手強き者 ①
「葵のラセンは、便利だね。」
俺と翔矢、葵は屋敷を出て本来の大きさになったラセンの背に乗っている。
「馬より速いな。」
「糸出せばもっと速いです。」
普段、天然発言をする葵も俺等二人の前では賢まっている。
「手強き者どう思う?」
「日和が押されているならそれなりだろう。ダンも少し感知していたと言っていた。」
使役しているダンはぬらりひょんで、攻撃にはそこまで特化していないが頭脳と相手の力を測ることに長けている。少しなら探知もできるが、今回は菜々香のアヤメの方が優れていた。
「もうすぐです。」
葵の一言で気を引き締めた。
「姉さん。」
翔矢は、すぐさま日和の所に駆け寄って行った。
「あら、翔矢来てくれたの。」
「姉さん大丈夫?」
「今のところはね。」
姉は、木の根元に座りそれを庇うように使役のサエが対峙していた。
「相手は?」
「雷獣に近い力を持っているけど、人型で話もできるわ。雷を操るから気をつけて。」
「分かりました。サエは下がらせますか?」
「いや、まだ大丈夫。サエ力を貸してあげて。」
「分かりました。」
サエの隣に立ちツバサを呼んだ。
「手強そうだね。」
「ツバサさっきぶりだね。」
「翔矢は、マイペースだね。」
ツバサは、笑いながらこっちを見ていた。
「性格だからね、さぁやろうか。」
「酷くやられているな。」
翔矢と離れ、もう1体と対峙している弐番隊員のもとに急いだ。
「やまと隊長。」
「どうなってる。」
「手も足も出せない状態です。」
俺が話している間、葵がラセンで攻撃をしているが相手が速すぎて精一杯みたいだ。
「やまと様、相手は鎌鼬みたいな者ようです、ですが人型で力はキハに近いです。お気おつけ下さい。」
「分かった。キハ」
「承知した。」
キハは、腰に挿している刀を抜き一振した。




