短編が書けなくて残念すぎる、という話
短編が 書けぬ病に 罹患中
今の心情を川柳にしたためましてございます。
あ、罹患中っていうとまるで以前は書けていたみたいですね。
しかし私は以前から書けた試しがないので、これは事実とはちがいます。つまり川柳さえうまく作れないという……それはさておき。
ただいま開催中の「小説家になろうラジオ大賞」。今年もたくさんの良作が投稿されて大盛況ですね。
マイページの新着小説欄にも、お気に入りユーザ様たちの作品群が急流のごとく流れてきて、とてもにぎやか。
いつもはそれを拝読するだけで満足しているのですが、今年はちょっと欲を出してしまいました。
一度くらいは私も書いてみようかな? 1000文字程度なら、けっこうすぐに書けるんじゃ?
まあ、たしかに去年もチョロっとそんなことは考えた。思いつかなくてあっさりやめてしまったけれど、本気になればひとつやふたつは書けるだろう。
お題を見るとバラエティにとんでいて、ハイファン的ワードがないのが気になるものの、なかなか面白そうです。
よし、これなら本当にできるかも。
と思ったのですが……。
できませんでした。
本腰入れて考えても、何ひとつ、1ミリのアイデアも浮かびませんでした。
書いてみてうまくいかないならまだしも、書く前に挫折だなんてひどすぎる。
私はもともと短編が好きで、ショートショートばかり集めた作品集を購入していたこともあります。あの読書歴はなんだったんでしょう。なんのひらめきも出ないとは。
働けど働けど楽にはならず……の一句になぞらえれば、考えても考えても楽にはならず、じっと脳内を見る(見えない)。
普段の私はシリーズものの長編作品を書いていまして、その執筆をライフワークにしています。
で、どうも脳がそのシリーズに操をたてているらしく(?)ほかのものに浮気していると起動停止してしまうんですね。その長編だって月イチ更新、エタりかけてる現状なのに浮気している場合じゃないでしょって。
だがしかし、原因はもちろんそれだけではありません。最大の問題点は、根本的にひらめき力が欠如していることだと思われます。
アイデアがほしい。
そして、ひらめいたそのアイデアをパパっと文章化して、投稿したい……!
思いつきを文章化するのって楽しい作業ですよね。パパっといかないことはあるものの、思いが形になるのは快感だし、完成させれば深い満足感を味わうことができます。
文章を書くこと自体が喜びであるのは、言うに及ばず。
いいことづくめの刺激を受けて、疲れた心身もリフレッシュされるというものです。
そして投稿できたら、さらに楽しさ倍増です。
まずPVがつく。短いから、ささっと気楽に読んでもらえる。
感想、いいね、運がよければブクマ、さらに運がよければレビューなども夢ではありません。
長編でそれらを得るのは至難の技ですが、短編なら少しはハードルが下がるはず。
褒め言葉や目に見える数字の増加は、いつだって大きなエネルギーをあたえてくれます。
それに公式企画なので、はじめての読み手さんたちもうっかり読みに来てくれるかもしれません。
そしたら、お気に入りにしてくれるかもしれない。長編をみつけてくれるかもしれない。もしかして全部読んでくれるかもしれない。
それから、それから。
ああ、こんな妄想だけははかどってしまう、自分の脳が残念すぎる。
それにこのようにヨコシマな考えは抜きにしても、何よりお祭りに参加してみたいんですよね。これが一番大きな希望のような気もします。
屋台出してお客を呼んで、みんなでワイワイ盛り上がって、はたから見ているとなんだかとっても楽しそう。どうせなら見るだけじゃなく、自分も参加してみたい。
「なろう」にリアルタイムで参加しているという実感、それに憧れます。
ほんとに参加できればよかったんだけどなあ。
あ、冬童話もありますね。これは1000文字縛りはなく連載でも大丈夫です。
でも短編のほうが圧倒的に読まれやすいのは自明のことだし、テーマに対してアイデアが出ないことには変わりなし。
まあ私の場合は3000文字でも思いつかないですから、打つ手もなし。
ということで、何が言いたいかといいますと──。
当たり前のように投稿しておられる皆さま。
皆さまは素晴らしいです。ご自分の才能を誇ってください。
短い文字数の中で自分だけの世界を創るって、誰にでも出来るわけではないのですよ。
拝読していると、ストーリーもジャンルも変化にとんでいて、唸らされることが多々あります。
ほんの数行の描写なのにしっかりキャラが立っていたり、情感がきわだっていたり、意外な展開続きだったり。
余韻に浸るのも素敵だし、オチが決まっていると拍手したくなってしまいます。
しかも、お題すべてに話を書くとか、お題を全部盛りにするとか。
書けない人にとってはもう異次元。仰ぎ見るしかありません。
皆さま、がんばって執筆してくださいね。微力ながらエールを送らせていただきます。
……ふう。
言うだけ言ってすっきりしたので、そろそろ本業の長編に戻ることにしましょうか。
ここで一句。
長編を 書けぬ病も 罹患中 (倒)
駄文におつきあいいただき、どうもありがとうございました。
それほど書きたきゃ勉強すれば?というご意見もあろうと思いますが、そんな暇あるなら長編を、ってなる病ですのでご容赦願います★