第12話
この話のデータも消えてて少し変更して書き直しました。
無事に冒険者ギルドに着き、入ってみると、クエストボードの前でため息をつくマルガさんを発見。
クエストボードに紙を貼り付けた後後ろに振り向き、私の存在に気づく。
『コトリ、やっときたか!依頼だな!』
「はい、お金儲けに来ました。」
『よしっ、お前用のクエストとってあるからこっち来い。』
素直についていくが、ギルド内は別の意味で騒ぎ出した。
(ギルドマスターが動いた!イベントか!)
(あの子、どんな条件満たしたんだ!)
(なんだ?何が起きる??)
そんなに視線をこっち向けなくても、イベントじゃないですから。
『そう言えばお前は冒険者カード作ったか?』
「いえ、ここに来たの初めてなので。」
『じゃそっちからだな。…これが冒険者カードだ。触って記入できるところをしてくれ。』
マルガさんから、白いカードが渡される。
記入するところは、名前、ポジション、主な武器だ。
マルガさんに聞くと、別に名前だけでもいいそうなので、とりあえず名前だけにする。ポジションは後衛だとは思うけど。微妙なところだし。武器公開するか気はない。この冒険者カードの詳細についての説明を少し受けた。
登録を終えたあと、渡してくれた冒険者カードを持って実践。
持った状態で、メニューというと、名前、ランク、討伐数と項目が出てくる。
まず、名前は置いといて、ランクはSABCDEで、Sが黒、Aが赤、Bが青、Cが黄色、Dが緑、Eが白の順だそう。
次に討伐数は私達は特に気にしなくていいらしい。ギルドの方で確認する為のもののよう。
『よし、じゃこれがお前用のクエストだ。』
「えと、ホーンラビの討伐がウルフの討伐10体で500、ドックの討伐5体で500…って討伐ばっかりじゃないですか。」
『お前には戦力がいるだろう?』
うっ。確かにヴァイスはうちの即戦力ですけど!
今回はナイトたちがどのくらい攻撃できるか確認したいのもあるし、私も実践したいし…倒せなかったらヴァイスにお願いするしかないね。
それに、ホーンラビ10体ではなく20体の時は報酬も倍になるらしい。それと、討伐数のところは、日にちによってリセットされるとのこと。クエスト中の場合はリセットされない時もあるとか。
まあ、ごちゃごちゃしてなくて便利かな?
「じゃ、全部受けます。それにしても、ドックだけ報酬がいいですけど、どうしてなんですか?」
『ドックはウルフよりずる賢くてな。動きも早い。初心者は手が出せないし、めんどくさがってやりたがらないんだ。そして、増殖量がハンパない。だから狩り尽くす勢いで行け。』
「……私も初心者なんですが。」
『お前ならいける!』
「………」
『じゃ、頑張れ。』
「はぁ。頑張りますよ。」
私にではなく、ヴァイスに向けていったマルガさんを軽く睨みつけながら冒険者ギルドを出る。
とりあえず、戦力の強化になるかわからないけど。剣を作り直して3人のナイトたちに渡しておく。
攻撃力が上がりますようにと祈りながら。
まあ、上がるわけではないと思うけど。
ーー母の祈りを取得しました。ーー
へ?
なんですかこのスキルは。
母の祈り
作ったものに確率で祈った内容が付け加わる。
確率は運の数値が高いほど付きやすくなる。
……ワッツ?
剣を借りて鑑定をしてみると…
紙細工の剣
攻撃力+5
紙で作られた真っ白な剣。
母の祈り効果…攻撃力+45
………え?
私の短剣より強いじゃないですか。
……説明だけでは納得できませんし…試してみましょう。
さて、初の対戦です。
まずヴァイスは待機させて、ナイトたちの実力を確認です。ホーンラビを見つけてありますので、
「ナイト達、倒してください。」
「…あれ?動かないですね。んー?前は動いてくれたのに。……あ!命令として認識されてない?…なら、ナイト達!ホーンラビを攻撃!」
すると動き出すナイト達。
そして一撃で倒されるラビ。
…ですよね。
あの攻撃力に耐えられるわけがないですよね。続いて3匹のウルフに遭遇。
うまく連携を取った動きをしてくるのに、一撃で倒して帰ってくるナイト達。翻弄されたのは最初だけでした。
最後にドックを探して挑戦…
……瞬殺。
「…よし。お金儲けのためにっ!頑張ろう!今からはヴァイスも参加しようね。でも、ヴァイスは地形ごと破壊しちゃうから、それをうまくコントロールしながら、ナイト達も一緒に戦うから気をつけてね。」
キュ……キュウ!!
小さな手をぐーぱーぐーぱーと開いたり閉じたりして、ナイト達を一度見て、いい返事をする。
さて、狩りまくろう!!