カルキュレイション ワールド 43頁
突然の内容に驚く禅輝
(禅)「俺が王様って…⁉︎」
(八戒)「フドウ様ッ⁉︎」
(フドウ)「安心しろ人間…ずっとなどとは言わん…八戒が立派な王たる器を身に付けた時には八戒に引き継いでもらいたい…それが取引条件だ…」
沈黙の時間が続く
(禅)「お…俺は…」
禅輝が口を開く
〝パーン〟
その時銃声が響く
(フドウ)「グフッ‼︎」
猪王フドウが椅子から崩れ落ちた
(禅)「おい!おっさん‼︎」
(八戒)「フドウ様⁉︎」
矢継ぎ早に声をかけた
(ハッカ)「次のこの国の王はハツネ様だ!」
禅輝と八戒の背後に拠点班の格好をしたハッカが煙のあがる鉄砲を手に立っていた
(鼠兵暗躍部隊)「ハッカ様、邪魔者全て排除完了しました!」
(ハッカ)「御苦労」
鼠兵が更に4匹現れ報告する
(八戒)「貴様ァァァァァァァァ‼︎」
八戒が薙刀を手に鼠兵に突っ込む
〝パーン〟
八戒は足を撃たれ崩れた
(フドウ)「はっ…戒…」
フドウがかすれた声をだす
(ハッカ)「まだ息があるか」
ハッカがフドウに鉄砲を向ける
(禅)「やめろォォォォォォォ‼︎」
(ハッカ)「人間…ここまで上手く事を運んでくれて貴様には感謝している」
(禅)「お前誰だ!拠点兵じゃねぇな‼︎」
(ハッカ)「そうだったな、挨拶がまだだったな、私は〝ハッカ〟ハツネ様直属の暗躍部隊長を任されている、今回はハツネ様の命により拠点兵に紛れ込ませて貰い、猪王暗殺の絶好の機会を伺っていたわけだが…猪王も老いたものだな…かつては〝赤踏のフドウ〟の異名で恐れられていたが今では霞んで見える…過去の栄光と共に消えろ‼︎」
〝パーン〟
再び猪王に銃弾が撃たれた
(禅)「ウワァァァァァァァァァア‼︎」」
禅輝の拳が赤くなり手を縛る縄を焼き切った
(ハッカ)「ー⁉︎」
鉄砲を禅輝に向けた
(禅)「ガアァァァァァァァァァア‼︎」
禅輝から炎の柱が天に登る
辺りはその衝撃波で禅輝の檻を破壊し遺跡以外のすべてを吹き飛ばした
(ハッカ・鼠兵暗躍部隊)「うおッ⁉︎」
風圧で吹き飛ぶハッカとその部下
(ハッカ)「なんて力だ…⁉︎」
ハッカが禅輝に目をやり驚く
上半身は熱せられた鉄の様に真っ赤になり服を燃やしながらハッカに向かい歩く禅輝
(ハッカ)「おのれェ‼︎裏切り者が‼︎」
〝パーン パーン パーン〟
ハッカは鉄砲を禅輝に放つ
しかり禅輝に当たるものの身体には傷一つ付か無い
(ハッカ)「ば…化け物か…⁉︎」
ハッカは禅輝を目の前にして呟く
(禅)「ハァァァァァァアアア‼︎」
禅輝は右の拳に身体中の憑神を集中させる
すると一点に集った憑神により拳が赤く光る
(禅)「爆衝・紅蓮拳‼︎」
拳をハッカに打ち込む
放たれた拳が爆発を起こす