蘇生少女は、両親に泣き、笑わされる。
目が覚めると、知らない天井だった。
鉄でもレンガでもない、何か繊維状のものが幾つも絡まり重なったような天井だった。
わたしは布に包まれて、蓋のない籠の中で寝かされていた。
とりあえず籠の外を見たいと思い体を色々動かそうとした。
しかし、体を包む布のせいか、妙に力が抜ける。
「赤ちゃん、起きた!」
イザがいきなり現れて急に顔を近づける。
「ふぇ」
ひいっと赤ん坊でなければ言いたかった。
ぼやけてよく見えないが目だがイザの顔には眠る前に見た呪いの症状が出ていた。
「こら、イザ、いきなり顔を近づけたら、赤ちゃんがびっくりするだろ。俺にも見せろ」
ナギムがイザを籠から、引っ張り離すと、私を優しく抱き上げ、ゆする。
「ごめんね、赤ちゃん、イザは目が悪くてね。近づかないとよく見えないのよ。赤ちゃんにはまだわからないかな」
ナギムの頭にも呪いの症状が出ていた。
二人の症状にあの研究所の中は暗かったから気付かなかったんだ。
「ふぇーん」
叫びたいがそれは赤子の鳴き声に変わる。
「ちょと待て、本気で泣き出したんだけど、どうしよう」
ナギムが慌てふためく。
「慌てるな。ナギム。前の子守の仕事でやったあれをすればいい。
泣かないで赤ちゃん、舌ピロピロ。」
そう言って、イザはおでこに鱗がある顔を笑顔にして、長く、先が鋭く二股に分かれた舌をわたしに見せてくる。
「そうだな、イザありがとう。赤ちゃん耳ピコピコ、ほらしっぽフリフリ」
ナギムは頭の横に二つ、猫のように三角にとんがったふさふさの毛で覆われた耳動かしたり、お尻から伸びる毛深い毛で覆われたしっぽが私の目の前を行き交う。
二人の必死の様子から、わたしはどこかツボに入ってしまった。
「キャッ、キャッ」
「「よかった」」
二人は安心した様子だった。




