カルキュレイション ワールド 5頁
赤い目が蒼葉と目があった
(蒼)「どうせアレでしょ⁉︎何で直ぐこうなるかな!」
蒼葉は落胆する
(コウ)(モリ)「我々は牛王様に仕えるバットン兄弟!その荷ぐるみ置いて行け‼︎」
天井にぶら下がり1メートルはある蝙蝠が2匹いた
(ヒバナ)「ぎゃぁあ〜出た〜!」
ヒバナは慌てている
二匹のバットン兄弟が飛びかかってくる
その時二本の矢が放たれた
(蒼)「先手必勝‼︎」
蒼葉が放った矢は一匹の蝙蝠の羽根を射止め壁に張り付けた
(モリ)「コウ兄⁉︎よくもやったなァ!」
モリは怒りを露わにして牙を剥き出しにて蒼葉目掛けて急降下して来た
蒼葉はそれに対抗し再び矢を放つがヒラリと躱されてしまった
(モリ)「覚悟しろ‼︎」
口が大きく開き蒼葉に迫った瞬間
(コウ)「モリッ‼︎避けろ!」
壁に張り付いていたコウが叫んだ
低空飛行していた為に助走をつけて跳ね上がっていた禅輝からの蹴りが顔にヒットしモリは壁に叩きつけられ気を失った
(蒼)「禅輝ありがと助かったわ」
(禅)「流石弓道部だな見事だったぜ」
ヒバナが駆け寄ってきた
(ヒバナ)「お前ら強いヒノな〜あのバットン兄弟を倒しちまうなんて、もぅ広間を抜ければ出口はすぐヒノよ」
(禅)「おぅ行くか」
禅輝達は進み出した
その時
(コウ)「お前ら覚えとけよ牛王様に報告してやるからな‼︎」
コウが頭上を飛んで行った
(蒼)「あ、待てッ」
走って追いかけたがコウは出口を抜け空高く飛んで行った
(蒼)「最悪だわ、これで完全に狙われるじゃない」
落胆する蒼葉
(禅)「遅かれ早かれどうせ話はつけるんだ別に良いじゃねぇか」
遅れて禅輝とヒバナが洞窟からで出てきて言った
禅輝達の目の前には大きな湖が広がっていた
(ヒバナ)「あの湖の傍に町がみえるヒノ?あれがムルエの町ヒノ」
(蒼)「わぁ〜綺麗な湖、また夕焼けで一層綺麗ね、ねぇ禅輝?」
(禅)「おい蒼葉行くぞ!陽が落ちると真っ暗だからよ、町に向かうぞ!」
すでに禅輝とヒバナは進んでいた
(蒼)「ちょっとは美学を感じる心はないのかい?あんたわッ!」
蒼葉も後を追う
一行は町を目指した
禅輝達が町に着いた頃に陽は落ち町には店の明かりで輝き様々なアニマが往来していた
(禅)「さて牛王とやらは何処においでかな」
禅輝はパキパキ指を鳴らしている
(蒼)「ちょっと待った‼︎こっち来てからずっと歩き詰めよ、今日はもう遅いしまた明日にしましょうよ、シャワーだって浴びたいしお腹も空いたし布団も幸せよね〜♪」
クタクタの蒼葉だが目は輝いている
(禅)「おぃおぃ、って言ったてカネなんか持ってねぇぞ」
(蒼)「…」
黙りしょんぼりする蒼葉
(ヒバナ)「そんな事なら任せてよ洞窟のお礼も込めて宿賃くらい安いヒノ」
そお言って二人を引っ張り宿に案内するヒバナ
(ヒバナ)「じゃあオイラは薪を売りに行くヒノ、牛王の居所はこの町の東にある一番高い建物ヒノ」
ヒバナは禅輝に宿賃を渡し宿を出ようとする
(禅)「ヒバナ‼︎ありがとな色々サンキューな」
(蒼)「ヒバナ助かっわ、ありがとね」
二人はヒバナに礼を言い別れを告げた
(蒼)「やった〜お風呂に入れる〜」
そう言って蒼葉は浴場に駆けて行った
(宿番頭)「元気なお嬢さんねぇ」
カウンターには牛のおばさんがいた
(禅)「ワリィこれ宿代ね」
ヒバナからのお金を牛のおばさんに渡す
(宿番頭)「ごゆっくり〜♪」
笑顔で見送られ
禅輝は部屋に向かった
(禅)「…」
部屋で今日の事を振り返っている禅輝
〝バンッ‼︎〟
扉が勢い良く開き
(蒼)「あぁ〜〜生き返った〜」
蒼葉が部屋に戻ってきた
(蒼)「あんたも行ってくれば気持ち良いわよ」
(禅)「あぁ…」
腰を上げ禅輝も風呂に行く
(禅)「ふぅ…(空に浮かぶ月は同じなのにここは何処なんだ?それにモグリンの書いた白鳳の名前…〝神琊〟だったな…)」
月を見上げる禅輝
しばらくして部屋に戻った
部屋には食事が運ばれてきていた
(禅)(蒼)「いっただきまーす」
二人は貪るように食べた
食べ終わり蒼葉は布団を部屋の隅に引き
(蒼)「ここから入らないでよ」
禅輝に忠告する
(禅)「へっ、興味ねぇよ」
枕が飛んできた
そして朝が来る