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9011K列車 エピローグ

???サイド

 ギュイィィン、ゴオォォォォォォォ。エンジンが唸りを上げ、加速を開始する。滑走路の真ん中を少し過ぎた辺りで地面を蹴ってトリトンブルーの飛行機が浮き上がる。

???1「まさか、北海道に来てるとは思わなかったねぇ・・・。もうちょっとゆっくりしていけば良いのに・・・。」

残念そうな眼差しで、どんどん小さくなる機体を見送る。

???2「無理言っちゃいかん。あさひも働き始める歳になったんだ。普段から簡単じゃない距離がもっと遠くなっちまっただろうさ・・・。」

そういう男性も何処寂しいのかもしれない。

???2「それにしてもいつの間にか大きくなったなぁ・・・。それにボーイフレンドまで連れてきやがって。」

???1「もう貴方の娘じゃないでしょ。お嫁には絶対いかさんなんてこと言わないでくださいよ。」

???2「俺にとってはあさひは娘と一緒だ。碌でもない男と結婚は認めん。いくら孫が選んだ男だろうとな。」

???1「はい、はい。孫を困らせるんじゃ有りませんよ。」

???2「あさひーッ。」

突然、男性は空に向かって大きい声を出した。

???1「ちょっと。」

???2「今度はひ孫待ってるからなぁ・・・。じいちゃん、それまで元気でいるからな。必ず見せに来いよ。」

???1「その前にあのこと結婚してくれなきゃ始まらないでしょうが・・・。」

???2「おっ、真太君との結婚式にも呼べよっ。」

輝サイド

 嬉しそうな、それでもどこか寂しそうな顔をして、窓の外をあさひは見ていた。

輝「・・・。」

あさひ「付き合ってくれてありがとうね。」

輝「このくらいは何でも無いよ。それにしても緊張した・・・。」

あさひ「別にテル君が緊張することなんて無いよ。結婚してくださいとか言いに来たわけじゃないのに。」

輝「僕にとってはあさひのおじいちゃんとおばあちゃんに北海道来たって報告だけでも十分すぎるくらい緊張したよ。」

あさひ「ねぇ、テル君。」

輝「何。」

あさひ「次はさ、もっと長い時間北海道にいよう。言いたいこととか沢山有ると思うから。」

 僕はそれに「分かった」とだけ答えた。近い将来、本当にそのことを報告しに来ることになるだろうな・・・。


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