表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

公園


全裸マン

「さあ、今日もパトロールだ」



全裸マンは日課のパトロールに出かける。

意外にも、彼はパトロールに出かける際は、普通の成人男性の様に服を着て歩く。


何故なら、この国には法律というものがあるからだ。




全裸マン

「むむむ、ピンチの気配がするぞ」




ピンチの気配は彼の乳首がプルプルと震えることで、知らされる。

今回は右の乳首が小刻みに震えているので、右にピンチな人が居ることが分かる。




全裸マン

「待っていろ!すぐに行く」




そう言うと、彼は服を脱ぎながら走った。




************************************




子供A

「まーくん、そんな高い樹に登っちゃ危ないよ」




まーくん

「平気さ……さあ怖くないよ。こっちにおいで」




公園にある8m近い高さの木の枝の上で、下りられなくなってしまった子猫が震えている。

”まーくん”は木に登り、その猫と同じ枝に乗って、幹に近いところから子猫に呼び掛けていた。




子猫

「にゃー」




まーくん

「仕方ない。僕もそっちに行くから、絶対に動いちゃ駄目だよ」




そう言って”まーくん”は枝の先へと慎重に向かっていく。




まーくん

「ほら、捕まえた」




子猫

「にゃー」




子供A

「わっ、危ない!」




その時、強い風が吹いた。

その風に煽られて、”まーくん”は子猫を抱きかかえた状態で、木から滑り落ちた。




まーくん

「うわぁぁぁぁぁぁぁ」




子供A

「まーくん!」







全裸マン

「はい、全裸マン参上!」







”まーくん”の背中が地面に叩きつけられようかという、正にぎりぎりのタイミングで、全裸マンが彼を抱きとめた。




全裸マン

「怪我はないかい?」




まーくん

「う、うん……」




子供A

「変態だぁ!」




全裸マン

「変態ではない!全裸マンだ!」




子猫

「にゃー」




全裸マンは”まーくん”を地面に立たせると、その頭をポンポンと叩いた。




全裸マン

「今度からは、猫を無茶して助けようとしてはいけないよ。大人の人か、この私!全裸マンを呼ぶといい」




まーくん

「わ、わかった。今度からはそうするね、ありがとう……あと、パンツくらいは履いた方がいいと思う」




全裸マン

「はっはっは」




こうして、全裸マンは去っていった。







まーくん

「全裸だけど、カッコよかったなぁ」




子供A

「そうだね。けれど、絶対にアレにはなりたくないね」




まーくん

「うん。あれは社会的にアウトだね。ちゃんと勉強して、いい会社に就職したいな」




子供たちは、少し大人になった。










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ