突然の花嫁
どうも
心欲 空です!
短編初めて書いたんで
読んで頂けたら光栄ですm(__)m
誤字脱字あると思いますが
冬の寒い日、俺は人混みですれ違った人から
何処かで嗅いだことのある、
懐かしい匂いがしたことに気付いて足を止め、空を眺め考える。
それは俺がまだ小学生の頃、よく遊んでいた近所に住む同い年の女の子の家に遊び行った時のその子の部屋と同じ匂いだった。
「まさかな...」
そう呟き俺はまた歩き始めた。
まさかそんなことはない、なぜならあの子は中学に上がると同時に遠くに引越してしまったのだから。
あの子にお別れも言えなかった、好きだったから。
ただ告白も出来なかった。
今となればいい思い出だ。
そんなことを思い出していたら、あっという間に自宅の前に着いていた。
「あの、すいません」
背後から透き通った綺麗な声が聞こえ
俺は振り向いて
「はい?」
と笑顔で答える
目の前に居たのは、俺と同い年ぐらいの綺麗な女の人だった。
するとその人は驚いた表情で
「もしかして、たーくん?」
と言ってきた。
そんな呼び方する人は
今まで生きてきてあの子しか知らない
「...え?
もしかして、椿?」
そう、橘 椿しか。
俺も驚いた表情でそう答えた。
「やっぱりたーくんだ!
久しぶり元気にしてた?」
彼女は笑顔でそう聞いてくる
「元気にしてたよ!
そっちは?」
「元気にしてたよ!
たーくん身長伸びたね!」
「椿は綺麗になったな」
俺がそう言うと彼女は照れていた。
それから、彼女は突然話を切り出した。
「実はね...」
「実は?」
「約束通りたーくんのお嫁さんになりに来ました」
「……え?」
突然のことで俺の頭の中はパニック状態だ
「だーかーら
水谷 拓哉のお嫁さんになりに来ました!」
「本当に?」
「本当に!」
約束って俺はそんな約束した覚えはないのだが...
もしかして、ドラマやアニメでよくある親同士が勝手に決めた
婚約者と言うやつなのかだとしても
俺はそんなこと親父とお袋から何も聞いてない...
それにまだ高校生だからそんな結婚だなんて出来ないだろ
「約束ってその...
親同士が勝手に決めたやつ?」
「そうだよ!」
「待って!
そうだとしても椿は俺なんかでいいのか?」
俺がそう彼女に問うと、彼女はキョトンとした顔になった
「いいに決まってるよ」
「何で?」
「何でってそれは...」
「それは?」
「たーくんのこと好きだからだよ」
「え?」
「ずっとずっとずーっと前から好きなんだよ」
「え?」
ここでまたしても頭の中はパニック状態。
好き?椿が俺の事を?
何かの間違いだろそんなの
こんなに綺麗なのにまさかずっと俺のことを?
そんな訳が...
「たーくんは私じゃダメ?」
「ダメではない」
「じゃぁ嫌いなの?」
彼女は潤んだ瞳でこっちを見ている
椿が好きって言ってくれたんだ
なら俺も...
「嫌いじゃないよ!」
「なら好き?」
「好きでもない...」
その言葉を聞いて彼女の頬に涙が流れる
「好きでもない...
大好きだよ椿
だから泣き顔より笑顔を見せて欲しい」
またその言葉を聞いて彼女の頬に涙が流れた。
「まだ高校生だけど
高校卒業したら俺のお嫁さんになってくれませんか?」
「喜んで...」
笑顔で涙を流している彼女を見て
絶対幸せにしてやるとそう俺は決意した。
読んで頂いてありがとうございますm(__)m
思った事があれば是非言って頂けたら光栄ですm(__)m