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プロローグ 一目惚れ 四月七日
クラス替えはいつもドキドキを連れてくる。
クラス替えの初日、僕は快晴の空の下自転車をこいで学校へ向かった。新しくなった自転車置き場に自分の自転車を置き、足早に昇降口へ向かう。
一組、二組、三組……と、自分の名前を探す。
…………あった。四組だ。担任はっと、…………………岩槻先生だ。
岩槻先生怖そうだなぁ、と思いながら僕はクラスへと向かった。
クラスのドアを開ける。自分の席に座る。隣を向いた瞬間、目を奪われた。
とても、可愛くて、美しくて、……!
これが俗に言う、一目惚れとやらなんだと分かった。