蘇生少女レイ、パパを助ける。また死にかける。
「これから先、進ませないぜ」
パパは小刀を構えて、魔物に対峙する。
自分の十倍も大きな魔獣にだ。
他に十人くらいのお仲間の冒険者がいる。
それでも、押されている。
魔獣の見た目は、ハリネズミを大きくしたようだ大きさだ。
白い体から氷でできた針が伸びている。
このデカハリネズミを中心に吹雪が起こっている。
針が長く鋭いのでなかなか、致命傷を入れられないようだ。
冷気で全員が凍傷を負っている早く助けないとパパやみんなが危ない。
「シバ、魔導機構を構築し、形状は弓形、属性は火、色は蒼」
「現在の魔力量では、その魔法を使えば、防護魔法は使えず、人体に負担がかかります。」
シバからの警告される。
大きくなったのとママを温めながら運んだことで結構魔力が張っていたようだ。
そのせいで魔法反動を防ぐ魔法に十分な魔力ない。
わかってる。
早く、何かしなきゃ。
パパやいつも可愛がってくれる冒険者のお姉さんやお兄さんが危ない。
「無痛、構築を選択。防護魔法を目と耳、腕に集中」
魔力を元に弓矢を構築する。
何千もの高い温度の火を宿した蒼い炎。
その矢をデカハリネズミに放つ。
相手はデカい的だ。外しはしない。
弓を引き離す。
真っ直ぐ弓が飛んでいく。
矢が氷の針を溶かして、ハリネズミの体に当たる。
「ギュー!」
ハリネズミの悲鳴があたりに広がる。
ハリネズミに刺さった場所を中心に氷の針を溶かした。
ハリネズミはただの毛のないネズミのような形に変わる。
元ハリネズミは体に刺さった矢を抜こうと必死にもがいている。
そのお陰でパパたちから目が離れている。
それをパパたちが見逃すわけなく。
「「やるぞ!」」
パパたち全員が飛びかかった。
あっという間に元ハリネズミの命は潰えた。
ごめんね。元ハリネズミどうか来世は魔獣にならないでね。
わたしは倒れ込む。
「火傷によるひどい損傷があります。現在の体を維持するのは無理です。再構築の許可を」
シバの声が頭に響く。
「再構築を許可」
真っ暗で何も聞こえない中、私は意識を手放した。