カルキュレイション ワールド 4頁
(禅)「蒼葉、ネズミが薪背負ってるぞ」
(蒼)「あんたねどう見てもリスでしょ!」
リスはこちらに気付き話を掛けてきた
(ヒバナ)「ねぇねぇオイラ、ヒノコリスのヒバナって言うんだけどさ、荷物が重くて疲れたんだよね〜持ってくんないヒノ?」
(蒼)「(…この子図々しいわね)」
禅輝は無視して前を通り過ぎる
(ヒバナ)「あ〜ごめんごめん、実は足を痛めてて困ってるヒノ」
ヒバナは走って駆け寄ってきた
(禅)「だぁー!るせえなぁ!走れんじゃねぇか‼︎」
(ヒバナ)「ご、ごめんヒノ!本当は一人でこの洞窟を進むのが怖くて…お供させて欲しいヒノ」
怯えながらうるうるした目で見つめていた
(禅)「別にかまわねぇけど、それにしても結構暗いなぁ」
禅輝は洞窟を覗き込む
(ヒバナ)「それならオイラに任せるヒノ」
ヒバナは背中の蒔きを取り出しそれに向け口から火を吹いた
(禅)(蒼)「‼︎」
二人は驚いた
(ヒバナ)「どんなもんよ!オイラ栗鼠族の派生種〝ヒノコリス〟だからこれ位朝飯前ヒノ」
辺りが明るくなった
(蒼)「すごいわね、ライターじゃかなり時間掛かるもの助かったわ」
(禅)「すげぇ俺も火吹きたいぜ」
(ヒバナ)「いえいえ、オイラもご一緒出来て助かるヒノ」
(禅)「よし、灯りも付いたし進むか」
禅輝達は洞窟内を進み出した
(蒼)「そぉ言えば派生種ってのは何なの?」
ヒバナに質問した
(ヒバナ)「オイラ達の世界には色々な【種族】がいるヒノ、種族は【純血種】から分岐して
属性を持つ【派生種】
種族と種族が合さる【混合種】に分かれるヒノ、
更にその混合種からは【猛獣種】【人獣種】【神獣種】合さるもので種が分岐するヒノ」
(禅)「へぇ〜じゃぁ牛王ってのは何種だ?」
(ヒバナ)「確か牛王は猛獣種だったヒノ、どうかしたヒノ?」
(禅)「まぁな、モグリ村で親衛隊を倒しちまったから牛王が村を潰すのを止めに行く所なんだよ」
(ヒバナ)「…」
(蒼)「ほんとアホなのよこいつは」
蒼葉が禅輝を指をさす
(禅)「でも何でお前一人で洞窟抜けなかったんだ?灯りを持ってれば問題ないだろ?」
(ヒバナ)「あれ、知らないヒノか?この山はバットン兄弟の栖ヒノよ、この洞窟を抜けるのが次の町への一番の近道ヒノ」
(禅)「モグラのおっさんそんな事一言も言って無かったぞ」
(蒼)「じゃ、じゃあ今からでも引き返して別の道で町に向かいましょうよ」
(禅)「いや、もう手遅れだな」
禅輝は何かを察した
洞窟内部の広間らしき所に出たがそこには怪しく赤く光る目が二つ分天井にあった