カルキュレイション ワールド 99頁
禅輝達は橋を渡り切りクレアシオンベルクの麓に辿り着く
(禅)「うひゃ〜!間近に来ても全然天辺が見えねぇや」
禅輝は山頂を見上げるが中腹から山頂までは分厚い雲に覆われている
(蒼)「ハァ、登るしかないようね」
蒼葉は深い溜息をつく
そこに三つの影が現れた
(ゴリラA)「いたいた!こいつらだな、ゲッコーの旦那の獲物は!」
(ゴリラB)「内容通りの連中だな!」
(バンダナゴリラ)「トルク・キャミィの3,000万Gいただくぜ!」
ライダースを着たゴリラ3匹が禅輝達を襲う
(禅)「えーー!キャミィ3,000万Gもすんのかよ⁉︎負けたぜー!」
禅輝が悔しがる
(キャミィ)「直属に王に使える者は貴重な情報を持ってるからね、人質としての価値があるの、故に実力抜きの奴等の相場価格ね」
キャミィが説明した
(禅)「なるほどな、さて暴れるか!」
禅輝が構える
(八戒)「待て黒鉄、ここは俺が出よう」
八戒がゴリラ達の前に歩み出る
(バンダナゴリラ)「なんだ此奴は!やっちまえ!」
バンダナを巻くゴリラが指示を出す
2匹のゴリラがナイフを取り出し八戒に向かう
それに合わせる様に薙刀を振り回し柄で迎え撃つ八戒
〝バキ〟〝ドカ〟〝ボコ〟
(ゴリラA・B)「う…うぅ…」「あが…が…」
蹲るゴリラ2匹
(八戒)「フン他愛もない、観念しろ」
八戒はリーダーのゴリラを睨む
(バンダナゴリラ)「(つ…強ぇ)だが終わりじゃねぇぜ!」
ゴリラのリーダーはライダースを脱ぎ捨てた
(禅輝達)「ー⁉︎」
禅輝達が驚く
(バンダナゴリラ)「見よ!この全身に纏う鎧を!この絶対防御を突破するなど貴様には不可能だ!」
リーダーは八戒を指差し挑発する
(八戒)「話はそれだけか?小心者のリーダー」
八戒が挑発を返す
(バンダナゴリラ)「後悔しやがれー!」
リーダーが八戒へ駆け行き拳を繰り出す
(八戒)「脇が甘いな」
八戒はリーダーの脇に柄を突き出し隙を作り一気に畳み掛けた
倒れ込むゴリラ達
(八戒)「さて、残るゲッコーとやらも案内してもらおうか」
八戒がゴリラ達に問う
(バンダナゴリラ)「…ゲッコーの旦那とはこの山の麓にある山小屋で落ち合う約束だ」
ゴリラのリーダーが口を割る
(八戒)「では、一緒にきてもらおう、お前達はゲッコーから話を聞けたなら解放しよう」
八戒はゴリラ達に言う
(バンダナゴリラ)「…従おう、こっちだ」
ゴリラは口を開き禅輝達はゴリラ達に案内されるまま山を登り始めた
ーー山小屋への山道ーー
(ゲッコー)「G-3はうまくやっただろうか…いや、高い金出して雇ったんだ、やってもらわなきゃ困る!…さて着いたか」
ゲッコーが山小屋へ到着する
〝ガチャ〟
(ゲッコー)「ーー⁉︎どういう事だ!」
ゲッコーが驚く
(禅)「待ってたぜ、ゲッコー」
部屋の中には縛り上げたゴリラ達と禅輝が待っていた
(バンダナゴリラ)「すんません、旦那」
謝るゴリラリーダー
(ゲッコー)「くっ…」
ゲッコーは額から汗を流す