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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

詩など(象徴詩)

ふくれる。[檸檬 絵郎 版:あいうえお作文しりとり]

作者: 檸檬 絵郎
掲載日:2020/04/08

お気に入りユーザさんがやっとられたので、挑戦してみました。

ただやったんじゃつまらないので、独自のやり方で( ̄▽ ̄)


後書き欄に漢字入れた表記を載っけてますが、一例です。掛け詞《ことば》みたいなのも何箇所かあるので。

 



 あまい


 いんこう


 うでおさえ


 えぐってなお


 おわらないよか


 からすのこえきき


 きぬをきてさりゆく


 くだらないよるはあけ


 けがれないこころはどこ


 こわれちまったきよらかさ


 さかしまやろうのいかさまし


 しせいうろつきひとたぶらかす


 すてばちをはじめてはやいくとせ


 せにはらはかえられぬだいじなへそ


 そういったもんにもはやなっちまった


 たとえていうならばいきるためのばくち


 ちのかようこころすてえらんだあまいみつ


 つみかさねるたびどうしてかむなしくなって


 てっぽうだまにうたれたようなつらさにおうと


 とけつしたそのちだまりにみるまぼろしのさかな


 なみをうつあざやかなみなものせいめいのしんぴに


 にしびさすいろのうつくしさにおもいだしたきぬぎぬ


 ぬれぎぬとしんじてくれずおもいあまりとめたいきのね


 ねこのさかれるようなだんまつまのこえおさえつけたぬの


 のらいぬのようにうすよごれたくらしのはじまりまうこのは


 はみだしてしまったこころそのはつろのままあくじおこなうひ


 ひとつきふたつきみつきはやいくとせもつづきうすれるぎもんふ


 ふしまつふしだらもせいかつのともとなりさらにまたねんげつをへ


 へらずぐちすらでずへいこうするようなひびにいたりあれはてたほほ


 ほんとうのせいかつなどもはやゆめものがたりのようにおもわれるまま


 まっとうなにんげんをさげすみつつうらやんでいのちつきるのをまつのみ


 みもよもないほどないていたころもとうにとおいかことなりいまなつかしむ


 むしくいのこのはははじまりのこのはかおぞましいはじまりをつげたこのはめ


 めのまえにまたあらわれたおまえはさらにみすぼらしいすがたになりふくかぜも


 もうこのよのものとおもえぬほどつめたくなりあしをすくうようにたちこめるもや


 やがてくるしでのときをまいじかんまちつづけたすえにひのおわりにつかるふろのゆ


 ゆかいとこころからおもえたきおくをさがしかこにあんねいをもとめるもみつからぬよ


 よろこびもうたかたのあそびむしんにただもとめあばれたさくやのきおくのみうかぶから


 らたいのままとけてしまえとねがういまこのときのほうがましかもしれぬとおもうにいたり


 りんねにとらわれるてんしくりかえすしこうもえいえんにとまってしまえとまたつよくいのる


 るいらんつまりつみかさねたたまごのようにいつくずれおちてもおかしくないせいしんのおのれ


 れんやのこどくをうめるためくりだすまちのよぞらにかがやきはなつきいろいつきわらうなうせろ


 ろめんにたおれたからだのかんかくがだんだんとうすくなっていくそろそろおしまいかおれのあいわ


 わらいがなぜかしぜんとこみあげてくるがほほはこおりつきかすかにえむことすらかなわないこのみを


 をごめくしんのぞうがとまるまでたんのうしてからたびだってやろうというさいごのむだなはんこつしん








 甘い咽喉《いんこう》。腕押さえ、えぐってなお終わらない余暇。

 烏の声聞き衣《きぬ》を着て去りゆく。

 くだらない夜《よる》は明け、穢《けが》れない心はどこ?

 壊れちまった清らかさ、逆《さか》しま野郎のイカサマ師。

 市井《しせい》うろつき人たぶらかす、捨て鉢を始めてはや幾年《いくとせ》。

 背に腹はかえられぬ、大事な臍《へそ》、そういうもんにもはやなっちまった。

 たとえていうならば生きるための博打、血の通う心捨て選んだ甘い蜜。

 罪重ねるたびどうしてか虚しくなって、鉄砲玉に射《う》たれたような辛《つら》さに嘔吐。

 吐血したその血溜まりに見る幻のサカナ。

 波を打つ鮮やかな水面《みなも》の生命の神秘に西日差す色の美しさに思い出した離別(きぬぎぬ)。濡れ衣《ぎぬ》と信じてくれず、思いあまり止めた息の根。猫の裂かれるような断末魔の声押さえつけた布。野良犬のように薄汚れた暮らしの始まり、舞う木《こ》の葉。

 はみだしてしまった心、その発露のまま悪事おこなう日。一月《ひとつき》、二月《ふたつき》、三月《みつき》はや幾年もつづき薄れる疑問符。

 不始末、ふしだらも生活の友となり、さらにまた年月を経《へ》、減らず口すら出ず、閉口するような日々にいたり、荒れ果てた頬《ほほ》。

 ほんとうの生活などもはや夢物語のように思われるまま、まっとうな人間を蔑みつつ羨《うらや》んで、命尽きるのを待つのみ。

 身も世もないほど泣いていたころもとうに遠い過去となり、いま懐かしむ。

 虫食いのこの葉は始まりの木の葉か。おぞましい始まりを告げた木の葉め、目の前にまた現れたお前はさらにみすぼらしい姿になり、吹く風ももうこの世のものと思えぬほど冷たくなり、足をすくうように立ち籠《こ》める靄《もや》。

 やがて来《く》る死出《しで》の時を毎時間待ちつづけたすえに日の終わりに浸かる風呂の湯。愉快と心から思えた記憶を探し、過去に安寧を求めるも見つからぬ夜《よ》。

 よろこびもうたかたの遊び、ただ無心に求め暴れた昨夜の記憶のみ浮かぶから、裸体のまま溶けてしまえと願ういまこのときのほうがマシかもしれぬと思うにいたり、輪廻にとらわれ、流転しくりかえす思考も永遠に止まってしまえとまた強く祈る。

 累卵《るいらん》、つまり、積み重ねた卵のように、いつ崩れ落ちてもおかしくない精神のおのれ。

 連夜の孤独を埋めるためくりだす街の夜空に輝き放つ黄色い月、嗤《わら》うな、失《う》せろ。

 路面に倒れた身体《からだ》の感覚がだんだんと薄くなっていく。そろそろおしまいか、俺の哀話。

 笑いがなぜかこみあげてくるが、頬《ほほ》は凍りつき、かすかに笑むことすら敵わないこの身を蠢《をごめ》く心の臓が止まるまで堪能してから旅立ってやろうという最後の無駄な反骨心。





  ***


なお、本作投稿時に一部ことばが変わってますが、画像バージョンもあります。投稿前にメモ機能使って書いたやつをスクショして切り取って名前入れたりしたやつです。なにやってんだか。↓


挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 技巧も文章もお見事でした。
[良い点] 拝読させていただきました(・・*) 控え目に言って大好きです。 素晴らしい詩ですね。 目からお花の蜜が… あ、ただのレモン汁でした(つω・。) とても面白くて綺麗な詩をありがとうござい…
2020/04/08 21:48 退会済み
管理
[良い点] 堪能しましたよ( ´∀`) 後半ズルいやん!と思いながらも、“井戸マグ”と“かものはし”のれもん風タピオカ、的な作品だな、と。 れもん風味なのにサッパリしてない濃厚な苦味がクセになります…
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