第1話 ベッタベタ イチャッチャイチャ?
にじファンとかできたけどどう違うのか分からない……
基本は同じなんだよね……
【覚の家:リビング】
「しかしまぁ……正月は特に何もすることがないなぁ」
「何言ってるの覚君! 初詣とかおせちとかいろいろあったじゃないか」
嫁候補たちが冬休み前に引っ越してきてからかなりの時間がたった。
そしてとくに争いと言う争いもなくなり静かになったリビングのソファで
覚は寝ころびながらくつろいでいた。
「特にすごい行事でもなかった気がするがなぁ~」
「いや、一年に一度の行事だったんだよ?! 重要だと思うよ」
「まぁ、そうかも知れんがな。それでも俺的にはどうでもよかったかも」
「ダラダラしてないでよぉ! お邪魔無視もいないんだしイチャイチャしようよぉ」
「するわきゃないだろう!」
お邪魔無視と言うのは水穂や美鈴のことだ。
水穂は何か知らないが用事があるらしく朝早くにどこかに行った。
美鈴は新学期からの準備のために出かけた。
「つまりは今こそ二人の愛を深める時っ!」
「どういうわけでつまりなんた。ったく……」
そういうと覚はソファから起き上がり、キッチンに向かった。
「なになに?動いたと思ったらキッチン? なに? 料理でも作ってくれちゃったりするのかな?」
「ん、いや……ほら、こないだ作ったプリンだ。食え」
そう言いながらプリンを二つ持ちながら戻ってくる覚。
「ぶ~。そんなものより今すぐ手作りの特性料理が……」
「いいから食え!」
「ふむぐぅ!」
覚は無理やりスプーンでプリンを春香の口に押し込む。
「ふむ……ふむぅ~ん♪」
そして少し驚いたような顔をしていた春香の顔は緩んだ表情になる。
「残りは机に置いとくぞ。さて、俺も食うか」
そう言いながら春香の隣に座り、プリンをもぐもぐと食べる。
「……これって幸せなのかも」
そう春香はつぶやいた。
(ずっとこの時間が続けばいいなぁ……)
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「たっだいまぁ! ……あれ?」
美鈴が家に帰ってきたが反応がない。
何時もならだれかが玄関に来るはずなのだが。
「お兄ちゃ~ん! 春香ちゃ~ん! 水穂ちゃ~ん! ……あれ?」
誰の名を呼ぼうとも返事がない。
「家のカギは開いてたのに……もしかして!?」
そういうと美鈴はリビングへと走って行った。
「あっ!ああぁぁぁぁあああ!?」
そこにはソファに肩を合わせながら寝る春香と覚がいた。
「な、なんてベタな! て言うか羨ましすぎるよ!」
そして二人の前で悶えることしか美鈴にはできなかった。
起こすなどと言うことはできない。
基本優しい人であるため。
次回に続く。