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アラサー独身の俺が義妹を預かることになった件~俺と義妹が本当の家族になるまで~  作者: おとら@9シリーズ商業化
義妹との生活

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変わりゆく関係

ディナータイムを終えて、家に帰ると……。


「お兄ちゃん、お帰りなさい」


「おう、ただいま」


「お腹空いてるよね?」


「ああ、そうだな」


「すぐに食べる? それともお風呂にする? ……あぅぅ……」


「あん?」


なんだか、いつもと様子が違う。

モジモジしてるし、心なしか顔が赤い気がする。


「わ、わ、わた……舞衣ちゃん、言えないよぉ〜!」


そう言うと、リビングへ引き返していった。


……一体、なんだったんだ?


……まさか、新婚夫婦ごっこか?





ひとまず、ご飯を食べながら話を聞く


「へぇ、良かったな」


「うん!」


どうやら、舞衣って子とライン交換をしたらしい。

クラスのグループラインには入らなかったが、特に何も言われなかったみたいだし。


「お昼ご飯とか一緒に食べるのか?」


「うん、良かったよー。一人で食べるの辛いもん。ただね、舞衣ちゃん美人さんでしょ?」


「うん? まあ、美人かもな」


ロングの黒髪に、均整のとれたスタイルをしてた気がする。

顔も可愛いというよりは、キレイ系だったかもな。


「むぅ……お兄ちゃんは、舞衣ちゃんみたいのがタイプなの?」


「あん? 何故そうなる? 今のは一般論だ」


「そ、そうなんだ……」


「で、それがどうかしたのか?」


「う、うん……だから、男の子たちがいっぱい集まって来ちゃって……でも、すごいんだよ? 舞衣ちゃんがひと睨みしたら、みんなどっかに行っちゃった」


「へぇ、まあガキンチョには怖いかもな。大人っぽい女の子は、あの年頃には難しいよな」


「カッコいいよね……わたしも、あんな風になれるかな? 早く、大人になりたい」


「クク……」


「ふえっ? ど、どうして笑うの?」


「すまんすまん……俺も似たようなことを思ってたよ。早く大人になって、兄貴たちを安心させてあげたいってな」


「お兄ちゃん……」


「春香、そんなに急がなくて良い。お前は自分のペースで行けばいい。兄貴たちも、そう願っているはずだ」


今なら、兄貴たちの気持ちがわかる。

俺も、散々に言われてきたから。


「で、でも……それじゃ間に合わないよ……」


「うん? 何にだ?」


「う、ううん! よーし! 頑張らなきゃ!」


「あん?」


「お、おやすみ!」


「お、おう」


そう言い、自分の部屋へと入った。


うーむ……やはり、そういうことなのか……。


しかし、そうだった場合……俺は、どうすれば良い?







◇◇◇◇◇



うぅー……上手く出来なかったよぉ〜。


布団に入って、今日の出来事を思い出します……。


あれは、お昼休みの時間でした……。


教室だと目立つからって、校庭内のベンチで食べてたんだよね。



「ねえ、お兄さんのこと好きなの?」


「ふえっ!?」


な、なんでわかるの!?

まだ、一回しか見てないのに!


「なるほど……禁断の恋ってやつね」


「あっ——ち、違くて!」


そっか、知らない人から見たらそうなっちゃうんだ……。


「何かありそうね? 私でよければ話を聞くわよ? ……面白そうだし」


「舞衣ちゃん?」


「コホン……さあ、どうぞ」


……ど、どうしよう?

でも、このままじゃ変に思われちゃうし……。

舞衣ちゃんは、大人っぽいから色々教えてくれそうだし……。

頼ってみようかな? ……誰かに聞いて欲しかったし。


「あ、あのね……」


実の兄弟じゃないこと、お父さんの従兄弟だと伝える。

あとは飲食店を経営してることと、その二階で妹と一緒に暮らしていること。

お兄ちゃんの、不幸な事故のことは話さないように。


「なるほど、だからお兄ちゃんってことね。確かに、おじさんには見えないものね。いくつなの?」


「えっと、二十六歳だったかな」


「約十歳差ね……彼女はいるの?」


「た、多分、いないよ。仕事してるし、休みの日もわたしたちの相手をしてくれてるし」


「へぇ、モテそうなのにね。まあ、あまり興味がないタイプなのかも」


「そ、そうなの?」


「ええ、何となくわかるわ。自分で言うのも何だけど、私はモテるから」


舞衣ちゃんが言うと嫌味に聞こえない。

だって、スタイルも良いし綺麗だもん。


「すごいなぁ……」


「いや、貴女も負けてないわよ? 教室でも、男子たちから見られてるじゃない」


「ふえっ!? そ、そんなことないよ! あれは、舞衣ちゃんが綺麗だから……」


「たまにいるのよね、こういう子が。天然モノね……ふふ、面白いわ」


「え、えっと……」


何が面白いんだろ?

舞衣ちゃんの方が面白いと思うけど……。


「話がずれたわね。私は年上の人にもナンパされたりするからわかるんだけど……そういう視線を感じなかったから。もちろん、お兄さんが分別のある大人って意味でもあると思う」


「う、うん。確かに一緒に働いてる人も言ってたよ。大学生の人と、色気たっぷりのお姉さんがいるんだけど……そういう視線を向けないって。そ、その……無意識的なものはあるらしいけど」


「それは仕方ないわよ、お兄さんだって男の人だもの。なるほど……そうなるとガードも固そうね。どんどん攻めていかないと気付いてもらえないわね。もしくは、気付いても尻込みされるわ」


「ど、どうすればいいかな?」


「お色気系は……やめた方が良さそうね。貴女には向いてないし、お兄さんも戸惑うでしょうし」


「あぅぅ……やっぱり、色気ないかなぁ」


「いや、そんなことないわよ。えいっ!」


「ひゃっ!?」


「ふむ、マシュマロタイプのお胸でCはあるわね。はっきりいって、同年代の男子からしたら凶器よ」


「うぅー……」


「わ、悪かったわ……これはこれでアリね」


「もう!」


舞衣ちゃんは少し変わった子みたい。


「何というか、段階を踏んだ方が良さそうね。少しずつ、意識させる方向かしら? あと、その年頃の男の人なら、お色気よりも家庭的な面を見せてあげた方がいいかも」


「家庭的……ご飯は作ってるんだけど……」


「ただいまの時に、お疲れ様とか、ご飯は?とか、お風呂は?とか、今日は何があったの?とか聞くといいかも」


「お疲れ様とかは言ってるけど……」


「つまり、お嫁さんにしたら良いなと思わせれば良いのよ」


「な、なるほど……どうして、そんなにわかるの?」


「大したことじゃないわよ。年上の彼氏がいることと、私にも兄さんがいるから」


「……大人だぁ」


「ふふ、頼ってくれて良いわよ?」


「う、うん!」


「定番だけど、ご飯? お風呂? わたしにする?とか言ってみたら?」


「が、頑張ります……!」






……結局、言えなかったけどね。


でもでも、こういうのを積み重ねていったら良いのかな?


そしたら、お兄ちゃん気付いてくれるかな?


……気付いても、無視されたら……ダメダメ!


もやもやしたまま、わたしは眠りにつくのでした……。

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