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事件は現場とネット  作者: ゆうき
第1章:始まりの息吹
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逃走

 古びた外階段を駆け下り、錆びた非常扉を開けると、冷たい夜風が顔を打った。

 裏路地に停められた軽バンのスライドドアがすでに開いていて、中から葵が手を振っていた。

 「こっちー! 早く乗って!」

 本郷が先に飛び込み、樹も続いてドアを引き閉める。直後、車は低くうなりを上げて走り出した。

 「よくこんなタイミング合わせられたな……!」

 本郷が息を切らしながら助手席でぼやく。運転席の葵は、真剣な顔でハンドルを握っていたが――動きはお世辞にもスムーズとは言えなかった。

 「言っとくけど、運転免許は持ってるからね!? 実技は……教習所ぶりだけど!」

 「ぶっつけ本番すぎるだろ!」

 後部座席で樹が揺れる車内に身体を支えながら、心の底から嘆息する。

 「なんで東野が来なかったんだよ……」

 「だって橘を見張ってないといけないし……そもそもアタシを半グレなんかと一緒にするき 」

 軽バンはギリギリの路地を縫うように抜け、ようやく広めの通りに出る。

 「USB、持ってる?」

 葵がミラー越しに確認してきた。樹は胸元を叩いて応える。

 「ある。こいつがコーディネーターの狙いだったのか?だとしても、執着がなさすぎる」


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