信じたその先は、暗い道だった
そんなことするつもりじゃなかったんだ
ただ本能にまみれて
大切なものを蹴った
ただ壁を打ち付ける酷い風が
俺の焦りを興奮させる
前は一歩一歩間違えなかったのにな
いったいどこを寄り道したのか
1人孤独で歩く道を付いてきたのは誰だ
こんな僕を信じてくれたのは誰だ
何個目かのトンネルに
足を踏み入れようとして
ふっと後ろを向いた君に
何も言えなかった俺は
ただの君の傍観者か
違うんだ……………
ちがうんだ………
雨音さえする向こうで
傘指して笑う君を見る
でも、
でも、
もう隣にはいないんだ
そんなはずじゃなかったんだ
君を突き飛ばすつもりなんて
ただ怖くなっただけだ
誰も信じられない俺が
君から離れられなくなるのが
前は一歩一歩並んで歩いたのにな
いったいどこで外れたのか
俺を見つけてくれたのは誰だ
俺をこんな気持ちにさせたのは誰だ
こんなに、狂おしいのに……
何個目かのトンネルを
くぐり抜けたその先に
前を向く君はもういない
それでも何も言わない俺は
ただの無感情な男か
違うんだ……………
ちがうんだ…………
ただ知られたくなくて
穢れさを知られたくなくて
でも、
でも、
あがいてももういないんだ
信じた先にあったのは
やはり後悔だけだった
だから俺は言ったんだ
“誰も信じたくない”と
なのに君は言ったじゃないか
「私のことは信じてほしい」
叶うことのない夢を
掴ませるだけで掴ませておいて
俺を置いていったのは誰だ
君はどう思ってるんだ
もうトンネルはなかった
けど
それでもトンネルを
くぐる前より
空しさが加算されてて
それでも空を見上げるだけの俺は
“好き”と言えないのか
そうしたら笑われるのか
だったら笑いに来てくれよ
俺が絶対離さないから
太陽は霞む
月は朧気に
空は空虚に
君を待つ