表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ロシアによるウクライナへの戦争を止めたい!

作者: 湖灯

 2022年2月24日、ベラルーシやウクライナ国境付近のロシア国内で軍事演習をしていたロシア軍が突如としてウクライナ領内になだれ込んで来て今回の超大国による侵略戦争が始まった。

 第2次世界大戦後の大国と呼ばれる国による侵略戦争は、

・アメリカによる北ベトナム侵攻

・ソ連によるアフガニスタン侵攻

・アメリカによるイラク侵攻

 などがあります。

 ご存じのようにソ連によるアフガニスタン侵攻時は、丁度モスクワ五輪と重なり多くの西側諸国が参加を取りやめました。

 ところがイラク侵攻時、アメリカは非難を浴びるどころか他国への軍事介入にもかかわらず他の国々の協力も取り付け、多国籍軍を形成して占領後の治安維持などにあたりました。

 この2つの違いは国連の常任理事国の差(西側諸国=アメリカ、イギリス、フランス:東側諸国=ロシア、中国)から来るものだと私は思います。

 つまりアフガニスタンに侵攻したのがアメリカならOKで、イラクに侵攻したのがロシアならNGとなる。

 そもそも他国への侵略戦争は、理由がどうあれ認められて良いものではありません。

 今回のロシアによるウクライナ侵攻もそうです。

 ただ、始まった以上、どう終わらせるかが問題です。

 ロシア側のプーチン大統領は占領するまで軍隊を引き返すことはないと明言していますし、ウクライナのゼレンスキー大統領も徹底抗戦を唱えていますので、双方の話合いで折り合いがつくのは難しいかも知れません。


 では、どうやったら戦争を平和的に終わらせることが出来るのでしょう?

 私はカギを握るのはウクライナの隣国、ベラルーシだと思っています。

 ヨーロッパ最貧国と言えばモルドバですが、この国は独立国家として他の国からの支援や恩恵は左程受けていません。

 ところがルカシェンコ大統領の独裁国家として有名なベラルーシは、ロシアの援助が無ければ成り立たない国家であり、今まで親ロシアを貫くことで国を維持してきたと言っても過言ではありません。

 この国の最大の問題は、資源が無い事です。

 特に天然ガスに関して言えば、ほぼ100%ロシア頼み。

 石油はホンの少し出るみたいですが輸出するにはほど遠く、脱ロシアを掲げて作られた原子力発電所もロシアの融資によるロシアの企業に委ねたため、稼働に関しては常にロシアの思惑が絡んできます。

 もともとベラルーシはルカシェンコの独裁政治に対して経済制裁を受けて来ましたが、今回ロシアによるウクライナ侵攻に加担したと言う事で、また新たな制裁が加わります。

 ロシアは資源大国ですので、西欧諸国が買わなくなった石油や天然ガスを中国などに売ると言う手もありますが、ベラルーシにはそのような利益の上がる輸出品は無いので西側からの経済制裁は即効性が有るとともに重く圧し掛かって来ると思います。

 もし私がベラルーシの大統領ではなくても、今回の経済制裁だけは回避したいと誰でもが思う事でしょう。

 今回の経済制裁で最も被害を受けるのはベラルーシと言う事で、ロシアはある程度経済制裁が発動されても持ちこたえられる体力は有りますが、ベラルーシにはその体力さえないと言う事が最大の問題です。

 ロシアがウクライナを占領しても、ロシア軍がウクライナ軍に撃退されても、このままではベラルーシは西側諸国から制裁を受ける事は待逃れないでしょう。

 では、どうすれば経済制裁を回避できるのか?

 可能性としては国境を封鎖し、一切の戦争に関与しないと言う事です。

 国境を封鎖する事によりロシア軍はベラルーシ領内を通過してウクライナに入る事は出来なくなり、且つベラルーシ領内に居るロシア軍もウクライナには出られません。

 唯一の例外は、人道的な撤退支援のみ。

 つまりウクライナから脱出するロシア軍のみ受け入れると言うもの。

 これなら、直接ロシアやロシア軍と戦うわけでもなく、どちらにも加担しないと言う中立的な立場で戦争の終結に関与できるのではないでしょうか?

 問題なのは、これに踏み切った後の利害関係。

 なにも得が無ければリスクを背負ってやる価値は余りないでしょう。

 でももしここで経済制裁の解除や、西側諸国からの援助が取り付ける事が出来れば、やってみる価値は大いにありそうな気もします。

 おまけにプーチン政権が崩壊して、ロシアに反戦機運が高まれば尚更だと思います。

 西側諸国は早くからウクライナに軍隊は派遣できない。

 NATO軍を派遣する事は第3次世界大戦を意味するとまで言っています。

 でもベラルーシならロシアと戦わずに国境を封鎖するだけで、かなり戦争を制御する事が可能となりますし、ロシアとしてはベラルーシ領を通れなければウクライナの首都キエフへの道は閉ざされたと言っても言い過ぎではないでしょう。

 ベラルーシ側から攻勢を掛けられなくなった場合、現在キエフ北西部に進出している部隊は補給を受けることが出来なくなり孤立してしまいますし、キエフ北東部に進出している部隊も近い補給ルートを使用する事が出来なくなり作戦はより一層困難なものとなるでしょう。

 キエフを陥落させずに、この戦争をロシア有利のまま終わらせるのは不可能ですから、ロシア軍は自国に引き返す以外なくなると思います。


 あとはベラルーシが国境封鎖に踏み切るだけの“旨味”を付け加えて上げれば、良いのですが、この辺は西側諸国でも既に考えているのではないでしょうか?

 以上は私の推測によるものですが、世界各国の首脳が早期に戦争を終わらせることを真剣に考えれば、もっともっと良い案は出ると思います。

 要は、全ての国が戦争を終結させるために動くかどうかだと思います。


 最後に、早くウクライナに平和が戻る事を心からお祈り申し上げます。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  世界状勢とかには、私には本当に訳が解らないのですが、ベラルーシの身の振り方でこんな風に、今の状態を変える事ができるんだなあと、一条の光を見た気がしました。  そうした解決作を考えられる湖灯…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ