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9003K列車 そればっか?

あさひサイド

あさひ「ありがとうございました。」

 コンビニは結構休まる暇が少ない。お昼は仕事に出ている人たちがご飯を買いに来たりするし、それ以外の時間でも払込票を持った人たちが入れ替わり立ち替わりで訪れる。やることが多くて、疲れるものだ。

アルバイト1「中百舌鳥先輩。そろそろ休んでください。後は私がやりますんで。」

あさひ「よろしく。じゃあ、休憩はいります。」

 アルバイトのこと仕事を変わって、バックヤードに入る。バックヤードでは店長さんともう一人パートで働いている女性の先輩がいた。

先輩「中百舌鳥さんも休憩かい。じゃあ、私が入ろうかねぇ。店長。行ってきます。」

店長「うん。よろしくね。高畠君。」

高畠「はーい。」

 高畠さんが入れ替わりでバックヤードから出て行く。ドアが閉まると、

店長「本当に中百舌鳥君には助かってるよ。アルバイトの東根君も仕事を覚えてくれてるし、この店もまだまだ安泰だなぁ。」

と笑った。

あさひ「役に立ってるならありがたいです。」

店長「ありがたいのはこっちだよ。君にはアルバイトの時から助けられてばっかりだからね。」

あさひ「あの店長。相談がありまして・・・。。」

店長「なんだい。」

あさひ「6月に4日ほどお休みをいただきたいんですけど。」

店長「また旅行に行くのかい。」

その言葉がちょっと痛い。春休みの間は殆ど入らなかったもんなぁ・・・。何か言われちゃうんだろうかと思っていると、

店長「まぁ、旅行って言うのは若い時しか出来ないからね。行っておいで。君が入れない分は僕が入るから大丈夫さ。流石に1ヶ月とかじゃ無理だけどね。」

と快く応対してくれる。

店長「それよりも6月のいつ頃に行くつもりなんだい。それに何処に行くのかね。」

あさひ「北海道のつもりです。時期は6月の上旬って考えてます。」

 それを聞いた店長さんは少し考え込んだ。ぶつぶつと「アレ・・・。その時は誰かもうお休みしたいって行ってたと思ったけどなぁ・・・。」といいながら、タンスの中を探っている。多分探しているのはシフト関係の紙なんだろうけど。

店長「ああ。高畠君が2日出してるねぇ。どうする。1日から3日なら誰とも被らないんだけど。」

あさひ「ああ。日程に関しては後で話し合ってみます。」

店長「そうかい。じゃあ、日程が決まったらまた話して遅れよ。調製するからね。・・・ところで北海道の何処に行くつもりなんだい。」

あさひ「糠平って言ってました。帯広の北だって。」

店長「糠平か・・・。糠平は温泉がいいところだなぁ。」

そうどこか憧れの眼をする店長に

あさひ「店長、糠平に行ったこと有るんですか。」

店長「無いな。」

店長ってこういうのばっかな気がする。


輝サイド

 あさひから6月の初めにしたいということを聞いてから、僕はスマホを手に取った。

輝「・・・。」

電話口「お電話ありがとうございます。こちらNPOひがし大雪自然ガイドセンターです。」

輝「あっ、6月2日でタウシュベツ川橋梁のツアーに参加したいんですけど。」

予約自体は滑り込みの状態だった。


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