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第19話


………………。


「あの、コトリ?」

『コトリさん?』


シャールとヘルシャが覗き込んでくる。

ふい…と目をそらす。


………。


「…コトリさん、フレイアランの件悪かったですって。」

『そ、そうじゃ。また行けばいいじゃろ?』

『おねーちゃんっ。えとえと…おりがみしよ!』


………。

すくっ。


「あ、え?どこ行くの?」


「散歩。」


『……コトリ〜…』

ファラン様がしがみついてくる…


振り返ってファラン様の顔を見る。

すると、ハッとしてすごすごと離れた。


マイホームから外に出る。

そこはマグナート…

………はぁ。お買い物したかった。何か掘り出し物とかあると思って楽しみにしてたのに……とりあえず、魔物素材売っぱらってお金にかえ…


…てきた。

結構高くなったなぁ。

所持金135000G

預金中の金額30000G

合計165000


ふむ。店舗探しをしようか。

別に店を出すのは反対ではないし、出した方が楽だとも思ってたし…

小さいのでいいよね。品物の種類は少ないし…数もそんなに作れないからね。


あ。木も買いに行かないと。

ザナさんの店にとーちゃく!


「ザナさん…いらっしゃいますかー?」

シーン…


あれ?いない。お出かけかな?ちょっと店の中見せてもらおう。

…それにしてもすごいなぁ。色々ある。ん?


「これ…人形?」

壁に立てかけられた木の人形。丸く綺麗に削られた木に糸が通してあって人型になるように繋がっていた。

糸で繋げられているので力なくぶら下がるように手足が投げ出されていた。


……。

じっと、静かに見つめていると一瞬、綺麗に着飾った女の子が人形と重なる。

…よし。



『んあ?ありゃ。コトリじゃないか。どした?木を買いに来たのか?』

「ザナさん!あの、木も買いに来たんですが!この人形もください!」


『………なんか見えたのか?』

「え?」

『……いや、コトリなら完成させられるかもしれねぇな。よし!…その人形はタダでやる!だから、完成したら持って来てくれないか!木も割引しといてやるよ!』

「え、いいんですか?!…わかりました!頑張ります!」


早速この人形に使われているのと同じ木をいくつかと、紙作成用を買っておく。


「次は塗料だけど…何処か心当たりありますか?」

『おっ!ここでも売ってるぜ。』

とのことなので、追加で買う。

店舗を買うお金残して、とりあえず残り130000G


「あと、空き店舗ってどこかおすすめありますか?」

『んー…そだな。大きさはどのくらいが希望だ?』

だいたいの大きさを説明する。

広さや一戸建てとかがいいとかも…


『なら、あそこだな。案内してやる。あそこの店舗は110000Gだが、足りるか?』

「大丈夫です。」


ザナさんの後について行くと、赤い屋根の小さな建物がある場所に立つ。花は枯れているが花壇もあっていい感じ。

『ここだ。掃除が必要だが、元々スイーツを売ってた店で、内装はそのままの状態で売りに出されてる。』


中に入って見ると、ショーケースがあって、キッチンもある。…キッチンはいらないな。でも、カスタマイズできるそうだから少し弄りたい。でも、カスタマイズするにはまずは購入しなくてはならないそうだ。早速購入することを伝えて、カスタマイズ画面を呼び出す。


………

…………………



キッチンのところは座敷にして、座って折り紙が折れるようにした。棚も移動して、紙を置く場所を色別になるようにして…看板の作成………タイトルは………


“ペーパー&ウッドアート”でいいか。

そのまんまだね。オシャレのかけらは英語にしてるぐらい…


オープンとクローズの小さな看板もカスタマイズメニューで作成。


所持金300G……

これは金欠というものだよね。


ま、いいや。とりあえず紙飛行機と、花、ツルを作る。花のレパートリー増やしておこう。

品数は紙飛行機が100。花は五色作って各種50。ツルは頑張って普通の折り紙サイズを500。ちょっと小さいのが300。指の第二関節ぐらいの大きさのツルを100。


これでとりあえずは大丈夫だよね。

さて、人形さんの作業を少ししてログアウトしようか。


………まずは手足がの関節部分を一度解体させてもらって、糸ではなく木をうまく組み合わせて作り上げる。スムーズに動かせることを確認。

…よし、次に顔か。

…………


手が勝手に動く。

どのようにしたいか、どのようになってほしいか、どのように動いてほしいか…想いながら…。


アラームがなったところで動きを止める。

あらら、もうそんな時間か。

「…後は色を塗ってもう少しで完成なのに…」

さすがに明日の仕事を高くするわけにもいかない。


「…明日こそ完成させるから…もう少し待ってね。また、明日…あそぼ?」


色のついていない木の人形がこっくりと頷く。

ふふ、やはり動くのか。

「じゃあ、また明日。おやすみ。」


アイテムボックスに入ることを確認してログアウトする。





ーーコンタクトメールが一件届いています。ーー



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