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1、隣の女の子 四月九日 小森憂気
「えっと………、小森君?これからよろしくね!」
その隣の女の子は僕のスリッパの名前を見てそう言ってきた。
どうやらその女の子は『神宮寺 美空』という子らしかった。
「神宮寺さん、こちらこそ……………よろしくお願いします。」
僕と彼女の初めての会話はそれだった。彼女の声は透き通っていて僕の性癖にぶっ刺さった。こんな陰キャな僕に話しかけてくれるなんて凄いいい子だ!!!と思った。
可愛い。
やばい。
本当に可愛い。
僕の頭の中にはその言葉しかなかった。
ただ、僕は彼女と仲良くなりたい、そう思った。