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カルキュレイション ワールド 72頁

禅輝達を乗せた船は順調に航路を行く


(犬兵)「…⁉︎ガウル隊長!鼠国そこくが見えました!」


マストの見張り台で監視をする犬兵けんへいが叫ぶ


(ガウル)「ヨシ!皆上陸の準備を始めよ!改めて言うが此度こたびたたいは討伐では無く、捕縛である!肝に命じよ!」


ガウルは犬兵達の先頭に立ち号令を掛けた


(犬兵)「ウオーーーーーーーーーー‼︎‼︎」


犬兵達の士気も上がり船上が震えた



ーー鼠国・玉座の間ーー

慌てて玉座の間に飛び入る鼠兵


(鼠兵)「ハツネ様‼︎」

(ハツネ)「なんだ騒々しい‼︎」


ハツネは机で札を数えながら言う


(鼠兵)「報告致します!只今鼠国そこく近海で犬王軍の率いる船団を確認致しました!」

(ハツネ)「来たか…だが安心しろ、既に手は打ってある…」


ニヤリと微笑むハツネ


(鼠兵)「やはり〝ヘルズパス〟ですか」

(ハツネ)「近海のキングパスよりも闇ルートで入手した南の海で育つ巨大で狂暴なヘルズパスを既に放っている、それにヒバナ総隊長の〝兵士配置資料〟も見たが隙のない配置だ、この戦いに狼狽うろたえる事は何もない、一応ヒバナ総隊長にも連絡を入れておけ」

(鼠兵)「ハッ!」


鼠兵は部屋を出て行く


(ハツネ)「…(仕上げといくか…)」


深妙な面持ちなハツネは玉座を離れ何処かへ向かった



ーー沖合・船団ーー

上陸準備を進めている最中


(ガウル)「皆!これは訓練では無い!急げ!」


ガウルが指揮を取る


(ガウル)「黒鉄、お前達も鼠兵達の捕縛を頼む」


ガウルが禅輝達に縄を渡す

その時

船が大きく揺れる


(禅)「うぉ⁉︎な、なんだ⁉︎」


困惑する禅輝達


(犬兵)「ガウル隊長!船底に巨大な影です!」


マスト先端の見張り台の犬兵が叫ぶ


(ガウル)「こ…こいつはヘルズパス‼︎しかしなぜこんな所に…鼠王か‼︎」


ガウルが事態を理解する


(禅)「でけぇ蛸だな〜」


呆気にとられる禅輝

そんな禅輝をよそにガウルは避難指示を掛けていた


(ガウル)「総員退避!総員海に飛び込め!」


蛸の足が船に絡み付ききしむ音がし始めた


(ガウル)「黒鉄何をしている!退避しろ!沈むぞ!」

(蒼)「そうよ禅輝!早く私たちも逃げましょ!」


ガウルと蒼葉が禅輝に促す


(禅)「逃げ場なんてねぇだろ、こいつを倒さねぇと、どうせ別の船も襲われる…ならこの船ごとこいつも沈めてやるぜ!」

(キャミィ)「さすが禅輝!アタシも同じ考えだったよ」


拳を鳴らす禅輝とキャミィは蛸を睨みつけていた


(ガウル)「貴様という奴は……作戦を教えろ、何か考えがあるのだろ」


ガウルも禅輝とキャミィに並ぶ


(蒼)「ハァ…しょうがないわね!」


蒼葉も戦う決意を固めた




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