第18話
ここがフレイアランかぁ。なんというか…その。
活気のある街…というより。死の宣告をされた街かな?
『…な、何があったんだ。すみません、急いで支部に向かってもいいでしょうか。』
『私達も行きましょう。役に立てるかもしれないわ。』
そんなメルとファラン様の会話の中シャールは私に。
「イベント遭遇率も運だよね?」
「……さぁ?」
私は知らない私は知らない…
メルさんの案内によってメルオロトス商会という看板が掲げられた大きな建物についた。
…メルオロトス…
メルさん…ちょっと何者?
『っ!社長!!もうここは終わりです!あのお方が…領主様のお子様がっ!無理な難題をっ!!』
社長つったよね。
「シャール。私は呪われてるのかな…なんで大物ばかり釣れるの。」
「…運だよ。」
『それで!内容は!!』
『面白い劇が見たいと。』
……?
『なんでそれをうちに言うんだ。』
『うちは何でも屋ではなく、飾りや物を専門とした商会だ!そう言うのは劇団を呼ぶなりなんなりあっちがすればいいはずだろう!』
『…全部面白くなかったとか…』
見たのか…全部…。
『……それで、用意できなかったら何が起きる。』
『…税金倍…って。』
だから街の人もあんな感じに…
メルさんが頭を抱えた。
かなり焦っている。
…劇ねえ。
「あの、メルさん。」
『あ。すみません。報酬も渡さず、お待たせしてしまって…今用意を…それと、契約についてはまた今度に…』
「お手伝いしましょうか?」
『…え?』
「いえ、その。役に立てそうなので。」
『で、ですが。どうやって…』
「人形劇なんていかがでしょう?」
『……………!!!』
人形劇という言葉が頭の中に浸透するまでしばしかかったのか…わかった瞬間目が輝く。
そうと決まったらお題は何にしよう。
今作れるとしたら騎士の出てくる物語を少しアレンジしてから…ナイトたちに指示して…後はお姫様とか作らないとね。んー。悪役はどんなものにしようか。
『コトリさん!』
ガシッと手を掴まれて…
『報酬を倍にしますので!お願い致します!!』
「喜んでくれるかはわかりませんが頑張りますね。」
この護衛の報酬は10000G。倍ということは20000。
クラン作成代はプラマイゼロになるね。さて一仕事しますか。
さあ、どんな反応になるかな?
披露の日。
省略…
終了…。
ふぅ。疲れた。
ナレーションと姫の二役させられたし…もう。
ちなみに配役は
ナレーション、私。
姫、私。
騎士1がゼクシア様。
2がヘルシャさん
3がファラン様。
悪役ゼクシア様とヴァイス。
アイシャとシャールは裏方。
…ナレーションと姫の声少し変えてやるの大変なんだよ?まあ、ゼクシア様も二役だけども!ナレーションのほうが多いのっ!セリフ!
まあ、拍手喝采で領主の息子さん超笑顔だからいいとしよう。
『凄かったあ!おもしろかったぁ!』
『君、名前を聞いても?』
「私はコトリと言います。」
領主様らしき人に名前を聞かれたので答える。
『ぜひ、私の愛人に……ヒッ?!』
『確かここの領主は女癖が悪かったんだったか?』
『あーらぁ?私のコトリに何かようかしら?』
グルルゥ…
龍の一家が領主に対して威圧発動。
恐れおののき、子供と護衛置いて逃走…
私の守り強いなぁ。
「コトリのお婿さんはもう決まってるのにねぇ。」
『バカじゃな。』
なんか2人が恐ろしいことを言ったような…
『コトリさん!本当に素晴らしかったですよ!マグナートでも何日か一回人形劇を開いたらどうですか!後これが報酬です!!』
『…あ!おねーさん!僕からもお礼だよ!』
メルさんからは倍の倍…40000Gを。
領主の子供(渡してくれたのは護衛の人)からは50000Gを…
「いや、多いですよ!」
『コトリさんのお店を早く開店してほしいので色目つけました!』
『僕もね!パパにおねがいして買いに行くからね!』
多いから返そうとしたら、いいのいいのと2人から押し返される。
そして…根負けした私。
「わかりました。帰ったら店舗探しして在庫増やしておきます。」
『はい。開店するときは前もってメールくださいね!』
『僕はメルオロトス経由で教えてもらうね!』
「ってそうですよ。メルさん社長なんですか…」
『ふふ、えぇ。面白いもの探しは自分で行きたい派なので。そのおかげでことりさんにも出会いました。』
『さっ。そろそろ帰りましょうか。』
「え”なんでですか!もう少し街を堪能…した…」
『店じゃ!』
『店買えるでしょ?』
『店舗探しだろ?』
『おみせー!』
「…お店です!」
………私にもメルさんのような自由が欲しい。
アイシャという手を振りほどけない存在に手を引かれ、マイホームの鍵を使用され…
現在。マグナート。
^(#`∀´)_Ψ・・・小悪魔がいる!