維新府の組織構造

 神州維新府は、人類存続のための複雑な組織体系を持っています。


●司令部:

 神州維新府の意思決定を担う中枢であり、総勢7名で構成されます。

 会議を通じて意見が交わされ、最終的な判断と決定権は総大将に委ねられています。


 総大将:

 神州維新府の最高責任者です。

 戦場、人命、秩序、未来など、あらゆる決断をこの一人が背負います。


 目付:

 総大将の補佐役を務め、平時は情報の整理・調整を、有事には指揮権を代行します。


 副大将:

 各部門の責任者として、以下の役割を担います。


 -人事担当:

 戦将の適性判断、配属、昇降格の監督を行い、「縁」の申告も受け持ちます。


 -情報担当:

 異形や外部の脅威を調査し、要塞砦周辺の警戒情報を管理します。


 -作戦担当:

 作戦の立案と指示を行い、大将と密に連携します。


 -物資担当:

 物資の確保と補給、整備支援を一手に担います。


 -開発担当:

 戦武補助装置や異形対策の研究を推進し、長期戦体制を築きます。


●機動隊:

 異形を退治する部隊で、現在24部隊が存在します。

 各部隊は大将1名と武将3名の計4名で編成されます。


 -大将:

 前線で戦いつつ、部隊の指揮も執ります。


 -武将:

 大将に従い、前線で戦闘を行います。


 戒将(かいしょう):

 神州維新府内部の秩序を守る存在です。

 司令部から取締りと取調べの権限を与えられています。

 戦武が「扇・茶器・筆」の者は訓練が免除され、戒将に特化した学習を行います。


 武人(ぶじん):

 電脳空間での訓練をすべて終えた戦将は、面談を経て機動隊または戒将へ配属されます。


 統将(とうしょう):

 戦将としての力を失った者や、負傷により現役を退いた者に与えられる役職です。

 かつての名誉を損なわぬよう、「元戦将」ではなく「統将」という敬称が用いられ、警備などを任務とします。


■主な登場人物

●勢力: 神州維新府

 名前: 神城崇真(かみしろたかまさ)

 年齢: 16歳

 性別: 男性

 戦武: 二振りの刀(宮本武蔵)

 備考: 本作の主人公。戦将に志願する際、自らの名を「信条崇真(しんじょうたかまさ)」と改めています。


 名前: 片岡凌介(かたおかりょうすけ)

 年齢: 18歳

 性別: 男性

 戦武: 扇(竹中半兵衛)

 備考: 半兵衛の行動から学ぶため、以心伝心で肉体の主導権を委ねています。


●勢力: 中立

 名前: 名無し

 種族: 鬼

 武器: 刀

 備考: 「夢幻」と名乗る中立の鬼。斬るに値する強者を求め、その出現を待ち望んでいます。


●勢力: 敵対

 名前: 異形の主

 種族: 不明

 能力: 使役した異形に力を与える。

 備考: その姿も目的も、今はまだ誰も知りません。

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