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#6 決断
村を出るらしいです
※割り込まれました(19/02/11)
「お母さん、俺グリモア魔法学校に入学したいです。」
両親にこの言葉を伝えるのにはかなり勇気がいった。
グリモア魔法学校とは魔法都市セントレアにある最高峰の魔法学校で、こんな田舎村から入学するなど異例のことだ。
しかしこればかりは譲れない。
俺の目標は世界を冒険することだ。そのために魔法やこの世界について最高の施設で学び、またそこで最高の旅の仲間を見つける必要がある。
「俺、本気です。入学試験に落ちたらすぐに戻ってきます。だからチャンスをください。」
再び頭を下げる。
「いつかそう言うんじゃないかと思ってた。」
「えっ…」
「あんなに魔法に熱心な子見たことがないもの、あなたがやりたい事をしなさい。どんな事でもたちはそれを応援するわ。」
「じゃあ──」
「そのかわり、必ず受かってきなさい。」
「お母さん…お父さん…」
本当にいい家庭に生まれた。
この2人も紛れも無い俺の本当の家族だ。
感謝と決意を胸に俺は荷造りを始めた。